- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062880176
作品紹介・あらすじ
漢字の混乱、危ない交通規則、猥褻の基準、公職選挙法…じつは世の中こんなにいい加減だった-。
感想・レビュー・書評
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☆10年前に借りていたとは…ブクログメモを付ける付けないで記憶残度異なる!
ルールの欠陥のパターン
①そもそも不要→漢字の書き順
②明らかなバグ・間違いがあり使い物にならない→JIS漢字
③制度設計の甘さ・現代では時代遅れ→鉄道の狭軌
④解釈が曖昧でまともに運用できない→風俗店、ヘアヌード写真集
⑤目的、成立過程に悪意あり、公平・公正でない→酒税法
正しい書き順 1958・昭和33年 文部省・筆順指導の手引き→指導の混乱を避けるため・他を誤りや否定するものではない 田→中の十は タテ→ヨコ
中国で一般的とされているものと違う例多数
ローマ字 ヘボン式ローマ字 アメリカ人がアメリカの都合に合わせて考えたもの
chi チ フランス語→シ ドイツ語→ヒ イタリア語→キ
常用漢字 名前に使えなかった漢字を数度の追加☆追加された直後は、その字を使用する親は多いハズ!
1946年11月 当用漢字が告示
1949年4月 当用漢字字体表 國、佛、廣…→国、仏、広…
1978年JIS漢字 JIS第一水準(檜)と第二水準(桧)
1983年JIS漢字の改定 入れ替え 第一水準が桧、第二水準が檜 コードで管理していたものが異なって出力
78JISから83JISの改定で 森鷗外→森鴎外 区を使う漢字の整合性を取った・国は関与せず・実質一人のSEの判断
JIS漢字のお粗末 山一女 幽霊字63文字 JISの汚点
つちよし・ はしごたか もともとは漢和辞典には載っていない字体・「オレはこう書きたい・こっちの方がカッコいい」・デザインの違いによる異字体
吉田茂 当用漢字字体表制定時、自らの署名を改めた
消えた年金問題 手書き時代 1979年カタカナ管理方式 1985年9月社会保険庁の課長名で通達「手書き原簿はすべて廃棄せよ」
正木馨氏 厚生省薬務局長→社会保険庁長官☆課長時代、局長時代の非加熱製剤問題…組織での仕事・ここで茶化す記述は不適切
日本 車は左側通行(世界に3割)
電車の軌間
1067ミリ JR在来線 小田急 東急メトロ千代田線 京王井の頭線
1372ミリ 京王線 東急世田谷線
1435ミリ(4f8.5インチ) 新幹線 京浜急行 銀座線・丸ノ内線 都営大江戸線
☆1inch=2.54cm 1foot=12inches=30.48cm 3フィート1インチなら3′1″ 和製英語のメジャーa measuring tape cmの上にfoot feetがあり勉強になる/14インチの個所に1-2 1ft2inの意 アメリカ旅行時に購入する事
明治政府 鉄道技師エドモント・モレル 植民地セイロン島では1067ミリ JR系のホテルエドモント
鉄道模型 HOスケール 87分の1 軌道幅16.5ミリ
1991年2月樋口可南子 ヘアヌード
電気用品安全法 PSEマーク 中古販売でパニック
公職選挙法 選挙やる前から当選している人(名簿1位)
共産党から小選挙区に立候補することで自民をアシスト状態
裁判員制度 メディアは国民の感覚を知った上でネタ集め 2006年秋田小1殺害事件・親のヤンキー女 -
ちょっと面白そうかも・・・と思って買ってみたが、完全にはずした。
常用漢字について書いたところを読んでいて、「こいつサヨクか・・・?」と思ったが、まぁ、そういうわけでもなくて、単なる「残念な人」であるだけのようだ。
常用漢字に「璽」「朕」といった字が入っているのが変だと書いたあとで、
--------引用ここから--------
「璽」などは、ほとんどの人がまったく読めない。
私は毎年、母校の上智大学で、非常勤講師という肩書きで数回の授業をやっている。教室で学生たちにこのクイズを出題するのだが、「璽」を読めた学生は、過去10年間ひとりもいなかった。
--------引用ここまで--------
などと書いているのだ。
最初ここを読んで、「璽をジと読むのは当然のことなのでそんなことわざわざ謎かけにするはずがない。こんな風に書いているのはもしかして、訓読みのことを言っているのか? もし訓読みなんだとしたら確かに自分もわからないぞ」などと勘違いしてしまった。
さらに読み進むと、
--------引用ここから--------
「璽」は「ジ」と読む。意味は、天皇のハンコのことだ。
この字は「御名御璽」(天皇の署名と捺印)という言葉以外では、まず使われることはないが、これを知っている人は戦前生まれの人だろう。
--------引用ここまで--------
などと書いてあるのだ。「ジ」という読みなんか当然知ってるよ! 意味も知ってるよ。常識だと思うよ。当たり前のことを偉そうに書くな。
自分がバカなのを基準にして他人を評価しないでほしい。戦前生まれじゃなくてもぜんぜん知ってますよ、そんな言葉ぐらい。
しかし、上智大学の学生(の一部でしかないんだろうが)が、十年間誰一人として「璽」を読めなかったというのは信じがたい。本当だとしたら、・・・大丈夫か、その大学? (そういえば、引用していて思ったが、ふつう、「授業」じゃなくて「講義」って言わないか、大学の場合は・・・?)
