入門 哲学としての仏教 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 318
感想 : 28
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879880

作品紹介・あらすじ

縁起・無我・空・唯識-近代合理主義を超える思想の本質とは。今こそ仏教を読み直す。

感想・レビュー・書評

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  • 自分の能力を遥かに超えた内容だった。著者の深遠な叡智に近づくこともできなかった。さすがは東洋大の学長です。やや学問のための哲学、観念論的仏教という趣きが強いと感じたが、それ以上に自分の勉強不足を痛感した。阿頼耶識や龍樹の中論や道元の永遠の今という概念は興味深い。

  • 入門でしたが、なかなか難しい禅問答のような話が続く。また、深淵な教義も述べられており、その用語に圧倒される。しかし、自己とは何か、識とは何か、無とは何か、を繰り返し語られることで少しずつ理解が進む。各章で視点を変えながらも、自分と世界は一つであり、無為という意識下のものがあるからこそ意識があるのだという考えにハッとさせられた。

  • いまどき「小乗仏教」なんて言葉使っていることからわかるように、ろくに根拠もなく断定しまくる酷い本。人をバカにするのもいい加減にしてほしい。

  • 信州大学の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA89701698

  • 仏教とは哲学である。
    同じことを、ぼく自身もしばらく前から感じていた。
    だから、本書を見たときに、即座に手に取った。

    内容としては、仏教の「哲学的側面」を取り上げ、それを西洋哲学と対比する形で語られるシーンが多い。
    確かに効率的だとは思うのだけど、ちょっと読み辛さも見受けられた。
    文章構成の統一感が薄く、散らばったような読感もちょっと残念。
    話を広げすぎたのが要因ではないかと思う。
    もっと焦点を絞って、深く掘り下げた方が良かった。

    書かれていた内容には、なるほどと頷ける事柄が多かった。
    特に、龍樹の『中論』には強く興味を惹かれた。
    これは近いうちに読もうと思う。

    仏教はやはり哲学なんだな、と改めて思った。
    同時に、宗教と哲学の違いってどこにあるんだろう、とも思った。
    「言葉」という魔法を捉え直すための手段として、より適切なものは宗教と哲学のハイブリッドなのかもしれない。

  • ●仏教の思想というのは、宗教という側面から見るより哲学という側面から見る方が面白く感じる。言い方は悪いが、自己啓発本の原点を見ているよう。

  • 仏教の思想を信仰の立場からではなく、世界と人間のあり方について考察する「哲学」としてとらえるという、少しユニークな視点からの仏教入門書です。

    縁起の思想を関係論的コスモロジーとして解釈したり、唯識をユング心理学のようなものとして理解する試みはけっして珍しくないのですが、わたくし自身は信仰によるコミットメント抜きで哲学的にその思想を理解することには抵抗を感じます。著者はこのことも十分に留意していて、「私はただ仏教は哲学であるということだけを主張しようとしているわけではない」と語っていますが、仏教の中に現代のアクチュアルな問題を解決するための「知」を求める立場から、仏教を哲学としてとらえることが有効だと考えているようです。

    また、キリスト教など宗教間対話の必要性を訴える声が高まっていることも、必ずしも信仰を条件としない仏教思想の解釈を促す要因になっているように思います。この点に関して著者は、仏教はキリスト教など一神教との対比において非人格的な宗教とされることが多いのですが、著者は大乗仏教の立場はむしろ、人格的でありつつ同時に非人格的である宗教的世界観に貫かれているという興味深い見方を示しています。

  • たびたび仏教を褒める文章を挟み込んで来るのが鬱陶しい。もう少し読み進めば落ち着くといいが

  • ひとつの哲学として仏教を解説するのではなく、仏教の中
    にもこれほど素晴らしい哲学が含まれているのだよと
    様々な論や経をただ紹介しているだけに思え、少々残念な
    読後感。そういう意味では入門書なのかもしれないが、
    初心者が理解するにはかなり難しい内容だと思う。

  • 序 仏教はとても斬新な哲学である
    第一章 存在についてー本体亡き現象の生成
    第二章 言語についてーその解体と創造
    第三章 心についてー深層心理の奥にあるもの
    第四章 自然についてー自己と環境の哲学
    第五章 絶対者についてー絶対無の宗教哲学
    第六章 関係についてーその無限構造の論理
    第七章 時間についてー絶対現在の時間論
    結 「哲学としての仏教」への一視点

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著者プロフィール

1948年、東京生まれ。東京大学文学部印度哲学科卒業。文化庁宗務課専門職員、三重大学助教授、筑波大学教授、東洋大学教授を経て、東洋大学学長に就任、2020年3月に退職。筑波大学名誉教授・東洋大学名誉教授。専攻は仏教学・宗教哲学。唯識思想研究で博士(文学)。
著書に『唯識三性説の研究』『唯識の構造』『『成唯識論』を読む』『『華厳五教章』を読む』『『大乗起信論』を読む』『『秘蔵宝鑰』を読む』『〈宗教〉の核心――西田幾多郎と鈴木大拙に学ぶ』『心とはなにか』『空海の言語哲学』(以上、春秋社)、『入門 哲学としての仏教』『空海の哲学』(講談社現代新書)、『日本仏教 思想のあゆみ』(講談社学術文庫)、『ブッディスト・エコロジー――共生・環境・いのちの思想』(ノンブル社)、『唯識・華厳・空海・西田――東洋哲学の精華を読み解く』『空海の究極へ――『秘密曼荼羅十住心論』を読む』(青土社)ほか多数。

「2022年 『道元の〈哲学〉 脱落即現成の世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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