今こそアーレントを読み直す (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 764
レビュー : 84
  • Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879965

作品紹介・あらすじ

「分かりやすさ」を疑う。アーレント的思考が、現代社会を救う!閉塞した時代だからこそ、全体主義を疑い、人間の本性・公共性を探る試み。

感想・レビュー・書評

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  • 『全体主義の起源』『人間の条件』『革命について』そして最晩年の『精神の生活』とそれを補完する「カント政治哲学講義」をとりあげ、その思想の「もどかしさ」がもつ魅力を、著者自身の明快なことばで解説しています。

    「序論」には、「アーレント理論の“忠実な解説”は放棄して、アーレントの思想の中で特に重要だと私が思っている内容を、現代日本でもお馴染みの政治・社会問題にやや強引に引き付けながら紹介していくことにしたい」と書かれていますが、そこまで強引な解釈をおこなっているようには感じられず、むしろ現代社会のなかに具体例を探しながら、わかりやすく解説している本だと思います。

  • わかりやすい、または受容しやすい政治は、全体主義につながる恐れがある、人それぞれが、政治に直接関わろうと関わるまいと、「複数性」が保たれる事が大事。と言う風に読みました。

  • ハンナアーレントの著作が難しすぎて断片的に共感できるところだけ読んでいた私にとっては、わかりやすくまとめられた上、著者の視点や考察、逡巡も感じられ読みやすかった。それでも理解しながら読み進めると時間がかかる。
    アーレントの映画は見たけど人間の条件に挫折した自分はここからもう一度読もうと決意…
    労働、仕事、活動の違いもありがたく拝読。
    活動を重視するアーレントには共感しつつ、公共の概念がピンとこない自分にとって日本における「おほやけ」の考察など、うなりながら理解を深めました。
    カントの共通感覚や観客の視点など、現代社会や芸術への応用?援用?もなるほどと納得。さて次は何にトライしてみようか。

  • なぜ人々はナチスを支持したのかという問いに、人類社会の構造や進化から答えたハンナ・アーレント。難解なその思想をわかりやすく解説。

  • 哲学
    政治

  • ←『みんなの当事者研究』國分

  • 読み終わりました。
    改めてハンナ・アーレントを知ると、現代に通ずる問題提起を多分に含んだ発信をしていた人なのだと思う。全体主義や凡庸な悪というテーマは、現代だからこそ再びスポットライトが当たるべきだし、実際にそうなっている。
    彼女はやや愚直で正直で素直すぎたところがあり、そこが「イェルサレムのアイヒマン」出版後に仲間たちと断絶してしまう結果を招いたのかもしれない。ただ、そうまでして彼女が訴えかけたものは、現代人がさらに後世につないでいかないといけない。また悲劇的な戦争が起こらないために。

  • 勉強のための一冊として読む。うん、やっぱり理解できていなかったんだと思わされる。アーレントの著作を再読しなくちゃね。でもそのためにはもっと事前の準備が必要ですね。

  • アーレントの思想の上に、著者の思想が乗っていることがはっきり打ち出されている。こういう本を好まない人もいるだろうと思う。読むタイミングによっては、著者の言い分に腹が立つ人もあるだろう。
    ぼくにとってはちょうど良い、アーレントの著作への入門になったように思う。

  • 全体主義に陥らず、複眼的であり続けるためには、他の人との意見交換がなにより大事だ、ということだと理解した。
    いろんな考えの人と話をするのも大事だけど、きっと、いろんな考えの本を読んで、自分の考えを調整し続けるのも大事なんだろうなと思った。

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著者プロフィール

1963年生まれ。東京大学総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。金沢大学法学類教授。専門は法哲学、政治思想史、ドイツ文学。著書に『集中講義!日本の現代思想』『集中講義!アメリカ現代思想』(NHKブックス)『悪と全体主義』(NHK出版新書)『ヘーゲルを超えるヘーゲル』『今こそアーレントを読みなおす』(講談社現代新書)『マルクス入門講義』(作品社)など多数。

「2020年 『現代哲学の最前線』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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