十二歳 (講談社青い鳥文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062854191

作品紹介・あらすじ

小学6年生の鈴木さえ。友だちもいっぱいいるし、ポートボールに情熱を燃やす楽しい毎日を過ごしていたのに、突然何かがずれ始めた。頭と身体がちぐはぐで、なんだか自分が自分でないみたいな気がする。それはいきなりやってきた頭痛といっしょに、さえの気持ちを不安にさせる。大人になったら、自分は特別な「何か」になることができるのだろうか?それまでの自分とは、まったくちがってしまった自分をみつめる、さえの『十二歳』の一年間を描く。第42回講談社児童文学新人賞受賞作品。

感想・レビュー・書評

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  • 主人公の「突然何かがずれ始めた。頭と身体がちぐはぐで何だか自分が自分でないみたいな気がする。」この感覚なんとなくわかる。昨日まで普通だったことが普通でなくなったり、当たり前のようにやっていたことが突然恥ずかしくなったり、友達やクラスメイトに感じていた感情が突然変化したり。
    (まだそんなに読んだことはないけど)椰月美智子さんはこの年頃の普通の女の子の描き方が絶妙だと思う。
    小4の娘が青い鳥文庫にどハマりし出した影響で私も読了。扱っている内容がすごく普通の日常なので、読みやすく、読書慣れしていない高学年の子にもおすすめできる。

  • 主人公さえはポートボールのチームで活躍し友達もいてて好きな人もいるふつうの女の子。でも、ある日自分が自分ではなくなったような不思議な感覚におそわれて…。

    あんまり自分には経験がないお話だったから共感はできなかったけれど面白く読めた。こういう子もいるのかな?

  • 器用でうまくものごとをこなすけれど飽きっぽくて、「自分は何者にもなれないのではないか」という不安を抱えている小学校六年生の少女、さえの日々を描いた物語だ。
    携帯も裏サイトもなく、教師がまだ体罰をしてもなんの問題にもならなかった時代の物語だ。
    主人公のさえがなんとなくこまっしゃくれていてちょっと生意気で、まあ12歳っていうのはこんなものなのかと不思議な気持ちになる。
    自分が確かに通ってきた道なのにあまりに遠すぎて。
    椰月美智子のデビュー作にあたるため、ところどころ、違和感のようなつっかかる部分があった。(小学校六年生が有意義だった、なんて言葉を使うの?とか、些細だけどふと気になってしまうようなこと)

  • 青い鳥文庫になって、真の読者の元に戻ったって感じでしょうか?

    講談社のPR(文庫)
    http://bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=2759284

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著者プロフィール

1970年神奈川県生まれ。2002年、第42回講談社児童文学新人賞を受賞した『十二歳』でデビュー。07年『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、08年第23回坪田譲治文学賞、17年『明日の食卓』で第3回神奈川県本大賞、20年『昔はおれと同い年だった田中さんとの友情』で第69回小学館児童出版文化賞を受賞。『明日の食卓』は21年映画化。その他の著書に『消えてなくなっても』『純喫茶パオーン』『ぼくたちの答え』『さしすせその女たち』などがある。

「2021年 『つながりの蔵』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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