データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062882347

作品紹介・あらすじ

著者・渡邉英徳氏は、「ナガサキ・アーカイブ」「ヒロシマ・アーカイブ」「沖縄平和学習アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」等、グーグルアースに証言や写真、動画等を載せたデジタルアーカイブを地元の人々との協働により制作、注目されています。肩書は情報アーキテクト。データを見やすくデザイン、貴重な記録を時空を超えて伝え「記憶のコミュニティ」をつくる―そんな仕事を通して現代におけるデータのあり方を語ります。

感想・レビュー・書評

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  • 読み助2014年7月9日(水)を参照のこと。http://yomisuke.tea-nifty.com/yomisuke/2014/07/2234-8988.html

  • ヒロシマ・アーカイブは見た記憶があったが、このような素晴らしいデータの表現方法の構築過程を詳しく読めたのは良かった.ディジタルネイティブの世代が活躍する場ではないかと感じた.今後どんどん活用したい.

  • Google Earthを使い膨大なデータを見せるという手法を通じて、ビッグデータの扱い方やプロジェクトの進め方について提唱している作品。
    本書冒頭にもあるが「文系のひとにも読めるような書籍を」という視点で書かれているため、専門知識も必要とせずとても読みやすい。
    また、この手の本にありがちな自身の作品紹介に終始するということはなく、「作品」そのものの説明は簡潔に、本書のタイトルである「デジタルアーカイブのつくり方」に重点を置いて書かれており好感。
    個人的にはプロジェクトの進め方の点でとても参考になった一冊。

  • 軽く読めるが,その実無限の可能性を感じる奥深さ.書内では“運動体”と呼称しているが,全てのプロジェクトに於ける可視化のスタートが結局人と人との繋がりから始まり,そこに収斂していることは重要な点である.時間と感情を閉じ込めた可視化の実現は,僕がやりたい工学的可視化の一歩先を行っている.

  • 20140406 ICTを使った社会活動の事例。買った動機は別だったが何かヒントを貰えた気がする。

  • オープンデータ化=ビジネスチャンスと単純に考えて、飛びついても意味がない。オープンデータによってどんな良いことがあるのか、社会に対してどんな貢献ができるのかについて、まず考えなければならない。

  • 過去や現在を未来に伝え続けるためのデジタルアーカイブの大切さ。
    そして、未来に、どのように伝え続けるか?
    デジタル(記録)なのか、アナログ(記録)なのか、それとも、人(記憶)なのか?
    択一ではなく融合した伝え続け方が大切なのは誰もが認識しているとおりですが、「事実をストーリーとして伝えられるのは人だけ」だとも感じた一冊でした。

  • グーグルアースを用いたデジタルアーカイブを作る取り組みを続けている筆者による、実践的な本。

    個人や集団の行動の記録を地図上にプロットしていくといった取り組みや、写真やコメントをロケーションとともに投稿していくといった仕組みは、デジタル化される前からもあったし、デジタル技術を使ったものの中にもfacebookやGoogleといった企業が提供するサービスがある。

    しかし、それらを使ってデジタルアーカイブを作ることの意義と技術的な側面の両面をあわせて論じている本はなかなか少なかったのではないかと思う。

    特に印象に残ったのは、デジタルアーカイブによって、ある出来事の「一面的に捉えることのできない、真実のすがた」が再現されるということである。

    ツリー型に分類され、構成された資料というのは、ある出来事のすがたを作り手の視点から提示するためには非常に便利である。しかし、広島や長崎への原爆投下や東日本大震災といったこの本で取り上げられている出来事は、広範囲に多くの人に影響を与え、それぞれがそれぞれの視点で遭遇した出来事である。

    その個々人の視点をデジタルアーカイブにプロットしていくことで、それを見た人は、いろいろな視点からその出来事を追体験することができる。これこそが、その出来事の真実のすがたになるのではないかというのが、デジタルアーカイブを作る意義である。

    また、技術的な側面では、筆者がオープンデータというデータの形式を重視しているという点が、勉強になった。

    オープンデータとは、自由に利用・再利用ができるだけでなく、データに対してタグが付いており、デジタル処理する際にそのタグを基に分類・集計などができるというデータ形式のことである。

    自治体などでも、情報公開は進んでいるものの、オープンデータの形式で情報を提供し、それを基に利用者が有意義な情報を加工することができるようなところまで進んでいるところは非常に少なく、今後の進展が期待される。

    実際の事例を基に語られているためわかりやすく、また使い手、作り手の感じたことについての記述もふんだんに盛り込まれているので、「データを紡いで社会をつなぐ」ということが実感を伴って理解できる良い本であると感じた。

  • 「ビックデータ」や「オープンデータ」を活用しての「デジタルアーカイブ」について、グーグルアースを駆使しながらの実践例を展開。ワクワクする気持ちは感じましたが、なかなかリアルに理解出来ず。さっそく、アーカイブを見たら納得できました。ビジュアルではなく、書物のような文字情報で伝えるのには不向きなテーマなのかもしれません。

  • ヒロシマ・アーカイブなどを設計した著者が、ビッグデータ、オープンデータをキーワードにして、デジタルアーカイブスを語る。
    著者も述べているし、執筆にあたって最も苦心したポイントらしいが、デジタルの著作物を言語化することで、とっても理解しやすい。
    最終的に大切なのは、プラットフォームではなくコンテンツの中身そのもの、という主張に激しく同意。

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著者プロフィール

1974年生まれ。東京理科大学理工学部建築学科卒業、筑波大学大学院博士後期課程修了。博士(工学)。現在、首都大学東京システムデザイン学部准教授、京都大学地域研究統合情報センター客員准教授。情報デザイン、ネットワークデザイン、Webアートを研究する「情報アーキテクト」として活動。グーグルアースにさまざまな歴史資料とデータを重ね合わせた、新しいかたちのデジタルアーカイブの制作を進めている。「ツバル・ビジュアライゼーション・プロジェクト」「ナガサキ・アーカイブ」「ヒロシマ・アーカイブ」「東日本大震災アーカイブ」など。「沖縄平和学習アーカイブ」では総合監修を担当。

「2013年 『データを紡いで社会につなぐ デジタルアーカイブのつくり方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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