日本人の〈原罪〉 (講談社現代新書)

  • 講談社
3.19
  • (4)
  • (5)
  • (12)
  • (2)
  • (3)
本棚登録 : 101
感想 : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879750

作品紹介・あらすじ

イザナキ・イザナミの神話に示された「罪」と「恥」を読む。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 日本人の〈原罪〉 (講談社現代新書)

  • 限りなくトンデモ本に近い。

  • 日本人の精神構造の中に存在する「いい加減さ」というものの根本が、古事記のような物語の中にあると言い切っていることが非常に面白かった。
    水に流すは、まずいよね。
    「痛みを伴う罪悪感というものが、日本人には足りない」
    「そのために、真に力強い倫理観といものが育たない。」

    これは、大きな問題だと思いました。

  • 第1週 1/11(水)~1/18(火)
    テーマ「日本・日本人・日本語」

    ↓貸出状況確認はこちら↓
    https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00172941

  • 日本の神話の「見るなの禁止」にスポットを当て、日本の神話、日本人を精神分析的に解説している本。
    「見るなの禁止」については、禁を破り勝手に見たことにより事実を知ってしまって呆然とする男と異形を見られて恥じ入り姿を消す女の事の考察がされている。イザナギ・イザナミの神話については古代女性が死産するケースが多く、そのことを扱ったのではという説を含む様々な説を展開。
    それ以外に余談っぽく語られていた「わたくし」の語源が興味深かった。「世を渡る者がお互いに非を隠す意」もあるそうである。言われる非は禁を破ったこということである。が、主語を省くことが多い言語でこういったかしこまった言葉を使う時というのはどうも後ろめたい時なのかと思った。
    「見るなの禁止」の話しは面白かったが、日本にキリスト教由来の原罪があるとは思い難い。精神分析の専門家の方の本なので仕方がないか。

  • イザナギ・イザナミ神話を始め、鶴の恩返しも雪女もその他の異類婚姻説話も、日本ではほとんど別れ話で終わり、男はなす術もなく立ち尽くし、女は退去するストーリーなのだ。

    見てはいけないというルールを破った側の罪はうやむやになり、見られた側の恥のみに焦点が当てられる。
    日本人の深層心理がこれらの物語に表象されているとする説は興味深いな。

  • 北山氏の「臨床」からの解説は、心理学の素養がないとちょっと難解。

  • [ 内容 ]
    約束を破り、中を覗き見たイザナキは、妻イザナミの正体を知り、逃げ出してしまう。
    日本の神話・昔話に見られる「見るなの禁止」物語を精神分析家と国文学者が捉え直す日本文化論。

    [ 目次 ]
    第1章 愛する者を「害する」こと-父神イザナキの罪悪感(神話と昔話の深層心理学 エディプス・コンプレックスとは何か フロイトの「弟殺し」 革新的なクライン理論 「見るなの禁止」の文化 見る側を見る 「ここだけの罪」 悲劇の同定 逃げないイザナキ 「見るなの禁止」が解禁されるとき 神話を生き直すこと)
    第2章 『古事記』神話への道案内(古事記上巻の世界 日本神話のなかの「見るなの禁止」 タブーを破った“罪”の行方)
    第3章 『古事記』を読み解く-現代語訳「古事記抄」(イザナキ・イザナミ神話と「見るなの禁止」 アマテラスとスサノヲ 成長するオオクニヌシの国造り 天孫降臨と海幸彦・山幸彦神話)
    第4章 対談 今日を生きるための神話論

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • うつ病の人の話にはパターンが読み取れる。
    それを日本の神話の独特なパターンを通じて読み取れるのではないか、というアプローチを心理学者と国文学者がそれぞれ書いている。
    とても興味深い。

    日本神話の特徴
    イザナギがイザナミを黄泉の国に迎えに行ったのに、イザナミとの約束をやぶって彼女の姿をみてしまい、「畏れかしこみて」地上に逃げ帰り、その姿を見てしまったことによる穢れを、禊ぎをしてはらう。
    約束をやぶられたイザナミが被害者で、約束をやぶったイザナギは加害者のはずなのに、いつのまにか立場が逆転し、イザナギが彼女の姿を見ることにより穢れた、と被害者になっている。という罪よりも恥を重視する風潮、また、その穢れ(罪)を川の水で洗うことによってなかったことにする、という意識。それぞれよく日本人の特徴としてあげられる。
    また、それぞれの神と、母親のつながりがまったく書かれていないことが多い。等など。

  • 『古事記』から読み解く日本人の罪悪感論

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

京都府立医科大学卒業、医学博士。ロンドンのモーズレイ病院およびロンドン大学精神医学研究所で卒後研修。帰国後、北山医院(現・南青山心理相談室)院長。九州大学大学院人間環境学研究院および医学研究院教授、国際基督教大学客員教授、白鴎大学副学長を経て、現在、北山精神分析室で個人開業。

九州大学名誉教授、白鷗大学名誉教授。前日本精神分析協会会長、元日本精神分析学会会長。国際精神分析協会正会員。

主な著書:『悲劇の発生論』『錯覚と脱錯覚』『幻滅論』『劇的な精神分析入門』『覆いをとること・つくること』『最後の授業』『評価の分かれるところに』『意味としての心』『定版 見るなの禁止』ほか多数。

ミュージシャンや作詞家としての活動でも知られる。

「2021年 『コロナと精神分析的臨床』 で使われていた紹介文から引用しています。」

北山修の作品

日本人の〈原罪〉 (講談社現代新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする
×