- 講談社 (2011年11月18日発売)
本棚登録 : 310人
感想 : 31件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784062881340
作品紹介・あらすじ
現代を読み解くための21のキーワード、正義・善・決断主義・暴力・アーキテクチャ・カルトなど政治哲学・倫理学系のことばを、幅広い視野から解説する。最初にきちんとした意味を提示、その後それがどのように誤解されたり変形されたりするのかを多少アイロニーを込めて語り尽くす仲正流「哲学・思想」入門決定版。
思想・哲学の入門書を書かせたら、この人、仲正教授の最新作。
法・経済・哲学・生命・倫理など様々な分野に通暁し、人間とその存在に真摯に向き合ってきた教授が、正義・善・決断主義・暴力・アーキテクチャ・カルトなど政治哲学・倫理学系の21のキーワードを端緒に、「生きる」ことへの根元的問いを発する。多感な高校生にも理解できる平易な語り口で深いテーマを仲正教授ならではの独自の視点で展開する。「待ってました」の好著、「思想」入門書の決定版である。
みんなの感想まとめ
現代の哲学や倫理学を深く理解するための入門書で、幅広いテーマを21のキーワードを通じて解説しています。「正義」や「善」といった古典的な概念から、「アーキテクチャ」や「カルト」などの現代的な用語まで、仲...
感想・レビュー・書評
-
●●について知りたい!と、目的を持って読むならオススメだけど、時間潰しとして読むのには内容が難しく感じた。
ノート片手に読まないと、内容がうまく入ってこない。
哲学書としては良書である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「正義」や「善」といった古典的なキーワードから、「アーキテクチャ」や「イマジナリーな領域への権利」などの今どきな言葉まで収録された仲正昌樹流の用語集。最近はこの手の流行を全然おさえていないから、ここ数年での新しい言葉を知るのに役だった。なんなんだ、「アーキテクチャ」って…と思っていたが、初めて意味を知った。仲正昌樹って若干口が悪い感じだけれど、この本に関しては比較的おとなしめ。
思想というものに興味はあるけれど、何から読んでいいかわからないという人は手にとって見るといいかも。おすすめ。なお、玄人は読んでも仕方ないような気も。 -
中国哲学からの応答を考えつつ。
-
読みやすい。筑摩の評論で出てきたようなキーワードを解説してくれている
-
高校生にはとっつきにくいし難しい。読むのが苦痛だった。
-
「高校生でもわかる」のかどうか、疑問ではある。ただこの疑問をツッコミどころとするのは筋違い、著者のこれまでの出版物などをリーダーズダイジェスト的な色合いで一冊にまとめた感じでスピード感があって面白い。
『高校生でもわかる(かもしれない)仲正昌樹』というのが適切か。最初に読む仲正昌樹としては良い本だし、最初に読むとすると『今こそアーレント』かこれだと思う。 -
どこかで耳にしたことがあるけど、よくよく考えると曖昧だなぁ、と思うようなワードを新書にしてはしっかりと解説している良著
テレビに出ているコメンテーターなどがいかにいい加減に言葉を使っているかがなんとなくわかる。
理系でもわかりやすく読めます。 -
【目次】
正義 005
善 012
承認 020
労働 027
所有 035
共感 046
責任 054
自由意志 065
自己決定/自己責任 074
「心の問題」 081
ケア 088
QOL 095
動物化 101
「歴史(=大きな物語)」の終焉 111
二項対立 120
決断主義 131
暴力 139
アーキテクチャ 150
カルト 158
イマジナリーな領域への権利 169
「人間」 179
後書き [191-193] -
現在、信頼できる知性の一人である仲正さんの著作であって、さすがにレベルが高い。論旨が明快でわかりやすく、概念を多面的に知ることができる。良書。
-
わかりやすい。
-
-
中央法の入試で動物化の項が出されていて、感動してしまった。受験後すぐ購入。大学生になって何度も読んでいる。名前がライトなので中身も薄そうだが、そんなことはない。文系のみならず理系の人も読んでもいいだろう。文系生はここらへんまで知っているか知らないかでは議論の質が全然違うのでこの本でもなくてもいいのでここらへんまでは知っておいて欲しい(結構切実に)
筆者にはどちらにも偏らないでいようという様子がなく、冷静にキーワードに沿って説明をしつつ、さらっとつっこんで自分の意見もいやらしくない程度に入れてくるスタンスが好きだ。 -
「無論、各人の経験の仕方によって共感に偏りが出る恐れはあるが、経験が豊富になるにつれ、特定の立場に囚われる度合いが少なくなり、より非党派的=公平(impartial)な見方ができるようになる。」
正義、善、承認、労働、共感、暴力の項が、私には面白く感じられた。
特に、労働では、「報酬を得るための労働」と「承認を得るための労働」について分かりやすく書かれており、考えが少し深くなった気がする。 -
[2013-1-13]
kindleで1回目読了。とても面白かった。
詳細はkindleのメモ参照。
特に面白かった章は「所有」と「動物化」。
1. 「所有」
・ロックの[労働→所有論]
=労働による加工。これによる「固有性の注入」が「所有」の根拠。
→もっとも固有化作用の限界はどこ?どこまでの「固有化」が所有を根拠づける?というノージックの疑問。
←これを土地を例に検討。定住して生活する農耕民族と移住を続けて生活する狩猟民族とに土地所有権の帰属に違いがでてくるのでは?
