ヒゲの日本近現代史 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 101
レビュー : 8
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062882170

作品紹介・あらすじ

当たり前のことですが、ヒゲは基本的に男性にしか生えません。ここ10年ぐらいでこそ、ヒゲのある/なしは、ファッションのひとつとしてみなされるようになりましたが、それこそ第二次世界大戦後の現代にあっても、ヒゲありはビジネスマナーに反すると認識されていました。さらに時代を遡れば、江戸時代中期に「大ヒゲ禁令」が出され、ヒゲありは幕府によって禁止されました。しかし、明治時代になると、一転してヒゲありが大流行し、欧米のさまざまな型(スタイル)が取り入れられていきます。だが大正時代になると、今度はヒゲなしが増え、日中戦争が始まると、またヒゲありが増え……、と、ヒゲのある/なしだけでも時代性を窺い知ることができるのです。
すなわち、ヒゲを蓄えることは男らしさや権威の象徴と考えられるわけですが、ある時代には公権力によってヒゲが禁止・抑制されたこと、またある時代には公権力自らが権力性を誇示するために利用したことなどを知ることで、ヒゲが時代を映す鑑とも考えられるのです。
ヒゲに見える興味深い日本近代史。

感想・レビュー・書評

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  • 昔、ヒゲがあった。

  • いまどきヒゲNGとか無理って思っていたわけです。読後は、ちょっと分かる。に傾いた。

    ほら、男性性を出したいので、ボクはヒゲを生やしているし、体作りもしている。
    で、それってつまり、威圧したい気持ちも、少しある。つまり、威圧要素のひとつなんだね。そりゃぁ、日本社会的には威圧という火種は無い方がいいに決まっている。
    怖くないよ~っていう雰囲気になれば、開かれていくのかも。

    あと、民俗学的な要素が入ってくるのかなと思っていたら皆無。あれ?っとおもったら、巻末に著者ご自身が民族的見地が足りてないと補足されていました。
    そのあたりを期待される方は、別の本をおすすめします。

  • 文字通り、ヒゲについての日本の近現代史。

    戦前がヒゲは権力やお洒落の象徴だったのに対し、戦後は反権力になってる移り変わりが面白かった。

  • 私も髭をはやしているので、サラリーマン社会では髭は嫌われているという話はよく納得出来た。でも、イスラム原理主義では髭を剃る事が犯罪になるという事には驚いた。

  • 最近汚いヒゲのタレントがTVに出たり,街中にもいて不快である。

    この本を読むと時代でヒゲの評価がとっても異なることが分かった。漢字も何種類もあるし。

  • 主題は興味あったのだけど、読んでもたいして面白い事実は浮かび上がってこんかったな。

  • タイトルの通り、日本の近現代におけるヒゲの変遷についてまとめられている。
    多くの文献や雑誌などの同時代的史料に基づいており、かなりマジメにヒゲの変遷についてのべている。

  • ≪目次≫
    プロローグ  前近代のヒゲ史概観
    第1章     明治時代におけるヒゲ大流行と権力性
    第2章     明治後期のヒゲ論ー寺田四郎『ひげ』を中心に
    第3章     『太陽』掲載写真にみる明治後期~大正初期のヒゲの様相
    第4章     大正デモクラシーと流動化するヒゲ
    第5章     軍国主義におけるヒゲの復活と実状
    第6章     ヒゲの戦後史
    第7章     ヒゲの現在

    ≪内容≫
    ヒゲの文化史。最終章にヒゲをめぐる状況の変化について、4つの要因を挙げている。①権力側の働きかけ ②外国文化の影響 ③女性の目線
    ④器具の発達(特に安全剃刀の普及) である。
    大まかに言って、明治期からヒゲの流行は下降線をたどっているようだ。戦争中は上官は生やすが、一兵卒は剃る、という感じで、政治的色合いが濃くなっているだけである。また、現在は意図的な「無精ひげ」もあるようで、それは手入れされているらしい(私もめんどくさいとときどきやるが、それはみすぼらしいだけだが…)。
    まあ、けっこう綿密な研究なので退屈する部分もあるが、全般的には面白かったと言えるだろう。

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