知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.66
  • (29)
  • (39)
  • (46)
  • (8)
  • (3)
本棚登録 : 527
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884396

作品紹介・あらすじ

私たちの未来を脅かす「9つの掟」の正体、
最高裁・検察・外務省の「裏マニュアル」とは?

なぜ日本は米国の意向を「拒否」することができないのか?

3分で日本の深層がわかる四コマまんがつき!

みなさんは、世田谷区や中野区、杉並区の上空が
米軍に支配されていることをご存じですか?

あるいは、米軍に与えられた治外法権が
日本の国土全体に及んでいることを知っていますか?

「なにをバカなことを…」と思われる方がいらっしゃるかもしれません。
しかし、これらは公文書によって裏付けられた疑いようのない事実なのです。

じつは、私たちが暮らす「戦後日本」という国には、
国民はもちろん、首相や官僚でさえもよくわかっていない
「ウラの掟」が存在し、社会全体の構造を歪めています。

そうした「ウラの掟」のほとんどは、
アメリカ政府そのものと日本とのあいだではなく、
米軍と日本の官僚とのあいだで直接結ばれた、
占領期以来の軍事上の密約を起源としているのです。

3つの「裏マニュアル」ともいうべき
最高裁の「部外秘資料」、検察の「実務資料」、
外務省の「日米地位協定の考え方」を参照しながら、
日米合同委員会の実態と対米従属の根幹に迫り、
日本における「真の権力構造」を徹底解明します。

累計17万部を突破した
『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』
『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』の
著者が「戦後史の闇」に光をあてた、渾身の集大成!


◆本書のおもな内容◆
第1章 日本の空は、すべて米軍に支配されている
第2章 日本の国土は、すべて米軍の治外法権下にある
第3章 日本に国境はない
第4章 国のトップは「米軍+官僚」である
第5章 国家は密約と裏マニュアルで運営する
第6章 政府は憲法にしばられない
第7章 重要な文書は、最初すべて英語で作成する
第8章 自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う
第9章 アメリカは「国」ではなく、「国連」である
追記  なぜ「9条3項・加憲案」はダメなのか

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 敗戦から現在まで、日本は米国、米軍に隷属してきた。
    それが、どういう仕組であったのか、ということが書かれていた。
    その調査、分析なんかについては、なるほどなぁと感じるところが多く、そこだけなら星4つ半の内容。

    しかし、結論として「世界が退けるべき無責任な軍国主義はこのあまりに従属的な二国間関係のなかにこそ存在している」と断じているところには、違和感しか感じない。
    これからは、中国が興隆する時代であろうかと想像しているが、彼らに軍事力などによる、拡張への野心がないとは到底思えず、日本の国益を守るために、現実的になにができるか、を考える際に、「この歪んだ従属関係から脱却すること」が「非常にプラス」になる、とは全く思えなかった。結論が残念。それだけ。

  • 今週突然、オスプレイが当初予定を前倒しして配備される旨の発表がされました。
    ちょうどこの本を読んだ直後だったのでまさに!と今驚愕の思いでニュースをみています。

    本書は、日本と在日米軍の関係性について解説した本です。
    目次からして衝撃的。

    ・日本の空は、すべて米軍に支配されている
    ・日本の国土は、すべて米軍の治外法権下にある
    ・国家は密約と裏マニュアルで運営する
    ・自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う
    等々・・・

    戦後処理の不手際が現在まで多大な影響を及ぼしており、だから日本は米軍の犯罪にも寛大だし、オスプレイの件も口出し出来ないし、基地もなくならないんだとやっとわかりました。
    だからって自国を守れない日本の現実もあるし、本当に難しい問題なんですね。

    北方領土問題も、実はこれらの密約のせいで100%絶対に解決できないそうです。
    アメリカの思惑もロシアの思惑もわかるだけに、確かに解決できるはずはないと納得してしまったよ・・・

