ナチスの財宝 (講談社現代新書)

  • 講談社 (2015年5月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784062883160

作品紹介・あらすじ

美術館建設の野望を抱いていたヒトラーが、各地で略奪した美術品60万点のうち、現在も未発見のナチス財宝は10万点を数える。今なおトレジャー・ハンターたちを惹きつけてやまない有名な「琥珀の間」など「消えた宝」のゆくえを追う、ベルリン特派員(執筆当時)の毎日新聞記者によるルポルタージュ。ナチスと東ドイツの「亡霊」が浮かび上がってくる、教科書や歴史書には載っていないドイツ史がここに――。(講談社現代新書)


ヒトラーが強奪した「消えた宝」を追え!
略奪美術品から読み解くナチスと戦後ドイツの裏歴史。

美術館建設の野望を抱いていたヒトラーが、各地で略奪した美術品60万点のうち、現在も未発見のナチス財宝は10万点を数える。
今なおトレジャー・ハンターたちを惹きつけてやまない有名な「琥珀の間」や、悲劇の将軍・ロンメルの財宝など「消えた宝」のゆくえを追う、ベルリン特派員(執筆当時)の毎日新聞記者によるルポルタージュ。
ナチスと東ドイツの「亡霊」が浮かび上がってくる、教科書や歴史書には載っていないドイツ史がここに――。

<本書の内容>
第一章 「琥珀の間」を追え
捜査線上に浮かんだ絵/まさかの「実物」/KGBと東ドイツ秘密警察/西ドイツ人ハンターの「自殺」/知りすぎた男/相次ぐ謎の死 他

第二章 消えた「コッホ・コレクション」
エリツィンの笑み/捕虜による過酷な強制労働/ナチスの通信センター「アムト10」/搬入先を示す暗号/ドイツとロシアの「愛憎」 他

第三章 ナチス残党と「闇の組織」
スターリンの「ヒトラー生存説」/遺骨が語る真相/ナチス戦犯の追跡/虐殺者が滞在した「隠れ里」/今なお潜伏する戦犯たち 他

第四章 ロンメル将軍の秘宝
今も敬愛される将軍の戦利品/成功するトレジャー・ハンターの資質/略奪を指揮した「殺人狂」/凶暴なマフィアの影/ヒトラーとの決裂 他

第五章 ヒトラー、美術館建設の野望
『ゴールドフィンガー』の金塊伝説/生き証人が見た光景/引き上げられた「ナチスの偽札」/財宝の「疎開」/フェルメールに執着したヒトラー 他

みんなの感想まとめ

ナチスが略奪した美術品の行方を追う本書は、歴史の裏側に隠された驚くべき物語を描いています。著者はベルリン特派員として、未発見のナチス財宝や有名な「琥珀の間」など、消えた宝の謎に迫ります。読者は、トレジ...

感想・レビュー・書評

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  • 興味深く読み進めることができたが、財宝の紹介というよりは、各地に隠された財宝の発掘に関する経過の紹介という感じであった。

    数々の絵画や金、宝石などの財宝がどのような経緯で、どの様なところに隠された可能性があるのかを知ることができた。
    個人的には絵画の部分は興味深く、最後の最後までヒトラーは美術館を作ることを夢見ていた姿が印象的だった。

  • 毎日新聞記者が特派員としてベルリン滞在中、個人的興味からナチスの財宝伝説を調査・取材した内容をまとめたもの。

    ナチスが略奪したとされる美術品はおよそ60万点。このうち10万点は今も未発見だと言われている。

    「琥珀の間」…ナチス財宝伝説では有名。

  • 西洋版徳川の埋蔵金、映画館などでちょくちょく出てくるナチスの財宝の実態が知れて良かった。琥珀の間にコッホコレクション。英雄ロンメルの影で動いていた極悪人など、ナチスドイツの秘密系はベタだけど面白い。

  • 戦後ヴィーゼンタールはユダヤ人脈を駆使し、ナチス先般の追跡に生涯を捧げる。特に有名なのが数百万人を強制収容所に送る指揮をとった元SS中佐アドルフ・アイヒマンの追跡だ。ヴィーゼンタールは1953年、アイヒマンがアルゼンチンに潜伏しているとの情報をキャッチし、在ウィーンのイスラエル大使館経由でイスラエル本国に連絡する。イスラエルは言わずと知れたユダヤ人国家だ。当時、FBIは「アイヒマンはシリアに隠れている」と思ったらしいが、ヴィーゼンタールの情報はやはり正しかった。結局アイヒマンはアルゼンチンの首都ブエノスアイレスに「リカルド・クレメント」の偽名で潜伏していることが判明した。こうした情報を受け、イスラエルの諜報機関モサドはやがてブエノスアイレスで家族と暮らすアイヒマンらしき人物の行動確認を始める。そして本人だとの確信を深めたのは1960年3月21日だった。この日、アイヒマンは普段立ち寄らない花屋に入り、花を買って自宅に帰った。この日はアイヒマンの25回目の結婚記念日で、花束は妻へのプレゼントだと推測された。偽名は使っているが、結婚記念日まではごまかせないことから、本人に間違いないと確信した。モサドはそう確信して約2か月後にアイヒマンを拘束してイスラエルに連行した。誕生日や記念日をドイツ人は疎かにできない。ドイツ人らしい律儀な失策だった 。