←本書ではロックの[労働=所有]は農業のための土地所有を前提としているとする。
=「定住」を前提とすると、最初に開墾した者に同じ土地を耕作させ続けることがその「農業共同体」にとって都合がよい。
⇒都合がよいかどうか、これが「権利」の帰属の決定要因。
■再読する本
⇒「新民法体系」の物権法(加藤雅信)p321以下参照。
※入会権も。
2. 「動物化」
・自由主義の勝利=「歴史(大きな物語)の終焉」
→理想の消失=ポストモダンの現状
→ヘーゲルにいう承認のための「闘争」の消失=「人間の本質」の喪失
・コジェーヴによる「ポスト人間」の2つの可能性
①動物化するアメリカ人
②スノビズムを追及する日本人(形式美・様式美の追求)
■再読する本
⇒「物語消滅論」(大塚英志)
⇒「動物化するポストモダン」(東浩紀) -
帯には「高校生にもわかる」とありますが、旧制高校の間違いだと思います。入門書としてはどうなんでしょう。歯ごたえあります。21の政治哲学・倫理学系の術語(述
語ではない)集です。承認、所有、共感、自己責任など、面白い。 -
現代思想を語る上で重要となるキーワードを著者が説明するという切り口の書。正義、労働、責任など一冊でまとめきれるはずのないキーワードを歴史、語源から読み解き、現代と照らし合わせている。
こういったテーマを広く知る上では適したものであるのでは…。 -
仲正先生の本、久しぶりに読みました。
おもしろすぎて頭が変になりそうでした。
帯には
高校生もわかる「思想」入門
なんて書いてあるんですが、
こんなの高校生のときに読んでたら、頭破裂していた気がしますよ僕は。
それは良いことかもしれないし、悪いことかもしれないし、そこは分からないんだけども。
政治やメディアの場でなぜかよく使われるようになっている、哲学・思想用語を取り上げ、
学術上の意味や文脈を自身の考えを織り交ぜながら解説していきます。
その「仲正先生の考えを織り交ぜながら」の部分がだいぶ乱暴です。いい意味で。
一つの項を読み終わって、そのキーワードに対する理解が頭の中ですっきりするなんてことはなくて、
むしろ頭をざわざわにしていってくれるんです。
こわい。たのしい。
メディアに触れてるとホントに良く見る言葉ばかりですし、
誰しも関係ある(ようにメディアで強烈に見せる)キーワードなので(いや実際みんな関係あるんですけどね)、
どれか一つでも関心ある人はその項だけでも読んでみるとなかなか面白いと思います。
例えば自分が何かしらのwebサービスに携わり、
それを通じてメッセージを発するとき、
そのメッセージがどんな意味を持っているのか、持ちうるのか、
うまくコントロールはできないにしても、
せめて敏感でいたいな、とは思っています。
(webサービスじゃなくてもそうですが)
あとがきで、言及してますが、
「カリスマ」「セカイ系」「リア充」など他の候補たちの術語集もものすごく読んでみたい。
続編に期待したいんですが、出ないかなあ。
扱われているキーワード
「正義」「善」「承認」「労働」「所有」「共感」「責任」「自由意志」「自己決定/自己責任」「「心の問題」」「ケア」「QOL」「動物化」「歴史(=大きな物語)の終焉」「二項対立」「決断主義」「暴力」「アーキテクチャ」「カルト」「イマジナリーな領域への権利」「「人間」」 -
リベラル(自由主義的)な立場の人は、いかに自分にとって正しく思えることでも、他人の心の中のこと、価値観にまで干渉することは避けようとする。
リベラル系の政治哲学、倫理学では通常、正義の根底にあると想定される共感の問題はあまり表に出てこない。
自殺を禁じるキリスト教の教えとの関係で、安楽死、尊厳死に反対する人が多いアメリカでは、安楽死らを容認することにつながるQOLに反対する意見も多い。
近年、社会学や法哲学、文芸批評の分野で社会的規制の手段としてのアーキテクチャーの有用性とそこに秘められた危険が話題になっている。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
仲正昌樹の作品
