あやめも知らぬ (講談社X文庫ホワイトハート)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 37
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062866828

作品紹介・あらすじ

大学生の宮里雪也は母の名代として、神戸の旧家の葬儀にでかける。そこで、その家の息子、青爾と初めて出会うが、旧知のような不思議な感覚に囚われた。ひょんなことから、夏休み中、青爾の家庭教師をすることになった雪也だったが、季節はずれの梔子の香りが原因か、人には言えない夢に悩まされる。先祖から現代へと繋がる複雑な恋心を発端に、奇怪な事件が続く?!ホワイトハート新人賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • お家騒動ドロドロ…なんだかミステリーが強くてloveにまでは至らなかったのが残念かなぁ。なので続きが読みたい…!でも読みやすくて、ページめくる毎に引き込まれていった。

    現代の孫世代cpではなく、祖父cpの方が愛憎していたよ(近親相○だし…)Hもおじいちゃんがヤられてるのを孫が追体験している場面のみで、本番もキスもしてないんだけど、やたらねちっこかった(笑)で、続きがあるなら青爾をもっと登場させてほしいかな…

  • 2013年1月7日読了

    とにかく読んでいて続きが気になって仕方ない!
    旧家のどろどろとしたお家事情と過去のこと、現在の関係…サスペンスみたいな要素が積み重なって、とにかく「続きが読みたい」と思わされてばかりだった。
    徐々に今と過去がリンクし始める様は、謎が解けたー!という感じ。
    BLだけど、本人たちより過去描写でそういう部分があるだけで、どちらかというとにあほも。

    しかし、静かに凪いだ中に潜んだ情熱…というような描写が非常に上手いと思う。水面下で、思いもよらない熱を孕んでる激しさが好きです。

  • これはすっごく良かった。

    主人公の二人、雪也と青爾の二人の祖父から続く血の因縁が、実はとても深く切ない想いの連鎖によって過去から現在に繋がってる。
    雪也が母の名代として訪れた神戸の旧家。
    家長の葬式に向かったはずが、迷い込んだ庭先で出逢った不思議な青年と、甘く香る梔子の花の謎。
    ひょんなことから青爾の暮らすその旧家でひと夏を過ごすことになった雪也の身に降りかかる妙な夢や足音、そして命の危険。
    サスペンスかホラーな要素を醸し出しながら、過去と現実を行き来する雪也の心情と相まって、最後に訪れる真実と悲しみ。
    その後の雪也と青爾の姿が見たいなぁ……と思わせる終わり方もいい。
    色っぽいシーンがありはするれけど、多くのBLとしての楽しみという営みで描かれたのものじゃなく、そこにある複雑で重く深い心の在りかをそのシーンでどれだけ読み取ってもらえるか、という想いも感じられる。
    ほぼ雪也目線で語られるストーリーなだけに、青爾の心情は分かりづらいけれど、それも二人の祖父の邂逅を読んでいくとなんとなく想像出来る作りになっているんじゃないかな。
    兎に角、何度も読み返して過去と現代における二組の想いを拾って楽しめる作品だと思う。

    ぼくはこの人の作品と、相性がいいかもなぁ。

  • 雪也は母の名代として、神戸の旧家の葬儀にでかけ、その家の息子、青爾と初めて出会い、旧知のような不思議な感覚に囚われる。


    過去から続く運命の恋を現代に生きる孫たちが明らかにする……、という設定で、旧家の描写は大変好みでした。
    ですが、過去も現在もよいお話だっただけに、個別に描いて欲しかったなぁ、という印象です。
    もったいないお話でした。

  • 確かに新感覚(笑)どっちがメイン?内容はつまらなくなかったけど、告白が長過ぎ。綺麗なイラストに星一つプラス。

  • 買った動機:ジャケ買い
    シリアスBL(ι゚ω゚)ィィ…久しぶりにBL買ったんですけど、嗅覚は衰えてなかった。ヨカッタ。
    祖父達の話気になるなぁ・・。

  • ホワイトハートが偶に出してくるこう云うテイストの話が凄く好き。
    時代ものの様な、ちょっと古めかしい匂いのする作品だった。

  • ホラーっぽくもミステリーっぽくもある、せつない物語でした。先祖から現代に繋がる祖父たちの想いが、孫である二人を出会わせ、彼らもまた想い合うことになったというのも運命なのか…。祖父たちの運命がせつなくてせつなくて;;お互い想い合っているのに結局は告げることもなく別れてしまった…。久哉の最後はさぞ無念だったろうな。。後日わかる、久哉が送った梔子を貴臣が大事にしていたというのがまた…!(涙)新人賞を受賞したというのも頷ける素晴らしい作品でした。次回作も楽しみな作家さんです。

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