田中角栄 昭和の光と闇 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883825

作品紹介・あらすじ

東京一極集中の是正、「限定的改憲論」、

「日中裏安保」、石油・エネルギーをめぐる資源外交、

北方領土問題の解決……角栄が夢見た「日本の未来」


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本書のおもな内容

序章  一五歳の上京――「理研は俺の大学だった」
第1章 大陸体験と初当選
第2章 保守本流、そして最強の建設族
第3章 政界の中枢へ――「二つのハシゴ」
第4章 「汚れ役」の天下取り――『日本列島改造論』
第5章 首相の八八六日――屈辱の「列島改造論」撤回
(1) 田中構想と日中国交正常化
(2) ヨーロッパ歴訪――エネルギーと北方領土
(3) 石油危機と資源外交
(4) 金脈問題
第6章 誤算と油断――ロッキード事件
第7章 「闇将軍」と「田中支配」
終章  失意の晩年――角栄が夢見た「日本の未来」

感想・レビュー・書評

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  • これだけ見ると、やはり田中角栄は首相としての器に欠けていたと思える。
    本書ではしばしば「情」の人間であったとされているが、まさにそれが田中角栄の人間としての魅力でもあり限界でもあったのだろう。

    日本改造計画というのも、地域間格差の是正という立場から立案されたものであり、日本国としての方向性をどう導いていくかという大局的な視野は持ち合わせていないように思える(とりわけ、マクロ経済政策での失策は最たるものだろう)

  • 著者は日本政治外交史専門の学者。それだけあって、田中の功罪を客観的な立場から描いており、学会でコンセンサスをえている田中論がわかる。田中の実像に迫るにはうってこいの好著だ。

    首相期の欧ソ、東南アジア歴訪とロッキード裁判の経過が詳細に記されていた印象。とりわけソ連でのブレジネフら政府高官とのやり取りは興味深いものであり、それまでのソ連側の立場を崩した田中の手腕はなかなかのものだった。

  • 読了 20210424

  • 戦後昭和史

  • 新聞の書評欄で知って図書館で借りた。

    昭和の光と闇:その通りかも。
    ロッキード事件はやっぱりおかしいし,違法の嘱託尋問が証拠というのもなんだかな~。

    ダメな部下を持つと辛いね。

  • 312.1||Ha

  • 誠心会 就職斡旋を受けた人の集まり

    麓邦明 早坂とともに、小佐野賢治や佐藤昭と距離をおいてほしいと進言 聞き入れられず辞職

    超大型予算(老人医療無料、教員の給与改善)でインフレ

    ヨーロッパ歴訪、資源外交(中東、アジア)

    嘱託尋問 アメリカの司法当局が日本側に代わって尋問  司法取引の行われるアメリカでは合法。日本には刑事免責性がないため違法

    1985/2/27 脳梗塞
    6月 仁杉巌(田中の意向)国鉄総裁更迭 後任は民営化推進の杉浦喬也

    NTTの初代社長 田中の推す北原安定でなく、中曽根が信頼する真藤恒

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著者プロフィール

中央大学総合政策学部教授
1968年生まれ 神戸大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学 博士(政治学)
〔主要業績〕
『増補版 幣原喜重郎──外交と民主主義』(吉田書店、2017年)、『外交を記録し、公開する――なぜ公文書管理が重要なのか』(東京大学出版会、2020年)、Eisaku Sato, Japanese Prime Minister, 1964-72: Okinawa, Foreign Relations, Domestic Politics and the Nobel Prize (translated by Graham B. Leonard, London: Routledge, 2020)

「2020年 『外交回想録 竹下外交・ペルー日本大使公邸占拠事件・朝鮮半島問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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