夜宵 (講談社BOX)

著者 : 柴村仁
制作 : 六七質 
  • 講談社 (2011年11月11日発売)
3.85
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  • 本棚登録 :304
  • レビュー :39
  • Amazon.co.jp ・本 (340ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062837873

作品紹介

全てが手に入る場所で彼が唯一手に入れられなかったもの。

一番大切なものが奪われる。人間の欲望渦巻く異形の<市>で紡がれる、連作幻惑ミステリ。

大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹の市」。そこで手に入らないものはないという。ある者は薬を。ある者は行方不明の少女を。ある者はこの世ならぬ色を求めて、細蟹の市へと迷い込む。異形の者たちが跋扈する市で、市守りのサザが助けたのは記憶を喪った身元不明の少年・カンナだった。呪われた双子の少女は唄う。「ああ、不吉だ、不吉だ」「おまえがもたらす流れ、その循環は、混沌を呼ぶわ」……

夜宵 (講談社BOX)の感想・レビュー・書評

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  • 三年前に購入。以降、より本が好きになるきっかけになった本です。

    いろいろと自分なりに調べると、柴村さんが民俗学や漢字や言い回しについて調べたか、熟知しているんだなー、と口をぽかっと開けたくなるほど手が込んでいて、何重にも感動。

    本の構成は経緯、をバラして進ませるという、思わず唸ってしまうようなうまさ。チョコレートスープやヒナちゃんの回では、市にいる人を変だとか評している街の側の人間、つまりお客さんのほうがよっぽどゾッとするなー、と背筋が寒くなりました。このお客さんへのゾッと感は、次作の「宵鳴」の一話目にも受け継がれていると感じました。赤毛のカンナ君を助けたサザさんがまさか…!と、全くラストを予想できず、びっくり。そして、結末に涙…。単純な感動というよりも、いたたまれない、なんでこーできなかったのか、もっと彼らは解決できる方向は無かったのか、と半分悔しいような不思議な気持ちになります。
    ただ、サザさんが最後に残した言葉に、サザさんのほんのりとしたズルさを感じました。本当に子供のように思っていたなら、本来はこう言うんじゃないかな、と。そこにも、ああ、カンナ君を引き止めたかったのかなぁ…と切ない。
    あとはもう、ナキさんの虚しさが胸に刺さりました。ひとえに可哀想とは絶対に言えないんですけど、それでもなんて報われない人なんだ!ともどかしい。
    夜宵は、すべての人がどこか行き間違い、そして後戻りできない寂しさ、切なさに生きているようなそんな印象を受ける美しい本でした。

  • むしゃむしゃむしゃ
    むしゃむしゃむしゃ
    なんておいしいチョコレートスープ
    おはだもきれいになりました

    この仄暗くて不思議な世界観が好きだ。
    皆、面で顔を隠し異形の者も混じる細蟹の市。「赤腹衆のサザ」がどの話にも登場するが・・・

  • ―その市で、手に入れられないものはない―。
    毎年秋から大晦日にだけ開かれる、細蟹の市。
    合法なものも、非合法なものもなんでも揃っている。

    行きはよいよい、帰りは怖い。
    さぁ、あなたは細蟹の市に行きますか?


    **

    読み終わって、一言。
    やられた!

    そうかぁ、「話」でなく
    「経」と「緯」が使われているのにはこんな理由があったんですね。

    細蟹とは何か。
    サザとは、一体誰なのか。
    まんまと一話に逆戻りさせられました。

    この世界観、好きです。
    続きもあるようなので、ぜひ読んでみよう。

  • 夜の間だけ開かれる市。
    明りのない墨のような暗さを所々で感じる。
    土地に縛られるというのはこういう事かもしれない。

  • 表紙のような挿絵がほしい。
    人間の醜さを浮き彫りにする。ジブリあたりが映像化しないかな。ダークジブリもいいんじゃないかな。

  • 私の好きな時間軸の話に近かったです。
    行ったり来たり。
    すごく楽しかった。
    何度も読み返しました!

  • 本だからこそ味わえる面白さがあります。怪奇譚が好きな人ならば合うのではないでしょうか。独特の暗い世界観に引き込まれました。

  • 2012
    面白かった!
    柴村さんにまたこういうテンションの書いてほしい


    再読。
    やっぱり面白い・・・面白い・・・・・・。
    きっもちわるいオチは全部覚えてた・・・でもほんとにエエエッてなるオチばっかです・・・。
    細蟹の市・・・・・・私は絶対行きたくないな・・・・・・。
    人面犬男こわすぎわろた・・・・・・。でも一番怖いのは人間のしでかすことなんだよなあ・・・・・・。

  • 石骨の街と、夜宵淵を隔てて”市”がある。石骨神社の祭りが終わった後から大晦日まで開かれる市には、手に入れられぬものなど何もない。目玉売りがいる。人身売買も非合法の薬もある。その市を取り仕切る赤腹衆・サザと、その市に迷い込んだ“マドウジ“を巡るお話。

    サザぁ! ていうか折口! 水の女! 一寸法師! 柳田ぁ!
    人物造形もさることながら、民俗学をかじっているとわくわく感が更に倍増。加えてアクションも手に汗握る。幻想的な市の光景を描き出す筆致も滑らかとくれば、もういうことがありません。

  • 作者買いした一冊。
    でも今まで読んだことある作品とは
    また違った雰囲気だった。

    こういう不気味というか
    ホラーな話は苦手だけど
    この本は結構ツボにハマった。

    ただ後半の繋がった話のところは
    いまひとつだったかな。
    前半の方が好きだった。

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