  • 未だに見つかってゐないとすれば今どこにその財宝があるのか、といふ謎解きにかなりのページを費やしてゐるが、今あるんだかないんだか分らないんだから面白くないしどうしようもない。第五章にあるナチスが絵画など財宝に執着した理由や頽廃芸術などナチスの美術政策等もっと歴史的事実に着目すべきで本末が転倒してゐる。

  • ドイツ駐在新聞社記者が、自分の足で調べた現地調査やインタビューをもとに執筆。目新しい内容はあまりないが、箸休め的に楽しめた。

  • ナチスが持ち去った美術品、という、最近映画でもよくとりあげられている題材に、日本の現役新聞記者が「趣味で」追いかけたユニークなルポ。「趣味で」というのは、仕事ではないものの、その強烈な”引き”によってついつい追いかけてしまった、という感じらしい。特派員としてドイツに赴任していた著者は、ドイツ語も堪能で、本書にはインタビューによる取材が満載である。その臨場感がグッジョブ。プーチン大統領が、ドイツ統一の頃はドレスデンに赴任していて、その熱狂パワーを肌で感じたはずだ、というくだりなど、視点も光っている。ナチス戦犯を追うドキュメントなどもあり、これはもう単なるお宝探求本ではなく、ドイツ史・ドイツ社会を読み込める本として読むのがオススメ。
    2015年7月新着。

  • 書籍についてこういった公開の場に書くと、身近なところからクレームが入るので、読後記はこちらに書きました。

    http://www.rockfield.net/wordpress/?p=5291

  • アドルフ・ヒトラーが率いる国家社会主義ドイツ労働者党 (NSDAP、通称ナチス)がドイツの政権を握ってから滅亡するまでの間にヨーロッパ各地で略奪された行方不明の美術品を巡る戦後史(2015/05/20発行、864E)。

    本書で紹介されているナチスの財宝は、プロローグにある話を除き、信憑性に疑問を感じるものばかりで、新聞記者が書いたにしては、裏取りが甘いように感じました。

    ナチスの財宝を夢想するトレジャー・ハンターや一般の人々が未だに多いと云うだけで、疑問を感じるナチスの財宝を追う人々のインタビューや行動記録などを取り纏めたゴシップ本のように見えます。
    只、ゴシップと割り切ってみれば、夢や冒険心をくすぐる面白い話だと思いました。

  • 著者は若い(1973年生)日本人で、トレジャー・ハンターでも歴史家でもなく、ドイツに派遣されていた新聞記者。有名なようでいてそれほど知られていない「ナチスの秘宝」を追う軌跡のナビゲーターとして、この距離感がちょうど良い。
    冒頭いきなり、ドイツにおける「琥珀の間探し」とは、「日本で言うなら徳川埋蔵金のようなもの」という喩えには笑わせてもらった。これは期待できる、そう思い、そしてそれは裏切られなかった。
    本書はこの「ドイツの徳川埋蔵金」こと「琥珀の間」に始まるが、それにとどまらずエーリヒ・コッホ、ロンメル元帥、そして本丸のアドルフ・ヒトラーとバラエティ豊かだ。舞台もドイツ、オーストリア、イタリア、フランス(コルシカ島)、果ては北アフリカにまで広がる。そんなスケールを持ち、しかも半世紀以上昔のことにもかかわらず、著者はその大半を自分の足で歩き、生き証人(当然、ほとんどはかなりの老人)たちと会い、その近影と生の証言を伝える。さすが新聞記者と言うべきこの構成が、本書最大の特徴にして特長である。しかも少なからぬ成果を挙げており、読みごたえに不足はない。
    そんな本書の最大のハイライトは、しかしどの宝探しでもなくエピローグにある。実にさまざまなことを考えさせるラストエピソードを、ぜひ多くの人にかみしめてほしいと思う。

    2015/6/11読了

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著者プロフィール

1973年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。97年毎日新聞社入社。甲府支局、武蔵野支局を経て東京本社社会部で東京地検特捜部などを担当。ドイツ留学後、2011年から4年間、ベルリン特派員としてドイツの政治・社会情勢を取材。青森支局次長を経て17年からカイロ特派員。著書に『ナチスの財宝』(講談社現代新書)、共著に『独仏「原発」二つの選択』(筑摩選書)がある。

「2018年 『ヒトラーとUFO』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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