損したくないニッポン人 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.10
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本棚登録 : 180
レビュー : 23
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883351

作品紹介・あらすじ

愛妻から「あなたは貧乏じゃなくて、貧乏くさいのよ~」と罵倒されて、高橋さんは気がついた。「せこいのか、オレ?」。確かに地元のスーパーを回ると、安売りセール、タイムセールに駐車料金1000円以上割引とか考えだして、結局、お米ひとつ買えない。安いガソリンを求めて何時間も並んでしまう。家電の寿命を考えているうちに、大型TVを選べない。一方で、「エコだ節約だ」「ポイント集めて賢く」と騒ぐ普通のニッポン人に、胡散臭さを感じてしまう。オレたちニッポン人は、損したくないと思って行動してるうちに、実は大損していないか?
そもそも、損と得とはなんなのか? ものの値段とはなんなのか? 貨幣とは? 福沢諭吉、二宮尊徳、土地の値段を決める人から、デリバティブの金融最前線で戦う人、中華街のあやしい占い師、銭洗弁天まで訪ね歩くタカハシさん。損得にこだわる今のニッポン人の行動について、タカハシさんがたどり着いた驚愕の結論とは?
ムック『セオリー』連載時から話題を呼んだ、爆笑ノンフィクション作家の「行動経済学研究」。

感想・レビュー・書評

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  • お金
    経済

  • 損したくない生き方をしているのに、よくよく考えてみれば人生に損をしている人が多い。買い物に一円を気にする生き方が快適なのか?良く考えるべきだ。

  • 貨幣愛だとか行動経済学だとか、そういったことに興味があって読んだ。ヒデミネ節は楽しめるが、議論が深まっていかない感じであった。

    「損失回避の原則」に疑問を呈しているが、この本はほぼ全編その話をしているような。ただ二者択一問題に対する、設問の裏をムダに読むような勘ぐりはおもしろい。

    東京リスクマネージャー懇談会によるリスクの定義の矛盾はその通りと思う。リスクとは、本来的には「不測の」要素があると思うのだが、金融工学では事例の数が多ければ予測可能なものという概念になっていると思う。オッズも読めないものは不確実性として別に整理しないといけないことに。

    季刊誌『セオリー』への連載を再構成したもの

  • 自分の身の回りをレポートした極私的日本人論だが、どれだけ蓋然性があるものやら。落ちつく先は…まあそんなものでしょう。

  • 914.6

  • 読み始めて、延々、作者の身近なモノの値段の話ばかり。
    自分のせこさを日本人全体の感情におきかえ、一般化している日記のようなお話。もっと精神論的なことを深くえぐる考察を期待していたので。講談社現代新書のレーベルで出す必要あったのか理解に苦しむ。

  • 経済学といいつつ、硬い本ではなく、損したくないという著者の気分を中心に据えたエッセイに近い本でした。
    サクサクと読めますが、経済学的なことを知りたいなーと思って手に取った本だったので、いささか消化不良な感じです。文章自体はインタビューを交えたような文体で読みやすいものでした。

  •  著者の別の本を読んだことがあった。本書はさらに「ひねくれ」度が増している。単純なエッセイとして楽しんで読んだ。

  • 日常の何気ない、普段意識すらしないことを真面目に調べ、それを軽妙に綴る、著者の力量は今回も健在。
    今回のテーマは、損得感情や日常の経済活動。利益を得たいというのとはまた違う「損したくない」は言い得て妙だ。

  • 2015年9月20日、初、並、帯無
    2017年2月2日、津BF

  • 損にまつわる話が沢山出てくる.第6章の「定価のゆくえ」が面白かった.要は定価があるから値引きもあるということで,その定価も決め方が明確でないところが面白い.また,第10章の富山の薬売りの話も核心を突いていて楽しめた.浄土真宗の根深さも凄いと感じた.

