化物語(上) (講談社BOX)

著者 :
  • 講談社
4.12
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本棚登録 : 9303
感想 : 786
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062836029

作品紹介・あらすじ

『怪異』というまか不思議なものと出会ってしまうお話、物語シリーズというものがあります。アニメ化も果たした大人気シリーズの第一作目が『化物語』。

講談社BOXより上下巻で発売された本作は、軽快なノリの掛け合いと言葉遊びだけで話が進んでいくという、ライトノベルの典型的手法を突き詰めたものとなっています。
西尾維新の代表作の一つとなっています。

感想・レビュー・書評

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  • オーディブルにて。
    新しく読むシリーズをこちらに決めた!
    西尾維新の物語シリーズ。怪異ラノベというのだろうか。西尾維新さん、初読だったけど、こんな作風だったのね。ギャグとシリアスが絶妙な比重。
    調べたら途中で挫折するかもな?というくらいたくさん巻が出ているようだ。

    物語シリーズ第一作がこの「化物語」。
    化物語は、単行本では上下巻になっているけど、オーディブルは上中下に分かれていて、それぞれにナレーターが違う。
    最初見た時はタイトルが意味不明だったが、「ひたぎクラブ」でいうと、前半の「ひたぎ」が名前、後半の「クラブ(蟹)」が怪異である。

    上巻→ひたぎクラブ、まよいマイマイ
    ナレーターは神谷浩史さん

    中巻→するがモンキー、なでこスネイク
    ナレーターは加藤英美里さん

    下巻→つばさキャット
    ナレーターは斎藤千和さん

    このナレーターの布陣、素晴らしいですね!
    神谷さんが、はっちゃけた小学生女子まで演じるので、最初はまじかと思ったけど、慣れればいける。神谷さんは優しい雰囲気で、ナレーターとしても抜群に聞きやすい上に、低めの声で凄みをきかせる忍野さん役もかっこよかった♪加藤さんは女性陣の台詞回しが可愛くて美しい。
    欲をいえば、ナレーター+男性キャラと、女性キャラは、それぞれ男性と女性でされるのがベストなんだけどな。

    主人公の「僕」は、男子高校生の阿良々木暦(あららぎこよみ)。春休みにある怪異事件と遭遇してしまう。このあたりの詳しい事情もいずれ語られるのだろうが、簡単にいうと、吸血鬼に襲われ、吸血鬼になったらしい。
    "忍野メメ"という謎の男の助力により、ほぼ問題なく以前の生活ができる程度に解決したが、今も夜目が効いたり、傷の治りが早かったりと、人とは異なる部分がある。
    ある日、僕は、カゲが薄く病弱なクラスメイト戦場ヶ原ひたぎが階段から落ちるのを助けたことで、彼女の秘密を知る。ひたぎにはおよそ体重がなかったのだ。ひたぎから、カッターナイフを口に突っ込まれ、絶対に秘密を守れという脅しを受ける僕だが…。

    このひたぎちゃんのキャラ造形と毒舌が怖すぎて癖になる。「意味不明、こわっ!」と思った序盤でやめなくてよかったと今は思う。
    毎話、妙な(だいぶ妙ちくりんな)怪異が起きるわけだが、その怪異そのものより、ボケツッコミの冴え渡るテンポのよい会話、言葉遊びの面白さが楽しすぎる。
    マスクのおかげで、ニヤリというキモい笑みくらいは隠せている(はず)としても、家事をしながら、歩きながら、電車に乗りながら、何度噴き出して不審者になったことか。そのうち笑いながら電柱にぶつかって倒れてそうだ。自分怖い。

    ひたぎ以外の女子キャラもタイプ色々でキャラが濃い。そして、ちょいエロである。このあたり、普段あまり読まない男性作家のラノベだなと感じる。
    主人公が半不死身で何度も立ち上がるため、「するがモンキー」のバトルシーンはかなり痛そうで、本なら読み飛ばしていたと思う。

    どのストーリーも、怪異がなくなってスッキリ解決とはならないあたり、怪異と現実との地続き感がある。
    この物語シリーズのオーディブルは、毎巻ナレーターが変わるらしく、新たな出会いがめっちゃ楽しみだ。

  • ハーレム物のラノベだと思って舐めてかかったら、京極堂シリーズ並の分量と内容(;゚ロ゚)。人間の欲望や業が怪異として現れるっていうこの物語の根幹は、柳田国男、水木しげる以後も半村良、京極夏彦など多くの作家に取り上げられてきたテーマですが、妖怪の属性をそのまま萌え属性に変換してしまうとは!これなら中高生ラノベの読者も、伝奇SFを読んできた中年層にもウケルわけですな。そして巧みな言葉遊び、漢字遊びに浸れば、化物語の世界を堪能できます。アニメがどうもピンとこなかったので、原作に手を出すのをためらってましたが、一冊読んだことで世界観と、感情表現が下手なオタクキャラ達の思いやりと愛情が読み取れましたので、続巻からはどっぷりその世界に浸れそうです。

  • オーディオブックで読了。これまでにもオーディオブックを何冊も聴いてきたけれど、やっぱり声優界で活躍目まぐるしい神谷浩史さんの声は非常に聴き取りやすい。2倍速でもひとつひとつの言葉がすんなり入ってきて感動した。

    作品は物語シリーズとしてすでに非常に有名。それゆえに後回しにしていたけれど、人気作はやっぱり面白いものだね。これから順番に読み進めていく予定。

  • 物語シリーズ1作品目の上巻。
    3つの物語が収録。
    戯言シリーズよりコミカルでばかばかしい。
    が、暗いところはしっかり暗い。
    現代の陰陽師みたいなことをやっている。
    キャラが立っており、ハイテンション。
    西尾氏の言葉の使い方は本当に面白い。
    阿良々木ハーレム。

  • シリーズ全部読んでいますが、やはり化物語上下が最高です。
    発売が2006年11月ですか・・・
    戦場ヶ原に激しく惚れてからもう7年も経つのかと思うと感慨深いものがありますね。
    見えざる神の手によって予想外に長く続くシリーズとなっていますが、ぜひとも暦たちには幸せになってもらいたいものです。

  • あの日。この本の発売日。本屋さんで迷って買ってよかったと思う。
    毎巻楽しませてくれる。

  • アニメを見ずに原作小説から読んでみたが、結構楽しめた。
    女の子との言葉遊びの会話は面白かったが、戦闘シーンは正直退屈だった。

  • これを読んだときは驚いた。まるで京極夏彦の憑き物落としシリーズを噛み砕いてライトノベル風味に仕立てたような。現代の怪異を見事に表現していると思った。シャフトとの組み合わせも抜群で、アニメの出来も最高でした。

  • 友達に借りて。話題作なのは知っていたけどあらすじ等は全く知らないまっさらな状態で読みました。面白かったです!
    ボリュームは結構あるんだけどテンポ良くサクサク読めました。
    神原さんが好きです。

  • 一気に読める本。言葉遊びが面白いのと人物の性格が面白い。

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著者プロフィール

1981年生まれ。第23回メフィスト賞受賞作『クビキリサイクル』(講談社ノベルス)で2002年デビュー。同作に始まる「戯言シリーズ」、初のアニメ化作品となった『化物語』に始まる<物語>シリーズなど、著作多数。

「2023年 『戦物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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