鳥は星形の庭におりる (講談社X文庫ホワイトハート)

著者 : 西東行
制作 : 睦月 ムンク 
  • 講談社 (2009年3月5日発売)
3.77
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  • 12レビュー
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062865876

作品紹介

双都オパリオンの貴族の娘プルーデンスは、ちょっぴりおませな十三歳。亡くなった祖母を弔うため、家族とともにアラニビカ島に向かうが、遺品から護符が見つかって-。島の迷宮の謎をめぐり、プルーデンスは大人たちの陰謀に巻き込まれていくことに。味方(?)となるのは、蒼い衣をまとった名無しの吟遊詩人。容易く女たちを魅了する彼の正体は-。壮大な迷宮ファンタジー、堂々のデビュー。

鳥は星形の庭におりる (講談社X文庫ホワイトハート)の感想・レビュー・書評

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  •  す、好き!
     この、安易にヨーロッパっぽくない、ちょっとギリシャみたいな舞台を描いてくれたことがすごく良かったと思う。作品の雰囲気にこの舞台以外あり得ないと思わせられる。古代の神々の伝承が息づく世界と、パズル、黄金比、数学の非常に実学的な要素の絡ませ方も上手。そしてヒロインがすごくかわいらしいお嬢さん。明晰でちょっとひねくれていてまだまだ子どもで。終幕後どんな風に成長していくのか見たかった。
     こんなに上手な作家さんなのにどうしてこれ以後はあまり書いていらっしゃらないんだろう…。ネット上で別作の続編? を執筆しているようではあるけども。

  • 聡明な貴族の娘は、亡くなった祖母の遺品を家族と共に
    嫁ぎ先の『家』へと運んだのだ先で、驚きべき事に直面する。

    いい人そうなのが案外…というよりも
    周囲がほぼ敵というのもいかがなものか。
    人畜無害そうなのはいますが、面倒そう。
    というより、母親。
    ものすごく『貴族』という感じがします。
    家族という感じがしない、というのもありますが。
    これに家族愛を求めるのはどうかと…。
    どう考えても『大人』ではありませんし。

    この時期の子供にしては、かなりの冒険。
    よく成し遂げました、というのはありますが
    この後…どうするのでしょう?w
    非現実、の後は、確実なる現実、です。
    これだけ外が騒がしければ、確実にいなくなった事がばれますし。

  • ファンタジー。
    主人公は、13歳の女の子。

    数学やパズルがモチーフになっています。
    読者が解けるわけではありません。

  •  舞台は地中海風架空世界。霊鳥の伝説が残る神秘の塔にあるという迷宮をめぐる王家の陰謀に巻き込まれた少女プルーデンスが、謎めいた吟遊詩人とともに迷宮の不思議に挑み、成長するようすを描いたファンタシイ。
     小柄な外見にそぐわず大人びて理屈っぽい主人公プルーデンスが愛らしい。プルーデンスは女の子らしくないと言われて家族に疎まれていますが、この子の頑なさはすごく少女らしいと思う。それが少しずつほぐれていく過程を描いたこの小説は、非常にまっとうな成長譚ですね。蒼い衣の吟遊詩人の、飄々として色っぽく、どこか悲しげなたたずまいもとても魅力的。
     神秘的な事柄の描き方がなんとも理知的でよかったです。「時」を「数」と結びつけるところとか。このお話で大きな役割を果たすのは風の神である霊鳥ナサイアでしたけれど、時の神のお話も読んでみたい。でもこのお話はコンパクトにまとまっているところが美点なので、余計なものはいらないのだとも思います。幕切れも、すごくきれいでした。海と風のある、未来に向かって開けた風景。
     あと、個人的なことですが、ませた女の子ととぼけた青年の組み合わせ(しかも呼び方が「おまえ」と「あなた」)というところがツボを直撃していたので読んでいてとっても幸せでした…。

     ところで作者さんが意識していたかどうか知りませんが、プルーデンスという名は「用心深さ、慎重さ、分別」などを表す普通名詞prudenceに由来していて英語圏ではわりと普通に使われます。わたしが真っ先に思い出したのはチョーサー『カンタベリ物語』所収「メリベウスの話」の賢夫人プルーデンスだったので、このお話のプルーデンスとは違ったタイプですが、ぴったりの名前ですね。

  • 神秘的で異国な雰囲気の作品

  • ジャケ買いだったけど良かった本。
    文章も読みやすいし、雰囲気が透明で控えめで好き。
    新人さんなのかー 今後に期待!

  • ・読了時新人
    ・にしてはすごく文章がしっかりしててびっくりした
    ・ホワイトハートはライトノベルなのか…?この人とか小野不由美氏は違う…?
    ・主人公のプルーデンスが年のわりに知的で良い
    ・詩人さんなんかエロい?
    ・背景がわりと普通に作ってある分読み辛いところも
    ・謎解き面白いけど読者も解けるわけじゃないからちょっと残念


    何故星5つなのかと言いますと、個人的にものすごいヒット作だったからです。
    これはライトノベルに収まって欲しくありません。もっと読まれて欲しい。
    話自体は地味ですが、良作です。安心して読める。
    今後も本を出してくれることを願います。

  • 気になっていた本。
    孤独な少女と吟遊詩人の迷宮ファンタジー。
    読んでよかったです。好みでした。
    ちょっぴりせつない感じのラストがまたいい。
    次の本も読んでみたいと思います。

  •  視点の荒さが少し気になったけど、主人公の凛然とした立ち振る舞いが気に入ったので購入ー。

     詩人の別世界の人っぷりも一貫してて良かった。

     作者さんが「数学はファンタジー」的なことをあとがきで書いていましたが、激しく同意します。

  • 良作ファンタジー!!
    どこが良いって、「オリジナル」であるところだ。
    どこも、誰かの影響を受けている気がしない、二次創作な臭いがない。
    今どき、こういう「オリジナル」な新作に巡り会うのはなかなか無いことである。

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