フルーツひとつばなし おいしい果実たちの「秘密」 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.45
  • (4)
  • (3)
  • (11)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 79
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062882224

作品紹介・あらすじ

単に空腹を満たす食べ物としてだけでなく、健康を守るふしぎな力を宿しているフルーツ。しかし、現代人の多くは、その効用や魅力については無知である。本書は、何気なく口にしているフルーツの品種、効用、果実生成のしくみ、品種改良など広範な知識を網羅した、現代人のための『フルーツの教科書』というべき作品。 「ミスター植物学」として知られる田中修・甲南大教授が、フルーツの面白知識を軽妙な文章で巧みに解説する。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ポピュラーな果物から、日本ではあまり知られていないけれど、おいしくて世界で愛されている果物まで、50種類の果物をかんたんに解説し、さらに果物の「なぜ?」と思えるようなところのおもしろい話を盛り込んだ本です。世界には、おいしそうだけど知らない果物がたくさんあり、それを本書で知りました。食べる機会があれば、初めて味わう味に感激するのだろうなあ、と想像してみたり。ジャックフルーツ、チェリモヤはまったく知らなかったです。ドラゴンフルーツ、マンゴスチン、スターフルーツも、名前だけ知ってたり店先で見てたりしていても、食べたことはないですね。僕くらいのフルーツ音痴だと、マンゴーの正式名称がマンゴスチンだと思ってましたから。まったく見た目も、たぶん味も違う果物なのでした。実は、ビワも食べたことが無いし、アケビやザクロもなんかも食べ方すら知らないです。キンカンはミカンの小さい感じの果物ですが、これはスーパーの青果係をやっていたときにつまみ食いしました、どうも。おいしかったんですよね。へえ、おいしくてマイナーだな!と驚いたりして。きっと、果物に限らず、世の中にはそういうのって多いんだと思います。

  • 様々なフルーツに関する豆知識がたくさん!
    日々の生活に活かせそうです。勉強になりました。

  • フルーツについての雑学本。
    カラー写真がふんだんにあって、読んでいるとだんだん食べたくなってきた。
    写真提供のほとんどが新宿高野なんだけど、たかがフルーツが転がっている写真でもやっぱり違うものなんだなと思った。きっと計算されつくしてる。
    カットしてあるフルーツだと、もうその断面の瑞々しさがキラキラしてて。美味しそう。

    ひとつひとつが短い中でも、フルーツに関する豆知識やクイズなども織り込んでいて楽しい。
    ちょっと物足りなくなるけれども、その辺でやめておくのが新書としては正解な気もします。

    柑橘類の種類の多さと、知らなかったけれどたくさんのフルーツがバラ科(リンゴ・ナシ・イチゴ・サクランボ・モモ・スモモ・ビワ)なことが印象に残りました。

    装幀 / 中島 英樹

  • S625-ゲン-2222 300318854

  • フルーツは朝昼積極的に摂取し続けようと思う。
    豆知識が沢山書いてある。
    バナナをメモ用紙に使う発想はなかった!

  • 色とりどりに美しく香り高いフルーツという名の球形は
    その中にいったいなにをかくしているというのか
    みずみずしく芳醇な甘酸っぱさを期待してこれを割ったならば
    その中から人間の赤ん坊が生まれてきたという昔話もあるように
    人々は、みずからの心の楽園をその美しさに投影する
    アダムとイヴもまた
    エデンをしのぐすばらしい楽園を
    リンゴのなかに期待したのかもしれない
    しかし食べてしまえば、それも文字通り「梨のつぶて」だろうか?
    いや、残された種を見る、そのときこそ我々は
    「歴史」とむきあう機会に立っているのだ
    皮は風呂にでも入れればよいだろう

    写真がたくさん使われてて楽しい新書
    さいきんこういうの多いですね

  • 家でも時々果物をむいて娘達や妻(?)に食べさせるのですが、予算や食べれる容量の関係で一度に食べれるのはせいぜい2種類程度です。果物好きの私は1か月に1度を目途に、オフィス近くのフルーツパーラーで食事をして季節の果物を食べるのを楽しみの一つにしています。

    この本は果物にまつわる話を、綺麗な写真と共に、最初にベスト15品目について解説した後に、20種類程度の果物についてのエピソードを纏めています。一度に量を多く取れなくなってきた年頃でもあり、なるべく多品種のものを少しずつ味わう愉しみを覚えていきたいものです。

    また、私が実施している朝果物は以下の3つの理由で良いとされていたのは嬉しかったです。1)糖分から素早くエネルギーが摂取できる、2)朝にふさわしい爽やかさを感じさせてくれる成分(クエン酸、りんご酸、酒石酸などの有機酸)を含み、脳や身体を活性化、3)腸が動いて規則正しい排便に繋がる(p169)

    以下は気になったポイントです。

    ・旧約聖書で最初の人間とされるアダムとイブが食べたのは「りんご」、世界最古の栽培作物は「イチジク」、日本の邪馬台国の遺跡からは「桃のタネ」が見つかっている(p3)