  • ユニークな本。
    今迄の本とは違う切り口。
    不動産の章が腑に落ちた。マンションに値段はシンプルで、業者による差は少ないらしい。異様に安いのは、危なそうだと思った。
    一万円は、皆が一万円と思うから価値があるそうな。

  • 楽しかった。富山県の話が面白かった。

  • アイツ、どんな顔して読んでんだろう?と貧乏性の友人の顔を思い浮かべ読む。
    先方は、がめついアイツ、どんな顔して読んでんだろ?と、私を思い浮かべていたらしい。

  • 『歎異鈔』の一節の紹介で何となく損が分かったような気がしました。「地獄は損しない」ことを知り、底辺にいる、あるは無能であると自覚していれば、ちょっと努力したら得することしかこの先ないような気がしました。過信は努力を妨げ、さらには困難に出くわすたびに「損した」と思わずにはいられず、自ら苦しむだけだと気付きました。

  • 題名と内容が違う気がする

  • 損及び得について作者が様々なところに取材に行くエッセー。
    経済学者ではない作者が、損を経済学的にアプローチをしようとするが、行動経済学やミクロ経済学ではなんか納得が行かないらしく、もっと地道に聞いていく。節約のために何時間もあるいはママ友との交際費を費やす主婦、巨大なTVを買う狭い家の住人。富山の薬売りに緒を発するケチくさい富山の幸福度合い。適当に鉛筆をなめて不動産鑑定士が決める路線価。小ネタの積み重ね。

    得はもともと徳から来たらしく、二宮尊徳もそこらへんと関わるらしい。

  • 日本人の損得"感情"についてのルポ。自称"貧乏臭い"という著者が、日本人の金銭感覚について考察する。「損したくない」「得したい」という気持ちは、誰にでもある感情だが、その気持ちが強すぎて、辻褄が合わないおかしな行動をする人達がいる。著者はそういう行動に素朴な疑問を提示する。テーマは、スーパーの買い物、ポイント収集、家電の買い方、定価や貨幣、不動産の仕組み、ビジネスや人生における損得"感情"まで、独自の視点で考察しており、大変面白く読めた。
    この本で紹介されている事例を読むと、他人事とは思えないことがある。わずかなポイントを得るために、無駄な買い物をすることはよくある。例えばスーパーで100円で1ポイント(1円)のサービスを得るために、98円の商品に30円の小物を付けて買ったりする。そういう行動は理論上明らかにおかしいのだが、ポイントの損得感情が働くとつい買ってしまう。今、流行の行動経済学には違和感を抱く著者の主張は、納得できる部分も多かった。
    ちなみに、自分は損得感情は強いほうである。この本の内容は確かに面白かったが、定価に相応しいかどうか考えてみると、とりあえず値段相応という結論になった。損しなくて良かったかも。

  • 雑誌連載を新書にしたもの。日本人がいつから「損したくない病」になったか。
    文章の水増し感が強く、結論が各章に分散していて読後のすっきり感がなさそうなので読まない。

  • 最初は行動経済学の最新の成果を紹介する本だと思った。
    だから、読み始めてすぐに、様子が違いすぎて、???となった。
    でも、「経済学の理屈ではこう説明されてるけど、全然実感と違うじゃん!」という、我々の声を代弁した本なのかもしれない。

    例えば、テレビを買おうとするとき。
    本当は30インチくらいでいい、と思っていても、売れ筋は40インチ。
    むしろ価格的には、大量に生産されているから、そっちのほうが安い。
    これ、サイズの経済学。
    でも、本当に要りもしないデカいサイズのテレビを買って、生活がよくなるのか?
    部屋が狭くなったり、大きな映像から圧迫感があったりして快適でなくなってしまうのではないか?
    こうやって、「今起きていることを最適なものとして説明する」経済学からひらりと身をかわしていく。
    損とか、得とは何かを考えるために、二宮尊徳の子孫にインタビューしたり、易学を紐解いたり。

    最初の期待が違ったのは「損」だったかもしれないけど、斜めから見ることができて楽しかった。
    これ、「得」なのかも。

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著者プロフィール

ノンフィクション作家。1961年、横浜市生まれ。東京外国語大学モンゴル語学科卒。テレビ番組制作会社勤務を経て、作家に。開成高校野球部の奮闘を描いた近著『弱くても勝てます』がベストセラーに。
『ご先祖様はどちら様』で小林秀雄賞受賞。

「2015年 『損したくないニッポン人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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