野心のすすめ (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 3582
レビュー : 557
  • Amazon.co.jp ・本 (196ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062882019

作品紹介・あらすじ

“高望み”で、人生は変わる。駆け上がってきた時代を振り返りつつ、人生は何度でもリセットできることを説く、著者初の人生論新書。

感想・レビュー・書評

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  • 林真理子の価値観と私の価値観はどうも合わない。
    彼女はブランド物の洋服やバッグ、美味しい食事や有名人のお友達に価値を見いだすタイプ。私は、そうじゃない。
    そうした価値観の相違はおいといて、彼女の言いたいことはとてもよくわかる。
    やったことに対する後悔より、やらなかった後悔のほうが大きい。
    めざす山は違っても、胸に秘める思いは同じ。
    まあ、林真理子ほどうまくいくのはほんの一握りの人だけで、その他はうまくいかずにあがいてばかりなんだけどね。

  • ボーイズ・アンド・ガールズ、ビー・アンビシャス。

    なるほどなあ、と読む。あまりにそこそこで生きていく、自分たちの世代。けれど、上を目指す気持ちが、自分を変えていくはずだし、クールになんてポーズは、ゆとりか、さとりか。

    林真理子は反感もたくさん持たれているし、敵は少なくない。けれど、自分のほしいものは手に入れる、自分を裏切らない、という生き方を貫くのは、不特定多数になんやかんや言われることより、ずっとずっと自分を損ねない。そこまで上を向けるのは、時代もあるかもしれないけれど、個人差もあるかもしれないけれど、林真理子にはかなわなくとも、野心を持ちたい。

    高校生から新社会人あたりに読んでほしいと思うが、反発もすごいだろうと思う。いや、野心を持たない若者なら反発さえないだろうか。

  • 林真理子さんの人生観を語ったエッセイです。
    どう表現したらいいんだろう。
    この人の価値観は、社会的地位や高級品。
    友達や恋人、夫という人たちに対してランクづけやレベルを決める。普通に嫌な感じの人ですよ。
    読んでいると、野心が人を成長させる。平凡な平和主義では成長できないとな。
    目指す物は俗物的な彼女に拒否反応がでつつ、読み進めては「なかなか良い事言うやん」と思ったあとに、やっぱりなんか違和感というのを繰り返して終わった。
    何が違和感なんだろね。80年代を引きずったままの女の人。
    ステータスか?

    私は「不機嫌な果実」を読んだあと、これを読んだだけなので、林さんの事はよく知らない。
    ではもう一冊読むかな。

  • 野心を持つこと・もっと貪欲に生きていこう!

    女性目線の本でしたので、男性には一部直接関わりない内容かな?という部分もありましたが、そこはそこで逆に男性として一見の価値があるかなと
    総じて「よっしゃがんばろう!」と思えました。

    前輪の野心と後輪の努力 

  • だいぶ野心をすすめられた。
    野心と言うのは、育った環境やもともとの性格で持っていたり、持っていなかったりするものだと思う。
    けれど、ある程度の野心は生きていくうえで、自分の成長のために必要なのだと思う。
    本書を読んで、私自身の中の野心的な部分に、若干火が付いたような気がする。
    彼女のようにたっぷりの野心を持っていると、時に周りに煙たがられる。
    それが今までの彼女の評価に影響しているのだろう。
    その野心が彼女をここまで押し上げたのは、言うに及ばないが、人を一流、二流、三流とか言ってしまうのには、嫌悪を感じた。
    野心だけでなく、品格も備えてこそだと思う。

    「やってしまったことの後悔は日々小さくなるが、やらなかったことの後悔は日々大きくなる」というのが、彼女のモットーであるらしい。
    そして、自分の身の丈より、少しだけ背伸びすること。
    この二つを意識して、私も(野心を持って)チャレンジ精神を忘れないようにしたい。

  • 林真理子さん、強烈だな笑 
    でも、本自体に強いエネルギーがあるし、自分の主張が、強いのが一本あってすごいやって思った。
    下品と思われようが、自分はこう思うんだー!みたいのが溢れ出てて、まあお友達にはなれそうにないけど笑
    本って、やっぱり全然普段は話せないような人の思考とかを垣間見れるから面白いや。

    「小説よりもエッセイのほうが、物書きはうそを吐くと私は断言します。いくら本音を売りにしたエッセイであっても、小説のほうが遥かに正直な自分が出てしまう」

    「つまらない仕事を辞めたのはいいが、独身時代の服を着回しつづけ、髪の毛を縛って、子供にはネットのオークションで買った5百円の服を着せる専業主婦になれるか。お金のある家や他の主婦を羨まず、終わらない節約ゲームを楽しめるか。」

    「20代で頑張った結果は、30代の人生に反映されるし、30代で努力したことは40代の充実感にそのまま比例致します。」

  • 前半は筆者の野心家としての半生を描いており、後半は女性ならではの視点で野心について語っている。

    野心を持つことはもちろん悪いことではないと思う。
    しかし、それを実現できるのは、運、環境、タイミング、健康などの、自分ではどうにもならない要素が上手く噛み合った人にしか訪れないと思う。
    特に、筆者も指摘しているように、現代ではこれらの要素が噛み合ったとしても、努力が報われない人の方が多い時代である。
    うつ病患者が増加し続けているのは、自分が思い描いていた理想と、それが叶わなくなってしまった現実とのギャップが原因の一つのような気がする。
    だからこそ、自由で柔軟な発想を持ち、自分なりに満足できる生き方を私は選びたい。