「常用漢字というみんなのためのものに、天皇専用の字(朕だとか)が入っているのは不平等でズルい」というところからサヨク的な物言いが続く・・・のかと思ったが、そんなことはなくて、自分がおかしいと思ったこと(確かにおかしいことも多いのだが)に対する不満がまとまりなく列挙されているだけだ。文句が言いたかっただけ?
そして、最後の、2009年衆院選について書いたところは、もう、噴飯もの。共産党の票が全部民主に流れたらもっと圧勝していたのになぁ・・・なんて、まったく意味のない仮定に基づいて、だらだらとした計算が続いている。そんな単純な話じゃないでしょう!
単なる不平の羅列が読みたい人にはお勧めの一冊。 -
2009年の本なので現在では適用されないこともあるけど、知らない事ばかりだった。
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新書文庫
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私たちは勝手にルールを作っている(ルールだと思い込んでいる)。そして、ルールを疑わなすぎている。
これが本書の主張であり、読んだ感想だ。とってもわかりやすく記してある。ただ、紹介されている事例にあまり興味を持てなかった(これは私の問題)。
「ほぉー」と唸ってしまったのは、第1章の冒頭「筆順」。よく考えてみればそうなのだけれど、筆順の根拠はあいまいなのだ。昭和33年に文部省は「筆順指導の手引」を発表した。その中には、筆順は学習指導上に混乱をきたさないように配慮したものであって、他の筆順を誤りや否定しようとするものではないということが記されているそうだ(pp.14-15)。
大学の教職課程では「筆順テスト」がある。教育実習でも「筆順」は、至極注意した。筆順を守らなくても綺麗な字が書ければいい。けれども、そんなことを子どもたちに言ったらいろんなところから文句が来るだろう。筆順がおかしいと、嘲笑されてしまう。私も人の筆順をみてバカにしてしまうだろう。筆順に根拠がなくても、これを覆すことは難しい。むつかしいなぁ。
(まっちー) -
p.179
まさにこの姿勢こそが問題なのである。
「私自身はおかしいと思う。しかし決まった以上、もう引き返せない」という台詞が、過去何度も、歴史の重大場面で繰り返されてきた。
「おかしいと分かった以上、やめましょう」「もう一度仕切り直ししましょう」と言える人間しか、政治家や役人をやってはいけない。
自分の一言で殺される者がいることに思い及ばない人間に、政治をする資格はない。 -
前半が少し退屈だったけど、後半から面白くなってきた。
確かに、Winnyの作者が逮捕される理由については納得がいかない。
警察の感情如何で判断されたらたまったもんじゃないな。
酒税については、あまり詳しくなかったのだけれども、
ビールが他のお酒と比べて税率が異常に高いのか。
第三のビールとか何とかは税逃れだろ?
公平性の観点から考えて改正するべきだと思っていたけど、
こういうことなら(そもそも高率)おかしいな。政府側が。
「税金の負担感が少ない」とか…。
厚生年金は半分企業が負担してくれてるからいいとかと同じ思考だな。
もうちょっと物事を丁寧にみることができないものかな。
2009年の衆院選の民主党躍進に、共産党の方針転換が絡んでいた話。
これは『世論の曲解』でも説明されていたやつだな。
裁判員制度で、作者は殺人や強盗致死に関しては、裁判員制度は不要であるのでは?
と提起しているが、どうだろう。刑の度合いの問題があるから、不要とまでは言えない気がする。
ただ、半強制的に参加・他人の人生を左右する決断をさせられることがあるから、
俺はあまり裁判員制度についてよい感情をいだいてはいないのだけれども。
--気になった言葉--
過去のことを言っても始まらないという人がいるが、「取り返しがつかない」ことをしたということを知ってるのと知らないままなのは大違いである。
さらには、マスメディアが間違った誘導をすることで、問題の本質はどんどん隠されていく。そのことを「知る」努力は大切だろう。
自分の一言で殺されるものがいることに思い及ばない人間に、政治をする資格はない。(P177)
官僚たちは、まともな日本語が書けない一方で、自分たちの権力と財産を保全するシステムを作ることだけには頭が働き、ことごとく成功させてきた。(P187)
公職選挙法にとっての救世主であるインターネットを、公職選挙法で排除する。これこそまさに本末転倒、なんのためのルールなのかという「目的」を忘れ、手段を目的化してしまっている。
どうしても「国民の感覚」を裁判に反映させたいのであれば、対象事件は、社会性、公共性の高いものに限定すべきだ。(中略)殺人や強盗致死は誰が見ても悪いに決まってるわけで、犯罪の内容に関する善悪、正邪を問うようなものではない。(P246) -
[ 内容 ]
漢字の混乱、危ない交通規則、猥褻の基準、公職選挙法…じつは世の中こんなにいい加減だった―。
[ 目次 ]
第1章 日本語のルールはこんなにおかしい(「筆順」をテストされるケータイ絵文字世代;ローマ字が書けますか? ほか)
第2章 交通ルールのバグで殺される(信号機に殺される;「左側通行」ルールで日本はどれだけ損をしたか ほか)
第3章 性風俗は曖昧ルールの九龍城(「風俗」って何?;あるトルコ人青年の主張 ほか)
第4章 法律はお上のご都合次第(メーカーの製品開発力を殺す酒税法;消費税内税表示義務化の闇 ほか)
第5章 公職選挙法という不条理(2009年の衆院選挙で民主は本当に「圧勝」したのか?;「重複立候補」をめぐる矛盾だらけのドラマ ほか)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
へぇ~、ふーん、という感じ。選挙の得票率の話はちんぷんかんぷん。