数学でつまずくのはなぜか (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.50
  • (14)
  • (35)
  • (57)
  • (7)
  • (0)
本棚登録 : 381
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879255

作品紹介・あらすじ

数学的センスは誰のなかにもある!学校教育の落とし穴から抜けるための、まったくユニークな伝授法。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • いわるゆ文系人間が数学への興味をもったので読んでみた。一読しただけでは公式や規則に隠された哲学や思想を読み解くことで数学への興味が深まる。理解出来なかったところもあるので、繰り返し読んでいきたい。

  • 塾講師として数学の教育にたずさわってきた経験などを語りながら、子どもたちが数学でつまづいてしまう理由を考察している本です。

    著者は「あとがき」で、遠山啓の『数学入門』上下巻(岩波新書)を意識しながら本書を執筆したと述べており、遠山の著作のように「数学史」「数学者伝」「哲学」「文学」にまたがるような話題をあつかいながら、数学という営みの本質について著者自身の考えをわかりやすいことばで述べています。とりあげられている題材は、「マイナス掛けるマイナスはなぜプラスなのか」という疑問からはじまって、幾何の証明や関数、微分の概念をとりあげ、最後はペアノ、フレーゲ、ノイマンらによる自然数の公理化まで論じられています。

    「数学は〈私〉の中にある」という発想が著者の数学観の根本にあり、アフォーダンスの概念を手がかりとしながら、子どもたちが数学を学んでいくプロセスを目にしてきた著者自身の経験にもとづいて、こうした発想が具体的に論じられており、おもしろく読みました。最後は、デデキントが『数について』のなかで「私の思考の世界」について言及していることに、著者の数学観に通じるものがあるのではないかという展望が語られており、著者自身が述べているように「深読み」ではありますが、本書のテーマを読者に印象づけるものになっていると感じました。

  • 数学の本でアフォーダンスについて触れられるとは思わなかった。

  • サイエンス

  • 代数、幾何でのつまずきまでは何となくついていけたけど、解析学あたりからつまずいて立ちあがれないまま、読み終えたというか字を追いかけたというか、トホホ・・・なことに。

  • とっかかりは面白かった。なかほどではちょっと難しくなってきた。数学基礎論?でも、代数、幾何、解析などの章でつまづくところの説明と代替策の提示は面白い。

  • 2008年刊行。
     著者は帝京大学経済学部経営学科准教授。

     数学、特に高校数学でつまずきそうなテーマや、その前提となる中学数学の基礎理念を掘り起こして解説する。
     じっくり読めば、得意な子も、苦手な子にも役立つと思う。高2の夏休みくらいにじっくり読み込んだらいいのでは…。

  • 「マイナスにマイナスをかけるとなぜプラスになるの?」本書が端を発するのはそんなありがちな問いかけだが、「そう決まっているから」以上の説明が出来る人は多くはない。数学の授業で教えてくれるのは『数学の決まり事』であり、『なぜそう決めたのか』ではない。僕自身、理数系に進みながらその本質を理解しようとせず、ただ法則にしたがって問題を解いてきてしまったうちの一人であるが、そんな過去が今更ながら悔やまれる。「7匹と7日が同じってどういうこと?」「なんで式に文字が出てくるの?」「証明ってなんでこんなにめんどくさい方法をしなくちゃいけないの?」「自然数より実数の方が多いの?両方無限なのに?」興味を持つチャンスはたくさんあったはずなのに、全部殺してここまできてしまった。僕が子供の頃に本書を読んでいれば。または誰か先生が読んでくれていたなら、今とは違う世界が見えていたかもしれない。
    数学は自然に発生したものではなく、人が世界を記述するために創ったものである。それゆえ、数学には歴史があり、哲学があり、ドラマがある。数学を決まり事としてこなすか、よくわからないものとして諦めるか、または奥深いものだと好きになるか。その道を変える力が、本書にある。

  • 学校教育における数学…。数学でつまずきまくった僕としては、「もっとこれ教え方どーにかならんの」と思ったことも多々あったろうと思う。
    そして本書にはそんな数学劣等生のために「どーにかする」方法をいくつも提示している。
    大人になった今読んでみると、ルールや公理やといった数学の負のイメージの束縛にがんじがらめだったのが、「考え方はひとつじゃない」という免罪符をもらえた気分だ。

    第2章「幾何でのつまずき」が特に興味深かった。
    「証明しろったって視覚的にどう見ても合同だろうがボケ」とあの頃なんど心のなかで問題文を罵倒したことか。
    しかし過去の偉大な数学者もこの公理系に対しておなじような罵倒を口にしていたと知ったときにはスカッとした。

    そうそう、「図形の性質」と「論証」というふたつの異なる側面があわさっているというのがあの頃わからなかった。
    「論証」がなぁ……まあ今でも論理的とは言えないから、ここで決定的につまずいたんだろう。数学に。

    筆者は数学嫌いの子供たちのために「公理系はRPG」と説く。はじめは5つの武器しか持っていないが、敵(問題)を倒す(証明)ことでレベルアップ、つまりその的も今度から武器として使えるようになる。そうして徐々にレベルを上げていく…と。

    あー、でもテレビゲームのほうが面白かったからなァ。だからゲーム三昧だったんだろうなァ。とかとか。

    あと「コオロギの鳴く回数」を関数にぶちこんで計算できるってのがおもしろかった。日常的に数学を使えるクレバー人間になりたひ。

  • 410

全41件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

帝京大学経済学部教授

「2019年 『世界一わかりやすいミクロ経済学入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小島寛之の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジェームス W....
J・モーティマー...
有効な右矢印 無効な右矢印

数学でつまずくのはなぜか (講談社現代新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×