明日のプランニング 伝わらない時代の「伝わる」方法 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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レビュー : 54
  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883023

作品紹介・あらすじ

「最近なんだか伝わっている手応えも実感もない」
「以前はもっと反応があったけど、近ごろそれもなく、やり甲斐がない」
「広告もコンテンツも効いてる気がしない」
「苦労してバズらせても、一瞬火がつくもののすぐ忘れ去られてしまう」
「SNSが重要かと思ってがんばってるけど、効果が感じられない」

……そうお嘆きのあなたに。

あなたがどうしても伝えたいその「情報」は、どうすれば相手に伝わるのか。

広告、宣伝、広報、販促、営業、メディア……
「伝える」仕事に携わる、全ての方への処方箋――。

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◆「情報“砂の一粒”時代」というおっそろしい情報環境◆

ある調査によると、2010年の1年間に、
世界には約1ゼタバイトの情報が流れたという。
ゼタバイトという単位、ボクは初めて知ったのだが、
これ、調べてみて驚いた。
1ゼタバイトは「世界中の砂浜の砂の数」なのだそうである。

具体的にイメージしてみてほしい。
たとえば日本を代表する砂浜のひとつである九十九里浜のすべての砂の数。
あれですら「無限」に近いと思いませんか?
でも、世界規模で見たら小さな日本にある小さな砂浜なのだ。
対象は世界中の砂浜だ。
世界中の砂浜の砂の数と同じ量の情報が、流れたというのである。
この現実から目を背けてはいけない。

送り手側は「いいものを作れば伝わるんじゃないかな?」とか、
甘い希望を持ちがちだ。
でもそれはほぼ幻想なのだ。
「もう絶対に伝わらない」という圧倒的絶望から始めないといけないとボクは思う。

とはいえ、そんな絶望の中でも「伝わる方法」はある。
ボクが思うに、「ひとつ」ある。
無限の砂嵐の中で、自分が伝えたい砂粒を相手に届ける方法が
少なくともひとつはあると思っている。
そしてそれは何か冷たい触感がするテクノロジー的なものではなくて、
とてもアナログで人間的で喜びに満ちたやり方だ。

情報“砂一時代”、ファンベース、オーガニックリーチ……。

圧倒的にわかりやすい、伝える仕事「虎の巻」!

感想・レビュー・書評

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  • 同じ議論が様々な文脈で語られるが、要点は、
    日本では半分がマスで通じるが、半分はファンで通じる。
    ファンに届ける為には、ファンを大切にする、ということ。

    広告=インパクトを与えてこっちを振り向かせるものだと無意識に思っていたことに気付き、それも前時代のものであると気づかされた。

  • 続編のファンベースを読めば、本書は読まなくても。

  • やっと読み終わった。

    もう、ファンベースが発刊されている後にもかかわらず、
    やはり読んでおかなきゃと思い、読み進めた。

    前半は、今の生活者に情報が全然届かないよという話が様々な角度から論じられていた。今の感覚に当てはめると当然なのだが、この著書が発刊された時代にそのことをここまではっきりと言い続けている本はなかったのじゃないかと勝手に思っている。

    そして、後半、というか最後の章はプランナーには大変ありがたい虎の巻が。。「伝えたい相手を決めるのが一番大切」であると。そこに向けてのアプローチ術が記載される。

    企画に悩んだらまたここに立ち戻れる良い書。

  • なぜファンベースが必要なのかを、データを用いてじっくり解説されていたので納得できた。概要として重宝し、教科書的に読み続けていきたい。

  • 現代の情報量の多さにより、本当に大切な情報が埋れてしまう。発信したい情報は砂漠の中での一粒の砂であり、情報を拾うほうも大変だという話。

  • かなり久しぶりに新書を。

    頭の中で漠然と思っていたことを、平易な言葉で整理して提示してもらった。世に出回る情報量が格段に増えて、1年間に世界中の砂浜の砂粒の数と同じ量の情報が流れた。これを「情報”砂の一粒”時代」、略して「砂一時代」と呼び、その境界を総務省のデータなどから2005年と定義した。そして、伝える対象を「砂一時代の人」と「砂一時代以前の人」に分けて、それぞれ個別に伝える戦略を立てるべき、と説く。
    ソーシャルメディアの発達によって「自分ごと」と「世の中ごと」の間に、「仲間ごと」が増えたという整理は、非常にクリア。また、従来のマスメディアであるテレビで「ネットで検索!」とやっても砂一時代の生活者には効果が薄いという指摘には、なるほどと頷いた。
    ただ、一方で少し矛盾も。それはこの著者の文体と語り口。これはもう完全に「砂一時代の人」のもの。頻繁な改行と口語が入り混じったブログのノリ。著者が指摘する「月に一度もパソコンから検索しない7,000万人」、つまり「砂一時代以前の人」の大半には、多分受け入れ難いトーンだろう。この人たちには、この本の内容がリーチする前に、読んでいる途中で拒否反応を示されるのでは。
    もっとも、この本を手に取るような人は皆「砂一時代の人」なのだと言われてしまえばそれまでだが。

  • ユーザー体験とかカスタマージャーニーマップとかペルソナとか小難しい言葉で言っていることにかなり近い内容がとても平易に書かれている。もちろん著者の佐藤尚之さんご専門の広告やコミュニケーションの文脈ではあるが、UXに関わる人は本書「明日のプランニング」を読んでみるといいと思う。

  • マスベースも捨てたもんではないけど、広報に対象をしっかり把握しないと響かない。ファンベースの重要性を認識しつつも手間がかかり、速攻性がなく、結果が可視化しにくいのともあり認知されにくいのでは? でもいち早く取り入れたものが生き残るのではないかなぁ?

  • 砂一時代のファンベースの伝え方には同意。一方で、この本は砂一時代においてどのようにリーチさせようと思ったのだろう。内容が薄いのはターゲットとする読者層を意識した戦略的なものだろうか。

  •  

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著者プロフィール

株式会社ファンベースカンパニー創業者。取締役会長。1961年東京生まれ。(株)電通入社後、コピーライター、CM プランナー、ウェブ・ディレクターを経て、コミュニケーション・デザイナーとしてキャンペーン全体を構築する仕事に従事。2011年に独立し、(株)ツナグ設立。19年、(株)ファンベースカンパニー設立。著書に『明日の広告』『明日のコミュニケーション』『明日のプランニング』など。最新刊は『ファンベース』(ちくま新書)。大阪芸術大学客員教授。復興庁復興推進参与。助けあいジャパン代表。花火師

「2020年 『ファンベースなひとたち ファンと共に歩んだ企業10の成功ストーリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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