宵鳴 (講談社BOX)

  • 講談社 (2013年10月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784062838269

感想・レビュー・書評

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  • 湖に浮かぶ小島で冬の夜にのみ開かれる細蟹の市。
    「うろくづ」を探し求める人々の物語。

    やっぱりこの世界観好きだ。
    非現実的でグロテスクだけれど、
    受け入れてしまうのは文章の美しさ故か。

    夜宵を読んで以降なかなか文庫にならないし、
    書店でも見かけない為、今回は図書館で借りた。
    文庫化されたら買おうと思う。

  • 前作に引き続き、ワールド全開でした。

    あれだけ死人が出るようなおぞましい市が舞台であるにも関わらず、グロさの他にどこかその世界に美を感じるのは細蟹含め、登場人物が不安定な存在だからなのでしょうか?
    怨みだけでなく、愛や情も呪いと紙一重なのですね…。

    読み進めて行くほど、細蟹の綻びが進んでいくのがわかります。サザは細蟹の一部でありそれゆえ飲み込まれてしまいそうで不安です。
    とはいえ次回のサザの活躍も早くみたいので、ぜひ続きも読んで見たいと思います。

  • 夜宵がいまいちだったからその続編はどうかなと思っていたけど、急にめっちゃ面白くなった。(けど、最初の小話はいらなかった)
    結局赤腹衆が女でなきゃいけない理由は不明なままだけど、登場人物が全部キャラが立っていて話に引き込まれた。竜胆丸、生きてるかなあ?
    <登場人物の整理>
    人形師膝丸とその人形いと
    不老不死のメトメとうろくづに取りつかれたカラカラ
    耄碌した演技の大柄な爺さん(竜胆丸)
    「うべなうべな」のまとめ役のこえよしとマヌイ

  • 「ティア・ドロップ・ティア」
    助け出したかった者。
    音を立てながら壊れていく彼女の傍にずっと居たのに、二人共気付く事はなかったのか少し気になるな。
    最後に砕け散ってしまった様子を見ると、行動全てが間違いだったのではないか。

    「うろくづ(一)」
    知ってはいけない事。
    覚えていなくていい言葉なんて意外と身近に転がっており、知らぬ間に会話で使っていたりするのかも。
    暗黙のルールなど、新参者には分からない事を誰かが教えてくれたりしないのか。

    「乞う者」
    貴方が死んだ時にも。
    自身の知っている誰かが亡くなった時に、誰か一人でも自分を思って弔ってくれる人がいるのはいいな。
    知る人と知らない人がいる存在というのは、大体知らない方がいい事が多いよな。

    「うろくづ(二)」
    必死に探していたは。
    互いに探し合っていたにも関わらず、これだけの時間がかかってしまったのは市の存在があるのかもな。
    自分でも気付かない間に身体が変化してしまうなんて、そんな事はありえるのか。

    「うろくづ(三)」
    止まらない暴力の果。
    少しでも冷静になる瞬間でもあれば、きっと誰かの声も届き死傷者も少なくすんでいたのかもしれない。
    これ以上に罪を重ねない為には仕方なかっただろうが、酷い最期だっただろうな。

  • 夜宵ほどの衝撃はなかったけど、
    個人的には満足!
    サザ報われるかなぁと思いながら
    シリーズを読んでる今日この頃。

  • ファンタジーって、乱暴な言い方をすると、言ったもん勝ちなジャンルだと思う。こういう設定なんです、と言ってしまえばそれが正解になるというか。このシリーズは、混沌とした独特な世界観の中でも、秩序が見えてくるのが良い。さらにミステリ要素も加わって、最後まで読み手を離さない。異形のものが行き交う市でも、だからこそ、際立つ人間の欲。

  • 大晦日までの僅かな期間にだけ立つ「細蟹の市」。そこで手に入らぬものはないといわれ、欲望と幻想が妖しく交わるこの場所も、しかし少しずつ衰退の兆しを見せていた。滅びの予感に身をゆだねながら、赤腹衆のサザは最後の市守りとして今年もまた仮面をつけ、夜ごと市を巡回する。そんな折、市に大道芸人の父娘が流れてきた。彼らはある呪いを解くため、「うろくづ」という不思議な道具を探しもとめており…。

  • 細蟹の市シリーズ…と言っていいのか。夜宵の続編。
    今回は「うろくづ」をめぐる物語(+前作と似たテイストの短編「ティアドロップティア」)

    前回のレビューで、これで終わった方が綺麗なんじゃ…なんて書いたけど、撤回します。相変わらずさくさく読めておもしろかった。

    何よりこの物語の設定(舞台も登場人物も背景も)が好みだし、決定打らしい決定打はないはずなのに、毎年同じようでいて少しずつ変わっていく(綻んでいく)のも続編らしくて良い感じ。

    新しく増えた登場人物も魅力的だったな。いとちゃんがとても可愛い。
    人もたくさん死ぬし、想像するとなかなかえぐい死に方もあるんだけど、最近よくあるグロ描写を描けば流行るみたいな描写ではなくて、あくまで世界観の中にある死という感じ。

