「最強のサービス」の教科書 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.25
  • (4)
  • (17)
  • (26)
  • (9)
  • (1)
本棚登録 : 166
感想 : 22
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062880664

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 面白い、勉強になる。
    「サービス」についての書籍というか、事例に挙げられている各企業がどのように他社と差別化を図り、それをどのように実現しているかの説明のような印象を受ける。
    調査対象企業の具体的な仕組みとそれを回すための要素、考え方が深く記述されているので、非常に勉強になる。
    KSFを決めてそれに徹底的にこだわる。それを突き詰める。やっぱりこれが大事なんだなと思った。

  • 三葛館新書 673.9||NA

    本書で紹介している企業は、それぞれサービスのコンセプトは違いますが、いずれも顧客から高い支持を得て、成功を収めています。
    共通しているのは、顧客が何を求めているかを徹底的に調査し、それに応える努力を全力で行っているということ。
    最高のサービスをするには何が大切かを学ぶことは、将来人と関わる仕事をするみなさんにとって役に立つはずです。

    和医大図書館ではココ → http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=58426

  • サービス業に興味があったこともあり、とても面白く読めました。サービスを顧客の視点から考える、というのはよく言われることだけど、サービスと一番遠いような気がする科学的な視点を持ち込むっていうのは本当に興味深かった。とりあえず加賀屋は泊まってみたいです(笑)

  •  高い顧客満足とサービスの効率化という、相反する命題に対して、独自の工夫で強みを伸ばしてきた8社の取り組みを紹介した本。

     8社に共通しているのは、マニュアルやITを導入した目的は、あくまでハイタッチな接客を増やしたり、顧客の利便性を高めるためであって、結果的にそれが効率化につながっているということ。
     改善の過程で、現場の声を積極的に吸い上げたり、KPIを設定したりするのはよく聞くが、異業種の視点を取り入れている指摘は、とても参考になった。

     本書は、サービス工学の専門家である著者が、初めて一般向けに書いた本だという。
     全体的に、学者らしい無難な抑揚のない筆遣いなため、論理的でわかりやすい反面、最も重要なことがさらりと書かれてあったり、角度を変えて同じことを説明して重畳な面がある。あと、頑張っている現場の人の生の声を紹介してほしかった。

    《紹介されている8社》
    ・加賀屋(接客時間を増やすバックヤードの仕組み)
    ・スーパーホテル(ぐっすり眠れるホテル作り)
    ・えちぜん鉄道(廃線寸前からサービス業へ)
    ・ヤオコー(地域密着スーパー)
    ・一の湯(人時生産性を指標に)
    ・喜久屋(クリーニング屋が衣服の保管業まで)
    ・大垣共立銀行(気軽に立ち寄れる銀行)
    ・バロー(小売業から流通業へ)
    今度、出張に行くときはスーパーホテルに泊まってみようと思った。

  • 顧客満足度がやはり重要なんだなぁと感じた。
    消費者が何を必要としているか。
    そこに目をつけなくてはいけない。
    提供しっぱなし,押しつけっぱなし,それじゃぁいけない。
    いかに効率よく,消費者を満足させられるか。
    どんな仕事にも当てはまる話だった。

  • サービス現場での、「顧客満足」と「効率化」、一見この相反する二つの企業の目的を、どのように解決するか。工学博士らしい視点で、取り組んでいる。「加賀屋」などよくあるケーススタディだが、そこに機械化という視点を取り込み、面白い。

  • 顧客満足に直結するサービスは、企業の業績を大きく左右する。研究者として様々なサービス、サービス業に接した著者が、優れたサービスを提供する8社を選び、その取組や仕組を解説している。
    自社のターゲットが本当に求めているものは何かを見極め、それをより改善するために現場からのフィードバックを柔軟に取り入れる仕組みを作り、やるべきこととやらなくても良いことを見極め、一般的にはサービス業とはなじまないと思われている科学的・工学的アプローチを取り入れることで、合理化・効率化を進め、さらなる発展を望めることを指摘している。

    医療や教育の現場で行われている不効率な仕組み(医師や教師が事務処理などの雑務に追われ、充分なサービスを提供できない)と共通するものを感じた。
    多能工化による生産性の工場も製造現場に携わった経験からよく理解できる。

  • いかに効率性を高めながら顧客満足度を上げていくか。

    この二律背反の関係をクリアしてきた8社を例にヒントを探っていく本です。

    同じサービス業につくものとして、非常に参考になるとともに、日々の業務を違った視点でとらえる訓練にも成ります。

著者プロフィール

東海大学文学部教授
1985年信州大学経済学部卒業、1987年慶應義塾大学法学研究科政治学専攻修士課程修了、1991年同後期博士課程単位取得退学。1991-93年外務省専門調査員(在ジャカルタ日本大使館)、1994年静岡英和女学院短期大学国際教養学科専任講師、1995年同助教授、2001年東海大学文学部アジア文明学科助教授、(2007年より准教授)、2010年より現職。専門はインドネシア都市研究、国際コミュニケーション論。
業績:『叢書21COE-CCC多文化世界における市民意識の動態14 ニュースの国際流通と市民意識』(共著、慶應義塾大学出版会、2005年)、『開発途上国の政治的リーダーたち――祖国の建設と再建に挑んだ14人』(共著、ミネルヴァ書房、2005年)、『都市下層の生活構造と移動ネットワーク』(共著、明石書店、2007年)、『変わるパリ、変わらないパリ』(共著、勉誠出版、2009年)、「ジャカルタ・コタ、華人街の情景――パンチョラン通りの調査から」『東海大学文学部紀要』第93輯(2010年9月)ほか。

「2013年 『消費するインドネシア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

内藤耕の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×