- Amazon.co.jp ・本 (436ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062838337
作品紹介・あらすじ
何気ない会話や行動を「フラグ」として認識し、ありきたりな日常をドラマチックに変えてしまう謎の装置"フラッガーシステム"。平凡な高校生・東條涼一は、淡い期待と下心から、そのデバッグテストの参加者(主人公)を引き受けてしまうのだが…両親が海外へ転勤、家出少女といきなり同棲、ツンデレお嬢様とのラブコメ、魔法設定で悪の組織と闘い…etc.やがてフラッガーシステムは「ある意味」感動的なラストへ向けて、涼一が思いもよらない暴走をはじめる。
感想・レビュー・書評
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デビュー2作目。前作の「ノワール・レヴナント」も
バリバリに才能を感じさせる作品ですが、こちらは
作風や文体もかなりくだけ、異なる手触りながら、
この方面でもビシビシと才能が伺えます。確実に
売れていく方...だと思われますね。
ごく平凡な高校生「東條涼一」が被験者となった
フラッガーシステムなる眉唾な装置。この装置は
主人公が、アニメ、コミック、ラノベ...の主人公的な
波乱とトピックとストーリーに満ちた、まさに物語の
「主人公」となる事が出来る...なるご都合主義に溢れた装置。
その装置によって翻弄される「東條」くんの密かな恋心と
ストーリーが「ご都合主義」に展開される...
というヘンテコな作品。
作品の中で所謂ライトノベル的展開をふんだんに
盛り込んでおきながら、ライトノベル以上の読み応えと
世界と、なによりも面白さが全編から滲み出る。そして
何より作者のアニメ、ライトノベルに対しての愛情も
伝わってくる、なんともいじらしく、可愛らしい作品。
ギャグセンスも上品かつ、ツボのおさえ方が絶妙で
押し付けがましくない笑いが好感。そのギャグパートで
展開されたフラグ(伏線)が後半の、シリアスなパートで
これでもか!と活きてくる、作者得意の伏線回収は
おみごとです!!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
素晴らしい読後感!