- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062882811
作品紹介・あらすじ
カペー、ヴァロワ、ブルボンと続くフランス王朝の歴史を描けるのは、
この人しかいない!
ヴァロワ朝の歴史を描く待望の第2弾。
ヴァロワ朝創設より始まったイングランドとの百年戦争、
国内有力諸侯との駆け引き。
イタリアへの夢、神聖ローマ帝国皇帝との確執、
そして血みどろの宗教戦争……。
相次ぐ戦争と金策の日々。
歴代王の心労絶えない260年間は、
後に続くブルボンの輝く絶対王政への長き助走期間だったか。
フランスを救え──。
百年戦争のときのジャンヌ・ダルクの叫びはフランス人の心を鼓舞したが……。
神のためには死ねる。しかしフランスのためには死ねるか?
ましてやフランス王のためには??
こうした中でも一歩一歩、王家の国造りは進む。
感想・レビュー・書評
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長い歴史で仕方ないのだが、羅列が多く、ほとんどカタカナ。そして個人的に、著者の文章が未だ苦手だ。小説のような言い回しなのに、カタカナの羅列で、頭に入ってこないのだ。片手に置いて、辞書がわりに使うなら良いだろうと思い、続編も購入した。
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カペー朝から続くフランス王朝史第二弾。
先にカペー朝、ブルボン朝を読み終わっているが、
ヴァロワ朝が一番面白い -
ヴァロワ朝のフィリップ6世からの歴史。ブルボン朝に比べると資料が制限されるのか、歴史の教科書的記述が多く、話を膨らます脱線は少ない。この時代は、イングランド、神聖ローマ帝国、スペインといった強力な王に囲まれそのプレッシャーを受けつつ、ブールゴーニュ、ミラノ、フランドルといった各公国を取り込んでいってフランスの版図を拡大していった歴史だが、それは戦争、謀略の繰り返しで、一歩進んでは2歩下がる、その中には百年戦争も含まれ他、中世的な歴史がある。この中で、三部会を数多く開いて徴税範囲を拡大し、常備軍を作り、国力を拡大させることに成功するが、ドイツから来た宗教改革の影響が政治的争いを拡大し、国王の無能さもあって(?)、国内は混乱に陥り、アンリ4世の台頭につながる。
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フランス王国 ヴァロワ朝の通史。初代の王位継承を切っ掛けに勃発する英仏百年戦争から始まり、激化した宗教戦争の最中に終わるまで。戦争の歴史でもあるけど、同時に王朝の内部が変革されていく様は興味深かった。
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カペー朝と違い、前提としてフランス王国が存在するところから始まったヴァロア朝、百年戦争も乗り切り、フランスという(地域的な区分)入れ物に、フランス王国という中身が充填され、フランス王国が名実ともに成立して…と思ったモノの、宗教戦争、宗教戦争、宗教戦争……
なるほど、「絶対王政」が必要とされた理由が理解できた。
ただし、どうやってそれを実現するのかは、ブルボン朝に託された。 -
直木賞作家が綴るフランス史。英仏百年戦争からユグノー戦争に至るおよそ260年の歴史です。日本で言えば鎌倉末期から秀吉の時代までですね。カペー朝で封建社会が確立したフランスですが、ヨーロッパ唯一の超大国として、規模が大きくなりすぎうまく機能しなくなります。財政上の問題もあり中央集権国家を目指します。しかし王権が弱く身内からも離反が相継ぎます。中央集権に不可欠な王や国家のカリスマは次のブルボン朝を待たねばなりません。諸侯の集まりでしかないフランスが、国としての自覚を持とうとする姿はダイナミック!
王朝が交替するということ
幸運王フィリップ六世(一三二八年~一三五〇年)
良王ジャン二世(一三五〇年~一三六四年)
賢王シャルル五世(一三六四年~一三八〇年)
狂王シャルル六世(一三八〇年~一四二二年)
勝利王シャルル七世(一四二二年~一四六一年)
ルイ十一世(一四六一年~一四八三年)
シャルル八世(一四八三年~一四九八年)
ルイ十二世(一四九八年~一五一五年)
フランソワ一世(一五一五年~一五四七年)
アンリ二世(一五四七年~一五五九年)
フランソワ二世(一五五九年~一五六〇年)
シャルル九世(一五六〇年~一五七四年)
アンリ三世(一五七四年~一五八九年)
国家改造の物語
著者:佐藤賢一(1968-、鶴岡市、小説家) -
[評価]
★★★★★ 星5つ
[感想]
百年戦争は同著者の別の著作で読んだことがあるので簡単な流れは知っていたがカペー朝からヴァロワ朝に王朝が切り替わる際の継承問題がきっかけだったのだということがわかり、なんだかスッキリした気持ちだ。
ヴァロワ朝ではカペー朝以上にフランス国外との勢力争いが増加し、イングランド、神聖ローマ帝国、イタリア諸国、スペインと四方の主要な国家全てと交戦している。
その影響なのか、現在のフランスと呼ばれている地域が一つの集団として纏まり始めていたことも印象的でこれが後のフランス革命へと繋がることを考えると印象深かった。
また、ヴァロワ朝の終わり近くに宗教革命が始まり、ヨーロッパ全体がその争乱に巻き込まれ始めていることは初めて知った気がするな。 -
佐藤賢一さんのフランス王朝史。彼の小説を次々と読んだあとに読むと、舞台となった時代が次々に現れて、非常に楽しい。ジャンヌ・ダルクや、離婚した王妃、ミシェルとクルパン君が駆けた時代のパリ、その他もろもろ。それぞれの小説の舞台背景が、流れとして見えてくるのでとても楽しい。ブルボン朝も楽しみ。新教の王はどうやって旧教派たちのいきり立つ王国をなだめすかしていくんだろう。
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著者はカペー朝からヴァロワ朝、ブルボンへの交代を、個人商店が中小企業、そして大企業へと成長していく過程に例えている。日本史でいうなら、ヴァロワ朝は江戸幕府でありながらある程度まで明治維新を進めた、というイメージになると。
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前作に続きフランス王朝の歴代王のエピソード集?第二弾。ヴァロア朝はちょうどは日本でいうところの南北朝時代〜戦国時代にあたるので、このころ西欧(フランスをそう言ってそれほど差し支えはないと思う)が何をしていたかを考えるのが楽しい。
しかしなんというか、大国の余裕のなせる?ワザか、今回はビックリ面白王様大会みたいになっている部分もあり、いろいろ考えさせられる。
著者プロフィール
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