みゃ~コさんの感想
2013年12月16日
日本の教育者はマジメなのでコミュニケーション教育を人格教育だと混同し、そこに「コミュニケーション」という言葉に胡散臭さが漂うようになった。「コミュニケーションはそれ自体それぞれ独自の文化と呼べるもので、善し悪しではなくまして優劣ではない」それぞれの言葉には歴史性があり文化がある。何かが劣っているわけではなく不便なわけでもない。国際社会で日本のコミュニケーションの文化が少数派であることは自覚し、多数派の理屈を学んでいおいて損はない。演劇人はごく短い時間で表面的ではあるが他者とのコンテクストをすり合わせ、イメージを共有することができる。それが演劇の本質だ。エンパシーとは「わかりあえないこと」を前提に、分かりあえる部分を探って行く営みといい変えていい。この技術こそが今の日本社会、地域社会に必要なものなのではないかと考える
1962年、東京都生まれ。劇作家・演出家。芸術文化観光専門職大学学長。国際基督教大学在学中に劇団「青年団」結成。戯曲と演出を担当。戯曲の代表作に『東京ノート』(岸田國士戯曲賞受賞)、『その河をこえて、五月』(朝日舞台芸術賞グランプリ受賞)、『日本文学盛衰史』(鶴屋南北戯曲賞受賞)。『22世紀を見る君たちへ』(講談社現代新書)など著書多数。 「2022年 『撤退論 歴史のパラダイム転換にむけて』 で使われていた紹介文から引用しています。」