    装丁が綺麗だし、スペースが許せば手元におきたいな…

  • 間違えてレビューを消してしまったので、改めて。なんと書いていたか忘れてしまった…。

    夜宵の続編。今回も装丁が素敵。細蟹の市をめぐるお話。
    今回はうろくづという謎の妖刀?に振り回される人々を描く。この独特な世界に、新たな登場人物が加わっていく。いとちゃんについては、なるほど、と思わされた。カラカラが操るからくり魚がとっても綺麗で、実物を見てみたい。
    だんだんと崩壊へと近づいていく細蟹の市…。サザの心情が複雑。物語も難解になってきたような気がする。どう続くのか、次作を読み進めたいと思う。

  • やっぱ面白ぇえええです、『夜宵』続編。
    「ティア・ドロップ・ティア」はだいたいいつもの『夜宵』テンションです。まともな人が細蟹の市にかかわってしまうと、気が狂っちゃうんだなあ・・・。こわやこわや・・・。
    「うろくづ」はあれです、映画「モールス」とかのオチです。カラカラもメトメさんも、悲しいな~~~。竜胆丸じいちゃんびっくりした・・・。
    うつろは何なんだ・・・ひっかきまわして・・・・・・あと黒胞衣ね!!女(?)だったのか!!?ヒエー!!
    サザ(この場合はカンナか)とまことも・・・・・・。
    マヌイのこえよしさまへの気持ちが・・・なんかすげえすきです・・・・・・。


    早く『鳴夜』読みたいよう。

  • 「夜宵」の続編。文庫が出るまで待とうかなと思いつつやっぱりこのドクドクの雰囲気を味わいたくてついつい買ってしまった。
    このなんとも言えない黒々とした世界感がすごく惹きつけられる。
    新しいキャラクターたちもとても魅力的で私はいとちゃんが好き。
    市に来る「人」の中で一番人らしいような、綺麗な心の持ち主のような。
    いとちゃんの身体の中には女の子の色んな所が詰め込まれているのだろうか。
    なんだか続きもありそう。
    また続きが出たら読みたい。

  • 10月20日読了。図書館。

  • 「夜宵」の続編。前回のような連作短編ではなく、ひとつに繋がったお話でした。(間にサザさんメインの短編がありましたが、それも繋がっています。)前回よりもキャラクターが増えました。芸人や不老不死の子や人形師に呆けた爺さんなどなど。前回よりもすこし軽くなったのでしょうか?背筋が凍るようなダーク部分が少なくなったような気がします。でも怖いのですけどね。やはり本ならではの叙述トリックがあり、それがおもしろかったです。(注意して読めば難しいトリックではありませんが。)次もありそうな気がするので、たのしみに待ってます。

  • ”今年も来てくれたのね”
    また細蟹の市の雰囲気に浸かれるのが嬉しい。
    ぽこぽこ焼き美味しそう…て所から始まり、「うろくづ」を探しにきた大道芸人カラカラ、目を布で隠した少女メトメ、足が鳥のこえよしなどが新たに登場し物語の中に入り込む。
    哀しい男の話だなあ…あれだけ全てを賭してうろくづを求めたのに。
    冒頭、末尾の台詞は誰の言葉?まことからサザへ?作者から読者へ?
    また次の市も見られますように。

  • 夜宵の続編。
    「うろくづ」を巡る物語。

    またサザに逢えて嬉しい、だけどまだ囚われて呪われて愛されているのかと思うと哀しい。

    たくさん人が死んだ今回の細蟹の市。
    色んなものを失って、
    市の「終わり」の予感がする。
    終わりのはじまり。

    次の市も来てくれる?
    きっとまたサザは来てくれる。

    ところで夜宵さん、口悪いな…

  • 夜宵を2年程前に読んで、とても絶賛したことを覚えています。
    2段組で引け目を感じますが、読み始めるとどんどん吸い込まれていく作品です。
    不思議なお話なので、人が残虐に殺されたりもします。
    何かしら裏で糸を引いていて、何人も登場人物が出てくるのに、最後はみな同じ目的である、土台のしっかりした物語です。

  • 『夜宵』の続編。
    やはりこの雰囲気たまりません。
    続編が出るとは思ってなかったので凄く嬉しい。
    前作のように経と緯で織り上げるという凝った構成では無いものの、世界観は存分に堪能出来る。
    "うろくず"なるものを探し求める父娘、謎の老人、人形師の親子、、、この細蟹の市には欲望という媚薬に溺れた者達が行き交う。
    欲望蠢く市の中天にゆうらりと泳ぎ棚引く絡繰魚を描いた表紙絵がとても素敵です。
    まだ物語は続きそうですね。楽しみに待ちたいと思います。
    <食べだしたら止まらない、鳩おじさんのおいしい豆>が食べてみたい。ぽりぽりぽり。

  • この不思議な世界が想像力をかきたてます。
    漫画じゃなくて良かった。
    映像化もしないで欲しい作品。
    登場人物や雰囲気など実際にないもの程自由な想像が出来るのが楽しいです。
    続編に期待。

  • 「夜宵」の続編。今回は群像劇形式になっている。細蟹の市の雑多な雰囲気と人の業の悲しさのコントラストが美しい。

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著者プロフィール

第10回電撃ゲーム小説大賞金賞を受賞し、受賞作の『我が家のお稲荷さま。』(電撃文庫)でデビュー。本作はシリーズとなりアニメ化される。主な著書として『プシュケの涙』シリーズ(講談社文庫)、『おーい!キソ会長』シリーズ(徳間文庫)、『オコノギくんは人魚ですので』シリーズ(メディアワークス文庫)、講談社BOX『夜宵』シリーズ、などがある。

「2020年 『虫籠のカガステル 下』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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