獣の奏者(8) (講談社青い鳥文庫)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062852494

作品紹介・あらすじ

はるか東方の隊商都市群の領有権をめぐって、騎馬の民ラーザとの戦いは激しさを増していく。エリンは、息子ジェシと過ごす時間を大切に思いながらも、王獣たちの訓練を続けるのだった。王獣が天に舞い、闘蛇が地をおおい、"災い"がついにその正体を現すとき、物語はおおいなる結末をむかえる。大長編ファンタジーシリーズ堂々の完結巻。小学上級から。

感想・レビュー・書評

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  • 最終巻。
    凄いスケールの物語、なによりも、壮絶なエリンの人生。
    アニメ化もされたそうですが、どんな形であれ、この作品は全ての人に知ってほしい。

  • 壮絶な物語だった。

    読み終わって、感覚として、しばらくあちらの世界に居続けることができるファンタジーは多いが、この物語は読後、私たちを現実と向き合うようにさせる。頬をはたかれて、夢の世界から現実へと目覚めさせられたようだ。

    最後の章は胸がおおきなものでかきむしられた。悲しみとも言えない。喜びとも言えない。おおきなものとしかいいようがない。

    あとがきで書かれているように、この物語には歴史の生き生きとした連続性がある。誠実に生きた人の足跡が感じられる連続性をもった希有な物語だった。

  • 壮大!!児童書だけれど、大人の方がはまるかも

  • エリン…。
    続きを書かなければ死ななかったよね…。
    切ない。。
    深く心にしみこむ名作。

    「助けて…」って珍しく弱音をもらすエリンを、
    リランが舌でなめてあげたところで、涙が出た…。
    王獣編の最後の、加えられて飛んだ時の様な気持ち。
    心を通わせ、恐怖ではなく愛情を与える獣…。

    最後は、最上のハッピーエンドではないけど、
    この8巻はとても良かった。
    上橋さんも書いているように、エリンは自分の人生を生ききったよね。
    最後まで自分が信じてやってきたことを後悔しなかったよね。
    エリンの生き方から、上橋さんの想いが伝わってきた。
    青い鳥文庫は、全巻において最後のあとがきやメッセージがとても良かったです。

  • 本書は、子供が読んでも面白いが、自分が成長したなと思った節目節目に読み返すと、理解度が測れて良い。と思うくらい奥深く壮大なストーリー。

  • 獣の奏者完結話。
    エリンという少女の成長サーガがやっと終わった。

    終わり方には納得ができるものの、伝説のような感じになってしまい残念。サーガ全体としては最初から中盤までのファンタジーの中の日常らしさが好き。

  • リュザの東、隊商都市群の領有権をめぐって、騎馬の民ラーザとの戦は避けられないものとなってくる。
    エリンは王獣たちを訓練し、イアルは闘蛇のりとして、闘蛇部隊で、人の手によって闘うために改良され闘蛇の現状を知る。
    しかしラーザは、もとより闘蛇の戒めなどなく、すでに人間の手で戦闘用に繁殖した闘蛇部隊をつくりあげていた。
    エリンが希望をつないだ、残された人々たちの隠された歴史が明らかになった時、すでに戦いははじまり、エリンは王獣リランの背に乗っていた。


    明らかになった、王獣と闘蛇たちの戦い。規制し、秘密にすることによって、ふたたび惨劇を招いてしまったが、エリンは、知識も歴史も明らかにして、そうでない未来を夢みた。感動のラスト。

  • やっと本屋さんに行くことが出来たので、購入。あっという間の読破でしたが、衝撃的で身動きできず・・・。
    アニメ版がタハイアゼで終了しているのは正解ですね。

    外伝も読んでみようかなぁ。

  • 『獣の奏者』最終巻。先月出たての新刊です。
    全巻を読み終えた時には、(到底あと1巻で収められる話ではないだろう)と思いましたが、見事にこの一冊で、物語を終結させていました。
    途中までは、今までと同じテンポで話が進んでいくのですが、ラストが予想もつかない怒涛の展開となります。

    隠された歴史の中の多くの謎に包まれながらも少しずつ歩みを進めてきたエリンや真王たちですが、考えてみれば、最後の最後に積もり積もった謎が一気に解けたわけですから、話のスピードも一気に増すというもの。
    王獣と闘蛇の全面闘争で、ついに明確な形を帯びた災いは、あまりに衝撃的なものでした。

    たしかに、こういった形をとらないと、この物語は終わらないのだろうとは思いつつも、もはや完全に児童文学の範疇を超えている、非情な作品。
    少女の成長物語でありながらも、冷酷なほどの分析・観察で織りなされた文章には、はじめからなかなか馴染めずにいましたが、最後の物語の収斂をむかえて、成長物語ではなく、民族の一大クロニクルだったことに気づかされます。

    このままうやむやのまま、登場しないのだろうと思っていた、霧の民(アーリョ)と残った人々(カレンタ・ロゥ)の存在の謎についても、きちんと回収されたことに驚きました。
    話の流れからいって、とても主要人物たちが彼らと交流する間はないのですが、なんと、伝説の存在だった彼らの方から、姿を現したのです。
    全く予想にありませんでした。

    謎は明かされましたが、時すでに遅し。
    戦いの火ぶたが切って落とされます。
    埋められようのない深い悲劇。逃れられない宿命の渦に巻き込まれていく人々。
    最後の戦いのシーンはすさまじく無情で、おそらく著者は、自分のいつくしんだ人物が消えゆくシーンを書きながら、涙を流していたことでしょう。

    『十二国記』に雰囲気が似ていると、これまでの巻の感想に書きましたが、獣との意思疎通や交流のむずかしさがずっと細かく綴られているだけに、遥かにやるせなさが残りました。

    ただ、若干回収されなかった話はあるように思います。
    オリとロランのその後の関係とか、エリンの母親が闘蛇に聞かせた指笛の意味とか。
    あまりに話の流れが強烈過ぎたので、自分がそこまで読み取れなかっただけかもしれませんが。

    コミック版が少年マンガ誌に掲載されていることに驚きましたが、ストーリー全てがわかると、とても少女コミック誌には載せられない内容だと納得できます。
    ハードボイルドすぎるのです。

    衝撃が大きく、読み終えた後は呆然として、すぐには動けませんでした。
    大人と違って、悲劇の中の一縷の希望を読みとることがまだ苦手な子供にとって、読みこなすには酷すぎる内容のように思います。

    子供には衝撃が大きい物語ではありますが、この本を読むことで、さまざまな疑問を抱えながら、一生懸命考えて成長していくことを、恐らく著者は望んでいるのでしょう。
    はじめはロマンチックファンタジーだと思って読み始めましたが、最後には悲しみを帯びた凛々しい一大サーガとして、堂々と物語の幕が閉じられました。

    子供には分かりづらい、繊細な内容も多々含まれていますが、逆に子供の方が、直観的に的確に物語の本質をつかめるような気もします。
    どの世代にとっても、一読の価値ある作品です。

  • 獣の奏者、完結巻。

    エリンという、一人の女性が歩んできた、過酷すぎる人生。

    争いの惨さ。
    児童書という枠には収まりきらないスケールだけれど
    やはり、この哀しさは、
    子供の心にこそ、しっかりと根付いてほしいと思う。

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