ヒットの崩壊 (講談社現代新書)

著者 : 柴那典
  • 講談社 (2016年11月16日発売)
3.65
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  • レビュー :30
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883993

作品紹介・あらすじ

激変する音楽業界、「国民的ヒット曲」はもう生まれないのか?

●宇多田ヒカルの登場はJ-POPをどう変えたのか?
●小室哲哉はどのように「ヒット」を生み出してきたのか?
●いきものがかり・水野良樹が語る「ヒットの本質」とは?
●オリコンは「AKB商法」をどう受け止めているのか?
●なぜ「超大型音楽番組」が急増したのか?
●「スポティファイ」日本上陸は何を変えるのか?
●なぜBABYMETALは世界を熱狂させたのか?
●SMAP解散発表で広がった購買運動の意味とは?

「ヒット」という得体の知れない現象から、エンタメとカルチャー「激動の時代」の一大潮流を解き明かす。

テレビが変わる、ライブが変わる、ビジネスが変わる。
業界を一変させた新しい「ヒットの方程式」とは…?

【目次】
■第一章 ヒットなき時代の音楽の行方
「音楽不況」は本当か?/10年代の前提条件/AKB48とSNSの原理/「共通体験」がキーを握るなど

■第二章 ヒットチャートに何が起こったか
「音楽は特典に勝てない」/オリコンの未来像/ビルボードが「複合チャート」にこだわる理由/カラオケから見える10年代の流行歌/ヒット曲が映し出す「分断」など

■第三章 変わるテレビと音楽の関係
東日本大震災が変えたテレビと音楽の歴史/「入場規制」が人気のバロメーター/「メディアの王様」ではなくなった/『ASAYAN』以降の空白など

■第四章 ライブ市場は拡大を続ける
「聴く」から「参加する」へ/「みんなで踊る」がブームになった時代/スペクタクル化する大規模ワンマンライブ/メディアアーティストがライブの未来を作るなど

■第五章 J-POPの可能性──輸入から輸出へ
はっぴいえんどのイノベーション/洋楽に憧れない世代の登場/なぜカバーブームが起こったか/「過圧縮ポップ」の誕生/中田ヤスタカが作る次の「東京」など

■第六章 音楽の未来、ヒットの未来
音楽を“売らない”新世代のスター/ロングテールとモンスターヘッド/小室哲哉の見出す「音楽の未来」/unBORDEの挑戦/水野良樹が語る「ヒットの本質」/音楽シーンの未来など

ヒットの崩壊 (講談社現代新書)の感想・レビュー・書評

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  • 新書の中には、特段の根拠もなく著者が思ったことだけが書かれている本もあるのだけれど、この本はきちんと取材すべきところに取材をした上で書かれているので、とても納得感がある。ヒットチャートという概念を持たしつつも、今となっては時代遅れとなっているオリコン、その昔のCD全盛時代の恩恵を教授した小室哲哉、2000年代の過渡期にスルッとでてきたいきものがかりなど、取材力って大事だなぁと思える良書。

  • 音楽のヒットの変遷と、今どうなっているのか、そしてこれからは、という一連の流れが腑に落ちる本でした。すごく、希望に満ち溢れていると思います。

  • ヒットと売れるは違う。現在は音楽に「参加」し、「時間」と「空間」を共有する。自身の好きなアーティストは、MISIAと安室奈美恵。アデルも好き。日本の世界で認められるアーティストがきゃりーぱみゅぱみゅとBABYMETALがなんとも?

  • 家族で皆で1台のテレビを囲み、マスメディアが物量戦で仕掛けた「ヒット曲」を楽しむ。そんな古き良き次代は終わりを告げ、すべての人々はそれぞれの「島宇宙」で、望んだ人々と望んだ楽曲を消費する時代になった。まさに「ヒットの崩壊」だ。インターネット(SNS)の発達がそれを後押ししている。

    いつでもアーティストの映像や音源に触れることができるようになったからこそ、ライブやフェスといった「場」が重視されるようになり、地道に食べていけるアーティストが増えたというのは面白かった。またテレビは「場」が重視される風潮を敏感に感じ取り、2011年からは長時間音楽番組を仕掛けるようなった、とある。

    ヒットは崩壊したけれど、音楽業界が崩壊したわけではなく「いきものがかり」に代表されるような「純国産J-POP」が、誰もが歌えるような「ヒット」を生み出した。また日本的な、文化をハイブリッドする力は「BABYMETAL」というモンスターバンドを排出した。

    ただの業界展望本ではなく、小室哲哉など時代のトップランナーや裏方たちにきちんと取材を重ね、それをうまく結節させながら、明るい未来を指し示している。自分は音楽業界には詳しくないが、爽やかな読後感があった。

    本書のタイトルは担当編集者が呟いたフレーズからきているらしいが、こうしたキラーワードをさらりと口にできる人になりたいなあ。

  • 前向きで良いと思いました。
    批判的だったら支持は得られるかもしれないけど何も生み出さないので。(タイトルで今の音楽シーンに批判的なリスナーを釣ってる感はありますが。)
    音楽批評の現場にいて、より多くの事情を知ってる人たちがリスナーをより幸せにな方向に導いてくれることを期待して止みません。

  • 編成の参考に、といまさら買ったのだけど、後半は結論が迷子。結局、音楽産業論は結果論になりがち。

  • レビュー省略

  • ヒット作品と呼ばれるものがなくなった理由。
    良い音楽がなくなったわけではなく、SNSやWEBの普及により、個々の「好き」が細分化されたから。
    昔は「みんなが好き」のみんなは言葉通りだったけど今は「〇〇のコミュニティのみんなが好き」というように、あらゆるものの好みが細分化してる

  • ‪この本、おもしろかった。全然ネガテイブな内容じゃないし、今の肌感覚にぴたりとあってるいる。

  • TVでランキング形式の歌番組を観て誰もが同じようにヒット曲を知っていた時代から、音楽の聴き方楽しみ方がフェスのような体験・参加型に変わっただけで、音楽を聴かなくなったわけではない。また、カラオケで歌われる曲というのは最新の曲ではなく、最近になってカバーされたりと、長く支持される曲がある。カラオケに行って、親が好きだったとか、友だちがよく歌っていたと、すっかり忘れていた曲が登場して、驚いたことを思い出しました。

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