独立国家のつくりかた (講談社現代新書)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062881555

感想・レビュー・書評

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  • TwitterやNoteのコラム(生きのびるための事務はとくにおもしろい)は読んでいたが、本は初めて読んだ。おもしろい。

    0円ハウスの話に始まり、新政府樹立とその具体について書かれてある。2012年発行なので少し古いが、坂口恭平がどんな人か、その感じはだいたいつかめる。

    ざっくり言ってしまえば、人生を考え続けろ、という内容。と言いつつ、ざっくり言っては元も子もない内容やな。何をどのように考えるべきか、誰が何を考えないようになっているか、そのあたりの話が重要で、おもしろい。

    坂口恭平は、誰もやらなそうなことを本気でやっている。ただ特異なわけではなく、理由を聞けば納得がいくものだが、すごいのは行動力だけではない。芸術や哲学分野における、氏の知識や視点を、自分の活動に見事に使いこなしている。
    要所要所で芸術家や小説家の名前が出てくる。「〇〇が言ったように」「××と同じことで」と言った具合に引用されるのだが、坂口恭平はすでにそれらの芸術家の視点を持っている、あるいは知識だけでも頭に入っているため、流用・援用して、自分の思考を拡張することができるのだと思う。
    何が言いたいかと言うと、芸術や哲学は生きる上でめちゃくちゃ役に立つなぁということで、同時に、そういった素養がまったくなかったら、彼のようには動けないだろうな、と。

    新政府を勝手に立ち上げる、なんてそれだけ聞くとアホかと言われそうだが、著者は具体的な成果を出している。使われていないフロアがあるから使ってくれ、と銀行が言ってきたのでもらった。福島の子どもたちを熊本に招く活動をやっているうちに、自治体から援助の申し出が来る。などなど。


    ※もうちょっと書きたいけど、あとでやる気出れば更新する。

  • 断定することは大事。そこで責任を取ることで、失敗したかどうかがはっきりする。

  • 態度経済という視点がユニーク。

  • 途中で興味を失ったけど、とにかく最後まで目を通した。
    勝手なことをほざいている本。面白くはない。

  • 態度経済という言葉がとても、意味の深いものに感じた。

    全体的に少し散らかってる。

  • とにかく思考停止せずに自らの頭で考えよう、というメッセージ。今の社会の常識やルール、周りのみんながやっていることが唯一の正解ではなく、見方を変えると(別のレイヤーから見ると)違った世界を生きられる。我々が無思考で暮らしている社会は匿名レイヤーであり、効率的だが万能ではなく、こぼれ落ちる人が出てくる。そこに自分独自のレイヤーを重ねて世界を見ると、それぞれが自分の価値を持って他者と交易して生きていくことができる。世界のあり方を変えるのではなく、思考し、見方を変え、世界を反転させる。
    自分自身は割と「匿名レイヤー」にそれなりの居心地の良さを感じ、効率的で生きやすいと思うタイプの人間だと思う。また、本書で述べられている0円生活については多くの部分に実現性の疑問を感じた。
    しかし、「経済」や「社会」といったものが本来なんなのかというのはもっと自覚的に考えたいと思った。あるいは「家」とは、「生きる」とは何か。

  • ・イマイチしっくりきませんでした。法律の穴をついたり、生存権を盾にして違法行為をしたりするところは気持ちいいものじゃありません。生存権は憲法で定められていますが、同時に勤労と納税の義務もあると思います。
    ・また、著者がいうように毎日0円で生活したり、公演で寝そべったりすることに、多くの人が魅力を感じるとは思えません。毎日自分の頭で考えて、その日の生活をすることも大変です。
    ・ただ、高額のローンを組んで家を所有する行為や、やりたくない仕事を何十年も続ける社会が限界に近づいているのは感じます。
    ・2章まで読んだ
    きっかけ:セクシー書店員のおすすめを読んで
    読了日:2020/11/28

  • 社会に疑問を持ち考え動く事の大切さを教えられる。 新政府活動で0円生活特区を作ったり自殺者ゼロの世の中を目指す活動を実動レベルで行ってうる。 同じ社会を1つ見るにしても色んな見方と考え方があるんだなと感心させられる

  • 自分の仕事の見つけ方

    所蔵状況の確認はこちらから↓
    https://libopac.akibi.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2001001398

  • 現代社会において「おバカさんでも否定できる余地があること」は、とてもかっこいいなあ。
    そして自分の中にもどこかで「よくわかない否定したくなる気持ち」が芽生えてきたら、それはこの本が素晴らしいということで、何かがあるということ。

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著者プロフィール

1978年、熊本県生まれ。料理家、作家、建築家、音楽家、画家。2001年、
早稲田大学理工学部建築学科卒業。2004年、路上生活者の住居を収めた写真
集『0円ハウス』を刊行。2008年、それを元にした『TOKYO 0円ハウス 0円生
活』で文筆家デビュー。2014年『徘徊タクシー』で三島由紀夫賞候補、『幻
年時代』で第35回熊日出版文化賞、2016年『家族の哲学』で第57回熊日文学
賞を受賞。著書に『cook』『自分の薬をつくる』『お金の学校』『ゼロから
始める都市型狩猟採集生活』『現実宿り』『よみぐすり』など。

「2022年 『中学生のためのテストの段取り講座』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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