日本海軍と政治 (講談社現代新書)

著者 : 手嶋泰伸
  • 講談社 (2015年1月16日発売)
3.50
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062882996

作品紹介

海軍の太平洋戦争への責任は陸軍に比して軽かったのか? 明治憲法下において政府・議会と並ぶ国家の主柱であったにもかかわらず、その責任を十分に果たすことのできなかった海軍の「政治責任」を、「不作為の罪」をキーワードに検証する。これまで顧みられることの少なかった「海軍と政治」の問題をはじめて正面から問う問題の書。

日本海軍と政治 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

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  • 日本海軍の行動原理を検証するもの。
    決して政治的ではなかったが、無意識にというか無自覚には政治的であったことを指摘する。それが日本を決定的な局面に追い込むことになったとも。
    けどこの論考方法はどうかなぁ。とても腑に落ちない。はっきり言えば説得力に乏しい。取り上げている事例も適切とは思えない。残念。

  • 海軍の善玉悪玉論を越えて、日本海軍が日本の近代政治に与えた影響や、なぜそのような影響を及ぼしたのかについて解説されている。
    全体のキーになるのが「侵官之害」で、海軍の管掌範囲意識から生まれる軍人は政治に関わらずという意識が状況によって政治への関与を抑えたり駆り立てたりした。
    政軍関係だけでなく、全体を統べるものがない縦割りの官僚組織が陥りがちな弊害が指摘されていて勉強になる。

  • 言ってみれば「日本海軍の“政治的行動”に観る日本的官僚主義」とでもいう具合で論旨が展開している。非常に興味深い…

    本書は“海軍”と題に在るが、勇壮な海戦の物語や、軍艦の技術的な説明や、海軍が生み出した傑作航空機の話題が出ている訳ではない。“政治主体”(政策決定等に影響力を行使し得る勢力)ということになる“海軍”が「何をしたのか?」、同時に「何をしなかったのか?」を論じている。が、著者が断っているように“悪玉”とか“善玉”を論じたいのではない…

  • 海軍は「善玉」だったのか?日本海軍の「戦争責任」を検証する。(2015年刊)
    ・序 章 海軍と政治
    ・第一章 創建時の海軍
    ・第二章 政党と海軍
    ・第三章 軍部の政治的台頭と海軍
    ・第四章 アジア・太平洋戦争と海軍
    ・終 章 近代日本における海軍の政治的役割

    丸善で手にとった時に、面白いという予感がして購入したが、期待にたがわず面白い本であった。前著「海軍将校たちの太平洋戦争」よりインパクトがあった。
    創設以降、敗戦までの海軍と政治の関わり方が判りやすく解説されており、既成概念を取り払ってくれた。
    日露戦争以降の海軍拡充について、山本権兵衛の評価は現状維持が精一杯で、結果的に拡充を果たせなかったと低めである。対して、加藤友三郎を着実に拡充をおこなったと高く評価しているのが面白い。東郷平八郎、加藤寛治、伏見宮、海軍軍縮問題についても、通説とは異なる見方をしている。これらの評価が妥当かどうかは分からないが、先入観をとりはらい客観的に分析しようとする気持ちは伝わってくる。
    本書を読むと、政治に関与しないとした海軍の無作為も、戦争が避けられなかった一因であることがわかる。本書は「善玉論」「悪玉論」を越えて、研究を進める今後の基礎となる一冊ではないだろうか。

  • 2015年4月新着

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