    ・からだが喜ぶ激戦フルーツ15:1:いちご(紅ほっぺ)、2:美生柑(和風グレープフルーツ)、3:オーロラ(西洋ナシ)、4:田中(びわ)、5:クインシーメロン(メロン)、6:ひとりじめ(スイカ)、7:佐藤錦(さくらんぼ)、8:白桃(もも)、9:沖縄マンゴー、10:桝井ドーフィン(イチジク)、11:マスカットオブアレキサンドリア、12:かおり梨、13:富有柿、14:弘前ふじ(りんご)、15:銀寄栗(p16)

    ・温州ミカンは、鹿児島県で栽培されていた江戸時代の前期に「タネなし」になった(p18)

    ・たねなし、になるためには、1)花粉がタネをつくる能力を無くす、2)タネができなくても、実が肥大する、という2つの性質が必要(p20)

    ・毎日2-3個の温州ミカンを食べていると、γ-GTPの値が毎日ビールを大瓶1本飲んでも、全く飲まない場合と同じ値になる、βクリプトキサンチンの効果(p24)

    ・イチゴの表面にあるツブツブはタネそのものでないが、そのツブツブの中にタネは有り、それを取り除くとタネは取り除かれる、ビタミンCの女王様はレモン、王様はイチゴ(p29)

    ・イチゴブランドは、東の横綱が「とちおとめ」、西の横綱が「あまおう」(p31)

    ・熟したリンゴでは多くのエチレンが作られ、エチレンを熟していないリンゴが吸うと、そのリンゴは熟する(p35)

    ・果樹園内に「ふじ」などの同じ品種だけを栽培すると、実はならない。実をならせるためには、別の品種の株をわざわざ植える必要がある(p37)

    ・りんごの皮は、健康に良いペクチンが果皮の近くにあるので、よく洗えば皮ごと食べるのが良い(p40)

    ・葡萄の表面についている白い粉は、農薬やカビではなく、葡萄が本来持つもの、病原菌に感染するのを予防し、葡萄の実のおいしさを保つ「ブルーム」と呼ばれるもの(p44)

    ・赤ワインは、果肉だけではなく、黒い皮とタネも含めて作られる。黒い皮には、赤色の色素であるアントシアニン、タネには苦味や渋みのもとになるカテキン、タンニンが含まれる(p47)

    ・ブドウのつぼみを、ジベレリンの溶液につけると、タネナシのブドウができた(p49)

    ・サクランボの佐藤錦は、自家不和合性なので、実をならせるためには、他の品種の花粉をつけて人工授粉する(p77)

    ・日本では、果物の王様は「マスクメロン」、女王様は「マスカット」と呼ばれる(p83)

    ・アンデスメロンの名前は、「安心して栽培できます」「安心して食べられます」に由来する(p85)

    ・メロンには、「ククミシン」というたんぱく質を分解する消化酵素が含まれていて、メロンを肉料理のデザートにするのは理にかなっている、パイナップルには「ブロメライン」も同様で肉を柔らかくする(p86,102)

    ・トマトが野菜であるという判決理由は、トマトは果樹園ではなく野菜畑で育てられる、食後のデザートにならないということ(p96)

    ・バナナもタネナシフルーツの代表だが、突然変異でタネができなくなった。バナナを輪切りにすると黒色の点々が見られるのがタネの名残り(p107)

    ・ビタミンEは、アボガド・キウイ・ブルーベリー、落花生・胡麻の実・大根の葉・カボチャ・春菊等の野菜に含まれている(p121)

    ・銀杏の毒は「ギンコトキシン」と呼ばれ、大人でも1日20個以上は食べない方がよい(p163)

    2013年10月14日作成

  • 日頃よく食べるフルーツに関しての解説本。
    原産地や旬などの基礎情報から、そのフルーツの歴史や植物学的な解説、そのフルーツにまつわるトリビアなど情報が満載。
    キウイフルーツの原産地が中国だったとは驚き!

  • ≪目次≫
    フルーツごとなので割愛

    ≪内容≫
    フルーツごとの蘊蓄を語った本。特に健康面を強調しており、結局はどれを食べてもフルーツは健康になるための食べ物だとわかった。

  • おもしろすぎる。自家不和合性、雌雄異株の理由、品種の生まれ方、植物の生きる工夫とそれを巧みに利用する人間の知恵!
    冗談エピソードだけの項もあって田中先生、お茶目。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1947年京都府生まれ。京都大学農学部卒業、同大学大学院博士課程修了。スミソニアン研究所博士研究員などを経て、現在、甲南大学理工学部教授。主な著書に『植物のあっぱれな生き方』(幻冬舎新書)、『植物はすごい』『植物はすごい〈七不思議篇〉』『雑草のはなし』『ふしぎの植物学』『植物は命がけ』(すべて中公新書)、『入門たのしい植物学』『クイズ植物入門』(ともにブルーバックス)、『植物学「超」入門』(SB新書)、『植物は人類最強の相棒である』(PHP新書)ほか。

「2018年 『植物のかしこい生き方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

フルーツひとつばなし おいしい果実たちの「秘密」 (講談社現代新書)のその他の作品

田中修の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
佐々木 圭一
三浦 しをん
有効な右矢印 無効な右矢印

フルーツひとつばなし おいしい果実たちの「秘密」 (講談社現代新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする