- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062882828
作品紹介・あらすじ
空気のように、非常に身近でありながら、ほとんどその存在を意識されることのない「国道」。その国道を真っ正面から扱った記念碑的作品。
実は、国道には不可思議なことが数多く存在する。
・国道246号は存在するのに、なぜ国道60号や国道99号はないのか?
・圏央道やアクアラインは高速道路なのになぜ国道指定されているのか?
・車が通れない商店街や階段がなぜ国道指定されるのか?
・道路すら走っていないフェリー航路が国道扱いされるのはなぜなのか?
など、いちいち挙げれば、数限りない。
国道をこよなく「国道マニア」として知られる佐藤健太郎氏が、こうした国道にまつわる、様々な謎を読み解くとともに、国道をこよなく愛する「国道マニア」たちのマニアックな生態を解説する。悪路を好んで走る「酷道マニア」。旧道を好んで走る「旧道マニア」。国道のありがたさを実感するために非国道のみを頑なに走行する「非国道走向マニア」、道路元標に異常な執着を示す「道路元標マニア」など、彼らのこだわりは相当なまでにマニアックである。抱腹絶倒の一冊
感想・レビュー・書評
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国道マニアには、楽しい本。県道本や、林道本ももっとあればいいのにと、読みながらおもっていました。
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面白い。読みやすい。為になる。
なによりも章立てが素晴らしい。
名所紹介でグッと掴み、酷道で未知(道)のせかいへ引き込む。
歴史で全貌を俯瞰し、国道完走で旅をした気分になる。
レコードホルダーで笑い、国道標識で近所に想いを巡らせる。
都道府県道でさらに驚き、旧道への想いに共感する。
最後に、非国民の存在でマニアの究極像に触れる。
本当に面白い本だ。 -
筆者の本職はサイエンスライター。本書は筆者の趣味を一冊の本にしてしまった。鉄道マニアは数多くあれど、国道マニアというのは珍しい。同じマニア達の協力も得ながら書かれたタモリ倶楽部的な本。
国道は高速道路と違い、道路法で定義が定められていながらもキッチリした規定はなく、そのため欠番があったり、標識の規格がいろいろだったり、「階段国道」や民家の間の人ひとりがようやく通れるような幅の国道、車が通れない山道など、マニアが「酷道」と呼んで親しんでいる変わった物が多数存在する。逆にフェリーの海上航路も「国道」認定されていたりと、距離も環境も様々。県道に至ってはその距離わずか7メートルというにわかに信じがたい場所もあるらしい。
ウチのすぐ近所にも国道のレアな場所が載っていてなんだか嬉しくなった。世の中いろんなマニアがいて、掘り下げていくと結構楽しめることがわかる、面白い本だった。 -
酷道というワードは知っていたけど、あらためて整理されて提示されるとおもしろい。
標識、旧道、完走など様々な楽しみ方があるようだ。
いきいきとしたマニアの方の熱量を感じられる。 -
何かにすごく詳しいことと特殊な性癖を持つ人というのはほぼほぼ同類なのかもしれない。
国道のことが気になって調べ始めたら知りたい気持ちを止められなくなってしまった、そんな人間の性を思いもよらず感じでしまった本です。
国道の沼に人々を落とそうと手招きをしています。
タイトル通り、不思議だなぁと思わず考えてしまう平和な本です。 -
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB16863153 -
国道マニアという存在を知った本。
1章 国道の名所を行く
有名な国道を紹介していく。階段国道とか
2章 酷道趣味
国道マニアの中で大勢力を占める酷道趣味について
3章 国道の歴史
法律的な
4章 国道完走
国道の始まりから終わりまで一気に走りきることを完走、何度かに分けて走りきることを塗りとか言う。
5章 レコードホルダーの国道たち
最も長い国道、反対に短い国道などを紹介
6章 国道標識に魅せられて
国道標識を撮影する趣味。ちなみに「おにぎり」というらしい
7章 都道府県道の謎
国道ではない都道府県道について
8章 旧道を歩く
国道が新しく作られた国道に代わっていき前の国道を旧道と呼称している。
9章 深遠なるマニアの世界
いろいろその他 -
「酷道」というのは知っていたが、都道などなどを「吐道」「獰道」「腐道」「険道」「死道」「苦道」「損道」と呼ぶのは知らなかった。
「酷道」なんていうのは、撮り鉄より興味が持てる分野ですね。
道路に関して昔から、XXバイパスなんて名前を付けるのではなく、別の名前を付けるか、バイパスじゃない方を格下げするかしてほしいと思っていた。
バイパスではなく、新道をつくったら県道とかに格下げすることはあるそうですわ。
https://seisenudoku.seesaa.net/article/472425900.html -
図書館本。
やっぱり道路の本は面白い。知っている道路の話はあー、と思いながらニヤニヤ、知らない道路はなるほどとワクワクする。
本書では酷道ばかりでなく、それにまつわる道路元標や、国道の歴史、最長区間などのレコードホルダー、おにぎりの謎など、数々の知らなかった話があった。
一番興味深かったのは道路元標だろうか。存在すら知らなかったので、もしかしたら近所にもあるのかもしれない。
あとは、非国道。国道を通らないルートを考え、実際に走行するとか明らかに趣味の世界。そこまでする時間はないが一度はしてみたい。 -
国道にまつわるあれこれを、とことん楽しむ視点から紹介されている。著者の体験による情報もふんだんに盛り込まれていて良い。国道の歴史を通してみるお上のなさりようと国道マニアの目の付け所の細かさ、人のやることというのは複雑怪奇だと感じた。