パール判決を問い直す「日本無罪論」の真相 (講談社現代新書)

  • 講談社
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レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879545

感想・レビュー・書評

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  • パールの呻吟、その末に出した意見書は、一般的には「日本無罪論」として右派に利用されてきた。骨子としては、「人道に対する罪」の概念はいわば「後付け」の法であって、法の支配という国際秩序を守るという法曹の立場に立つ以上、「後付け」の方で日本を裁くことは出来ないという展開となる。(結果この意見書は採用されることなく葬られるのであるが)

    しかしながら、それはパールが日本を「完全に無罪」として見なしていたわけではない点が、往々にして見落とされがちである。彼は、日本が犯してきた戦争犯罪についてはキッチリと罪を償うべきであるという主張もしている。ここにパールの「平和主義」とも言える思想が見える。

    政治的に利用されてきた彼の判決について、真相に迫った上で、「平和主義」について再考を促す良書。

  • 【406】

    対談本。
    世界政府とか世界連邦はやっぱり誕生しないだろうなと思った。
    今回もマインドマップやった。これ、マジわかりやすい。
    パール判事ちゃんと読もー。

  • この本で主張されるとくに西部氏の難解な思想に全面的に賛成するものではないが、それでもパール判決の読み方や、小林よしのり氏の見苦しい暴論への回答として説得力があり、よく理解できた。
    これでも小林氏は反論できるか!?

    [08.8.26]

  • 対談者のひとりである中島 岳志が著した『パール判事--東京裁判批判と絶対平和主義』という著作に対して巻き起こった反批判として企画されたものらしい。

    原著およびそれに対する批判を読んでいないのでなんとも言えないけれど、批判者の言説を表層的ないし都合よくもってきているのではないかと思えてしまう。と、いうのも本書で反批判している批判は、なんだか阿呆なものばかりに思えるから。

    そういう部分には注意が必要だけど、とりあえずは面白く読め、考えるきっかけにはなるホンダと思う。

  • あたしには保守思想とか、西部氏の繰り出すタームがちょっと難しかったです。それに対談とはいいながら二人の話している分量の比率がかなりアンバランスで中島氏はもっぱら聞き役と進行係、話の整理係になってしまっているようでもったいないと思いました。

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著者プロフィール

1975年大阪府生まれ。大阪外国語大学卒業。京都大学大学院博士課程修了。京都大学人文科学研究所研修員、ハーバード大学南アジア研究所研究員、北海道大学公共政策大学院准教授を経て、現在は東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年『中村屋のボース』で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。著書に『ナショナリズムと宗教』『インドの時代』『パール判事』『朝日平吾の鬱屈』『秋葉原事件』『「リベラル保守」宣言』『血盟団事件』『岩波茂雄』『アジア主義』『下中彌三郎』『親鸞と日本主義』『保守と立憲』などがある。『報道ステーション』のコメンテーター等、メディアへの出演も多数。

「2018年 『保守のヒント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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