不要なクスリ 無用な手術 医療費の8割は無駄である (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883955

作品紹介・あらすじ

知らない人だけが金銭的にも、健康寿命的にも損をするのがいまの医療の世界です。
病院の都合にまかせて勧められるままに、手術を受けたり、クスリを飲んだり、検査を受けても、健康寿命が延びるとは限りません。
著者は医師、病院経営の成功と失敗を経験、病院と医者の世界の裏側まで精通した医療ジャーナリスト。自ら大病を克服したことで、「健康寿命」を伸ばし「大往生」するための知識・情報を、一般人が余りにも持っていないことに思い至り、本書を執筆しました。
医者に勧められても、飲む必要のないクスリ、受ける必要のない手術を明らかにし、健康寿命を延ばし、無駄な医療費を使わないための基礎知識を披露します。
病院の事情を知り、捨てる勇気を持てば、いつまでも健康に長生きできるはず!

感想・レビュー・書評

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  • 医療コンサルタントで自身も医者の富家孝による医療論。

    現代の日本の医療について様々な角度から語られており、非常に勉強になった。

  • 著者の冨家孝さん。開業したが一度病院を潰した経験がある医療コンサル、ジャーナリスト。
    ●入院保証金と保証人が必要
    ●差額ベッド代、1日あたり約6000円。大部屋が空いてない時の個室利用を勧められた場合は、相談するべき。
    ●高額療養費制度は、同じ健康保険に加入している家族の間で合算することができる。
    ●診療報酬の不正請求を防ぐためには、レセプトを電子化してしまえば良い。しかし日本医師会がこれに抵抗し、いまだに約8000人の審査員が請求者に目を通すと言う時代錯誤の方式がまかり通っている。
    ●スマホ診療に期待。外来の7割が不要に。
    ●がん検診の有効性。早期発見が診察を受けなかった人より生存率が高くなったと言うデータがないのでわからない。
    ●人工透析、通院患者は1人、平均4,800,000円
    ●薬について。1つ目、どんな薬でも副作用がある。2つ目、薬は病気の症状を緩和するもので、疾患そのものを完全に治すものでは無い。3つ目、薬の開発生産は製薬会社が行っており、それは厳然たるビジネスであると言うこと。
    だから高血圧、糖尿病等はどんな薬でも治りません。リウマチもそう。
    ●ノバルティス事件。高血圧の治療薬「ディオバン」をめぐる臨床データを不正操作していた事件。
    ●認知症の進行を止める薬「アリセプト」これはアセチルコリンと言う神経伝達物質の分解を抑える薬です。ただ副作用で攻撃性がますケースが報告されている。
    ●抗がん剤の効果も延命効果は長くて4ヶ月程度。血液の癌や精巣癌などは有効性が証明されているものもある。しかし胃がんや肺がんのような間では大きな効果を得られていない。
    ●がんの治療費はほとんどが300万円以下。ただ自由診療を選択した場合、本来保険が適用される治療も全額負担となってしまいます。これは混合診療がまだ十分に認められていないからです。

  • 生きるのに、そんなに薬は必要ない

    本当に必要な薬だけ飲んで、
    大切なのは
    「自分の健康を医者任せにせずに、自分で考えること」
    「健康であるための努力を怠らないこと」
    だと改めて思った。

    血圧を下げる薬やがんの保険なども数字のトリックというか、病院や保険会社側が儲ける仕組みになっているだけで、いわば「食い物」にされている。ということ。

    不便な田舎で棲むくらいが、自分の健康を守る上ではちょうどいいのかもしれないし、病院が遠いから滅多なことでは行けないというのは、いいこと。と
    地方移住を正当化できる内容。


    2017.12.25
    アマゾンで購入したけど、本棚整理で売却。

  • 人生最後の月の医療費は100万円を優に越える。これからベビーブーマーが死亡最盛期を迎え、150万人以上が1年に死亡すれば、それだけで1.5兆円となる。さらにそこへバイオ医薬品が使われるようになると青天井の医療費。そもそも、ガンは長い期間かかってなるわけで、術後のリスクやQOLを考えると不要な手術も医者や病院の都合で行っている可能性があり、セカンドオピニオンは不可欠。

  • 2001/6/2

  • 著者の主張は正論だと思う。よく生きるためには死を意識すること。大事。

  • 医者で診断されるクスリを飲み続けるのはかえって健康を害することが多いらしい。また、老人になってから手術するのも死を早めることがあるらしい。どちらにしても、問題があるのだから改めるべきだと思うのだが。
    70歳を過ぎての手術はかえって死亡する確率が高くなる。
    老衰とは餓死の事で、動物は死が近いと感じたら食べず飲まずで餓死する。それが自然なのだ。
    2019年1月に再読。

  • 11月メディアリクエスト

    75歳以上で癌が発見された場合は手術は思い切って止めてしまうべき、という考え方に賛成。ここまで、医者に対して(ご本人も医者であるのに)はっきり言うのは、よっぽど自信があるんだと思った。日本全体の医療費のことも考えて、広い視線での医療への向き合い方、いい本だった。
    自分が病気になったとき、きっと読み返したい本だと思った。

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著者プロフィール

医師、ジャーナリスト、ラ・クイリマ代表取締役。1947年大阪府生まれ、65年大阪教育大学附属高校天王寺校舎卒業、72年東京慈恵会医科大学卒業。80年医療法人富家会理事長就任。早稲田大学講師、日本女子体育大学助教授、青山学院大大学講師などを歴任、新日本プロレスリングドクター、医療コンサルタントを務める。著書は『「死に方」格差社会』(SB新書)など65冊。「医者に嫌われる医者」を自認し、医者だからわかる医者の問題点を患者の立場で、指摘し続けている。

「2016年 『不要なクスリ 無用な手術 医療費の8割は無駄である』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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