本社はわかってくれない 東南アジア駐在員はつらいよ (講談社現代新書)

制作 : 下川 裕治 
  • 講談社
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本棚登録 : 151
感想 : 18
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  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883085

作品紹介・あらすじ

「雨が降ったから休みます」「出張に行っている間に妻に浮気されたら、どう責任をとってくれるんですかっ」「暇でも家に帰ってはいけないなんて知りませんでした」。いつの間にか会社の車は自家用車。出張費は精算するなんて決まりはなし……。

いまや会社生き残りのため、どんどん東南アジアに進出する日本企業。
でも現地では、あまりの文化ギャップのあまり、呆然とする駐在員。
怒っても事態はよくならないし、本社に報告しても「なんとかしろ」と言われるだけ。
いったいどうすればいいの?

現地で日々起こる悲喜劇をユーモアたっぷりに描く。

(目次)
1 すぐ休む人々
 スコールだと遅刻は当たり前/暇だから家に帰る etc.
2 働かない人々
 社内バスケットボール大会に三ヵ月間/自宅を新築するので会社を辞めます/遅刻してはいけないとは知りませんでした etc.
3 会社を私物化する人々
 会社の車は自分用/冷蔵庫の中のものはみんなのもの?/癒着がバレても悪びれない etc.
4 身勝手な人々
 ひとりで寝られない人々/不思議な求職者たち/現地化する日本人/同じフロ アの別会社に転職/人前で叱ってはいけない/出張に行かない理由 etc.
5 会社のカネを使い込む人々
 公安警察と癒着するスタッフ/会社のベテラン運転手が突然強盗に/出張費は小遣い? etc.
6 すぐに訴える人々
 ホステスとのトラブルから悪事が発覚/クビにすると会社が負ける etc.
7 役人な人々
 書類審査も人次第/盗難届だと時間がかかる理由/屋台を開いた郵便局員 etc.
8 宗教で生きる人々
 ラマダン/出家休暇 etc.
9 才能ある人々
 仕事のできるオカマたち/カンボジアで運転免許を取る etc. 
10 不運に見舞われた人々
 交通事故だと治療できない/知らぬ間に移動した小屋/浮気と包丁 etc. 
11 日本を持ち込む人々
 タイの子育て/ライバル社と女 etc.

感想・レビュー・書評

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  • 本社はわかってくれないというタイトル以上に、東南アジアの現地にフォーカスした話があり、その体験談が面白かったです。
    日本と海外の文化的な違いをリアルに感じられる本でした。

  • 東南アジアに進出する日本企業が多いが、実際に現地に駐在し、人を使い、仕事をしている人々は、「本社にはわかってもらえない」悩みや事情を抱えている。そんな事例を紹介しっている。

    日本から、日本の常識・考え方で指示をする本社と、日本的な常識・考え方が通じない現地の間には大きな隔たりがある・・・。

  • こんな本を待っていた❗️東南アジアでの奮闘記❗️

  • 日本企業が東南アジアでビジネスをしていくのに必要な異文化交流について、何かヒントが得られることを期待して読みましたが、大いに期待外れ。現地でのトラブルの数々が紹介されていますが、そこには自己を省みる姿勢はなく、東南アジアで失敗する日本企業が陥りがちな、上から目線、日本の価値観押し付けで、現地の人々を馬鹿にしたような記載は、読んでいて少々気分が悪くなりました。外国人として現地社会に入らせてもらっているという謙虚な姿勢がなければ、ビジネスはおろか、コミュニケーションすら取れないのではないでしょうか。

  • 現地の慣習と"合わない"話、カモられたエピソードなどが延々と続く。ただ駐在員が羽振りをきかせる時代は既に終わったと、現地に合わせる若い社員の話などは、気質の変化と今後の傾向を示唆していて期待を持たせる。東南アジアと日本の経済格差が相対的に縮まった今はその過渡期かもしれず(まだ早い?)、彼我の慣習の違いもやがて均質化し、本内容のようなボヤキも徐々に過去のものになっていくのかも。

  • 駐在員あるある。涙なしには読めない

  • 東南アジアに進出する日系企業が多くなった近年。現地で起こるトラブルは現地の人々の気質や倫理観、労働観を浮き彫りにして、しかしどこか笑ってしますような話が多く、日本の本社に伝えてもなかなかわかってもらえないものばかりだ。
    日本では考えられない現地の人々の行動だけでなく、日本人なのに現地に変に適応してしまった人の話まで、ライターたちによる本当にあった相談の顛末。

  • 東南アジア各国で働く日本人駐在員たちの奮闘ぶりを描く一冊です。
    「タイ人から見ると、終業時間が決まっているのにだらだらと残業する日本人は時間を守らない人たち。仕事を時間までに終わらせ、あとはプライベートを楽しむのがタイ人流。」
    「東南アジアの人々の日本に対する意識も変わりつつある。日本は金持ちの国という意識が薄れてきているのだ。問われるのは、日本人の人間的な魅力」などなど
    猛スピードで変わりゆく東南アジアで働くことの大変さ、面白さを感じることができました。

  • 読んでいると、段々虚しくなること請け合い。同じことの繰り返し。途中放棄しまぁす!

  • 2015年5月新着

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