    また、筆者は貪欲過ぎるし、競争社会に勝ち続けてきた立場だから色々と言及できるのだと思う。
    例えば、超美人が市役所の人と結婚して普通の暮らしをしていることがそんなに悪いのか。
    人それぞれの価値観を否定して、自分の野心家の生き方が正しいとでも言いたいのだろうか。
    欲望の大食漢ならば、さらにそれを肥大化させるのではなく、ダイエットをすることで身も心も欲望もスリムにするという考え方はできないものだろうか。

  • 自分がどういう人間として生きたいかを真剣に考える、最後のひと押しをしてくれた一冊。
    前輪の野心と後輪の努力がうまく回りはじめ、神様が「合格!」と認めてくれたとき、今度は人智を越えたところで、運という大車輪が回転し始める。
    野心を持って生きることについて、理解しやすい指南書です。

    本書のテーマとは別のところで、
    p151「エッセイは、何かあるとすぐにパッと反応して、花火を上げて、花を開かせる反射神経が必要です。しかし、作家の場合は、開花時期を見計らいながらずっと土壌に入れたまま、人には見せずに隠しておく、ねっとりした暗さがつきまとう。」
    という、エッセイと小説を書くうえでの心理状況の対比の記述が興味深かった。

    というのは、「この人は、エッセイストとしては、こういうカッコいいことを言わずにはいられないんだなぁ」と思ったから(笑)
    クールに澄ましたポーズを取っている林真理子が目に浮かんでおもしろかったから。
    カッコいいじゃないですか。
    いかにも、野心を飼って生きてきた女です。

    第三章までは、筆者の人生にもとづいた強力な説得力がある野心を持つすすめ。
    しかし、第四章五章は、上記のエッセイストとしてのカッコつけが全面に押し出されてきて、正直言うとウザイです(笑)
    私は、林真理子さんの全盛期時代を知る世代ではないので、彼女へのバッシングがどれほどのものであったかは知りませんが、叩かれたとしたらこういうところだったんだろうなぁ、と思いました(笑)

    でも、私は、この人、この女性、好きです。
    本人はバリバリクールなつもりなのかもしれませんが、一生クールになりきれないであろう泥臭さが、エネルギーを感じさせる。(前者含めて、この人の売り、戦略なんだろうなぁと思います笑)

    優しくない、自分のことばかりに必死で、若手を成長させる器量のないオジサンオバサンばかりになってしまったこの日本で、若者に、女に、「青年よ、女よ、大志を抱け」と真っ直ぐに言ってくれるとてもカッコいいオバサンだと思いました。

    p101の自画自賛に、林真理子さんが成功者である理由が詰まっている気がします。
    「私は、人一倍の野心と人の二倍以上の意地悪さは持っていますが、いまも昔も狡猾さとだけは縁遠い人間です。」

    私が「カッコいい」と直球で感じる成功者たちは、いつもみんな、心の美しさを最後まで失くせなかったんだろうな、と思わせる方たちです。
    「人間」を感じさせる。「人生への愛」を感じさせる。その人に関する何かしらに触れると、こちらの心も踊る。

    この人も、ぜったい、いい人なんだろうなぁ。

  • 一流と付き合うと楽しい
    新規巻き返し
    隙間時間の活用
    クヨクヨを翌日に引きずらない
    強運の人の側にいる

  • 作家・林真理子はいかにして無理と言われた願望を叶えてきたのか。中学時代はいじめられっ子、その後もずっと怠け者。就職試験に全敗し、電気コタツで震えたどん底時代を経て、鮮烈なデビューとその後のバッシングを振り返り、「低め安定」の世の中にあえて“野心”の必要性と夢を実現させるヒントを説く。

    “野心”と言うと腹黒くてあつかましく、身の程知らずといったマイナスのイメージがあるが、本書では「もっと価値ある人間になりたい」と願う、とても健全で真っ当な心を示している。とはいっても、本書を読む限り著者のデビュー直後のブレイクに対しては賛否両論あったことが伺える。著者のことを“野心”のマイナスイメージと同じようにとらえる人間も多かったと思う。しかし著者自身は作家としてとても真摯に作品と向き合っており、どの作品も自分に挑戦を課し、勉強して知識を充分に自分のものにしてから作品に取り組んでいるそうだ。デビュー前のどん底の時代から這い上がってきたパワーは並大抵のものではなく、“野心”以外の何物でもないだろう。

    著者の成功の理由は野心が人より何倍も強く、また運に恵まれていたためかもしれないが、著者はそれだけではないと説く。
    「『今のままじゃだめだ。もっと成功したい』と願う野心は、自分が成長していくための原動力となりますが、一方で、その野心に見合った努力が必要になります。野心が車の『前輪』だとすると、努力は『後輪』です。前輪と後輪のどちらかだけでは車は進んで行けません。野心と努力、両方のバランスがうまく取れて進んでいるときこそ、健全な野心といえるのです。」
    ただただ野心を持てと煽るのではなく、自身の経験から、成功したければ自ら行動して努力することも必要だという点も著者は強調しており、道理であると共感した。著者は信じられないような経歴の持ち主だが、本書の内容としては真っ当なことを述べていると思う。私自身、もっと野心を燃やして努力を積み重ねて、目標に向かっていこうと決意させてくれる1冊だった。

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著者プロフィール

林 真理子(はやし まりこ)
1954年、山梨県山梨市生まれ。山梨県立日川高等学校を経て、日本大学藝術学部文芸学科を卒業。
コピーライターとして活動後、1982年エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』が、デビュー作ながら話題になる。1986年『最終便に間に合えば』『京都まで』で直木賞を受賞。
現在、直木賞、講談社エッセイ賞、吉川英治文学賞、中央公論文芸賞、毎日出版文化賞の選考委員を務めている。

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