獣の奏者(6) (講談社青い鳥文庫)

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本棚登録 : 109
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062852197

作品紹介・あらすじ

最古の闘蛇村に連綿と伝えられてきた遠き民の血筋、リョザ神王国の王祖ジェと闘蛇との思いがけないつながり、そして、母ソヨンの死に秘められていた強い思い…。みずからも母となったエリンは、すべてを知ったとき、母とはべつの道を歩みはじめるのだった。巻末には、上橋菜穂子氏とブックコメンテーター・松田哲夫氏の対談を収録。小学上級から。

感想・レビュー・書評

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  • エリン30歳。
    この一冊では冒険がメイン。
    最後に大きな決断を下す。
    クライマックスに向かい、盛り上がってきているように感じる。

  • 子を持つ二人が何を思い、なぜにあのような選択をしたのか。壮大な続きを感じた。

  • エリンがサイガムルらに狙われるとともに、イアルとジョシも何者かに襲われた。家族で静かに自由に暮らすことは出来ないのか?ぎりぎりまで悩むエリンだが、リョザ神王国の命をうけ、王獣を増やし、戦争に使えるように訓練する道を選ぶ。そして、イアルは闘蛇乗りになることを志願する。

  • 探究編の下巻。はじめから重く深い空気に満ちた物語世界でしたが、エリンが母となってからも、彼女と家族の置かれた境遇は、決して穏やかなものではありません。
    たったひとりの王獣使いとして、国の存続を左右させるほど重要な立場であるだけに、他国からは命を狙われ、自国からは自由を制限され、次第に身動きが取れなくなっていくことが感じられます。
    八方ふさがりのがんじがらめの中、大切な王獣と家族を守るために彼女はどんな決断を下すのでしょうか。

    主人公エリンとその夫イアル、息子ジェシとも、みんな、意思が強い人々ですが、言い方を変えると誰もが頑固でマイペース。
    目立ちたがり屋ではないのですが、内なる我が強いのです。
    己の信じる道をつき進む姿勢は、潔く美しく、一般には人の憧れとなりますが、実際には周りの人々に迷惑をかけることもしばしば。
    とはいえ、主人公たちがそういった性格でなければ、この物語は進んでいかないのですが。

    彼らとは違う、他己愛に満ちた人物としては、幼少期のエリンの親代わりとなったジョウンが思い出されます。
    もう彼のような人物はおらず、作中での癒しの存在が探せなくなってしまいました。

    エリンは、歴史の中で培われた禁忌を、一つまた一つと壊し続けてきています。
    もちろん邪心や破壊衝動ではなく、王獣と人間の共存ために良かれと決断してのことですが、決められたルールを破ることの大変さと、降りかかる責任の重さは、この物語のメインテーマにもなっており、彼女が報いのように受ける困難な人生を追っていくことは、読者にとってなかなか息苦しい作業となります。

    人が作ったルールは、自然界の掟とはまた別ものであり、人が変えられるものでもある、全ての既存観念を鵜呑みにすべきではない、という大きな教えも含まれているようです。
    ジェシがあまりにも子供らしく甘えん坊ですが、これはエリン・イアルとも叶わなかった子供時代を体現させてあげようとしているのでしょうか。

    表紙と挿絵を担当しているイラストは、コミック版とかなり絵が似ているので、もしかしてと調べたら、やはり同じ武本糸会さんによるものでした。
    両方読む読者にとって、イラストが同じだとイメージが途切れずに広がるため、嬉しく思いました。

  • 母となったエリン。
    父となったイアル。
    誰にも理解しえない孤独を抱えた者同士の、切ないまでの絆。

    大きな運命という名の激流が二人を呑みこんでいく。
    続きが気になる。
    エリンにもイアルにも、しあわせになってほしい。

  • 獣の奏者シリーズ。母となったエリンが今までの身一つではない責任と自らの使命に挟まれてもまれていく様がとても人間らしく、よかった。

  • 今までわからなかったことが明かされてきて、1から読み直してみたりしました。どうなってしまうのか気になりつつ、もうすぐ終わるのかと寂しく思ったり‥。8月が待ち遠しいです。

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プロフィール

上橋 菜穂子(うえはし なほこ)
1962年、東京都生まれの児童文学作家、SF作家。
1992年『月の森に、カミよ眠れ』で日本児童文学者協会新人賞、2000年『闇の守り人』で第40回日本児童文学者協会賞、2003年『神の守人 来訪編、帰還編』で 第52回小学館児童出版文化賞、2004年『狐笛のかなた』で 第42回野間児童文芸賞受賞他、2015年『鹿の王』で第12回本屋大賞など、多数の受賞歴がある。
2014年には「小さなノーベル賞」とも呼ばれる世界的な賞、国際アンデルセン賞作家賞を受賞している。

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