    とりあえず、国民が一人でも多くこの事実を知り関心を持つことが大事だと思いました。

  • さすがに、日本の空の米軍管理空域や日米合同委員会の存在は最早公然だろう。しかし、砂川判決の田中耕太郎最高裁長官が実はアメリカのパシリで、マッカーサー駐日大使から裁判の日程や判決の方向性についてなんども密談していたという事実は知らなかった。それなりに尊敬していた学者だけにショックも大きい。結局、我が国は、米軍と日本政府の密約と国連憲章を利用した法的ロジックによって、朝鮮戦争に端を発した米軍の反共軍事体制に組み込まれ、現在に至るレジームが決められたということか。すべて検証可能な事実の積み上げで発覚した事実だからこそ、「知ってはいけない」のではなく、「知らなければいけない」こと。

  • マンガ
    https://goo.gl/EZij2e

    1.日本の空は全て米軍に支配されている

    日本の首都圏の上空は米軍に支配されており、日本の航空機は米軍の許可がないとそこを跳ぶことが出来ない(横田空域)。しかし、この巨大空域について国内法の根拠はない。沖縄の嘉手納空域があるため、那覇空港へ着陸する飛行機は30キロ以上手前から高度300メートル以下で飛行しなければならない。
    航空法特例法第3項によれば、米軍機は航空法第6章の規定は適用しない。つまりどれだけ危険な飛行をしても構わない。

    2.日本の国土は全て米軍の治外法権下にある

    戦後70年以上たってもなお国土全体がある米軍に対して治外法権下にある。日本国の当局は所在地のいかんを問わず米軍の財産について捜索、差押え、または検証を行う権利を行使しない。

    3.日本に国境はない

    米国は米軍を日本国内およびその周辺に配備する権利を持っている。これにより米軍関係者は何のチェックもなしに横田基地から日本へ入国できる。

    日本は米軍に対して日本国内に基地を置く権利と、他国を攻撃する権利の両方を与えてしまっているので、「憲法9条にノーベル平和賞を」と言うのは現実離れした主張であることに気づかなければならない。

    米と日韓台は軍事的従属関係にある。

    4.国のトップは米軍+官僚である。占領中に出来た異常な会議体である日米合同委員会のメンバーは、米国側はほぼ軍人、日本側はエリート官僚。

    5.国家は密約と裏マニュアルで運営する。オモテの条文は変えても、その内容は以前と変わらないという密約。

    6.政府は憲法に縛られない。砂川裁判・最高裁判決の「日米安保条約のような高度な政治性を持つ問題は憲法判断しませーん」これが元凶で憲法が機能しなくなった。

    7.重要な文書は最初すべて英語で作成する。憲法9条のルーツは大西洋憲章。

    8.いったん戦争になったら自衛隊は米軍の指揮のもとで戦う(指揮権密約)。

    9.占領中の関係をそのまま維持するかたちで、日本は独立後も国連軍の代わりの米軍に対して基地や兵力を提供することとした。これは日米安保の生みの親、ジョン・フォスター・ダレスのトリック。

    10.なぜ9条3項・加憲案はダメか。憲法9条は日米安保条約とセットで存在している。裏には基地権密約と指揮権密約があるため、憲法で自衛隊を容認してしまうとその先にあるのは米軍による日本の自衛隊の軍事利用体制の完成。

  • 著者の本は初読。
    横田空域の存在は知っていたが、問題は航空管制権に止まらず、日米合同委員会の存在により米国サイドのシビリアンコントロールの喪失、日本サイドでの立憲民主主義の喪失にまで及んでいることを知り、衝撃を受けた。朝鮮戦争時の戦時体制が70年近くも続いているなんて…
    この本に書いてあることは著者の妄想ではなく、全て公文書の裏付けがある事実。まずはこの事実を国民全員が認識した上で、真っ当な独立国として日本がどう歩んで行くかを考えたい。

  • 内容は為になるし面白い。
    ただ、何かを主張する際には、一方的に証拠を並べるだけでは説得力は高くない。

  • 読了。いろいろなことが、わかった。でも世間は、なかなか変わらないなと感じた。

  • このところ多忙につき、読感を書いている時間がない。
    とりあえず、読みましたということで、読了日と評価のみ記載。

    2018/8/5

  • ここに書かれている内容の信憑性がどれ程のものなのかは分からないが、もし真実だとするならば、戦後の日米関係や在日米軍の存在について辻褄の合うことが多いとは思った。航空機の飛行ルートが米軍指定の空域を不自然に回避していることや、米軍の演習場として日本国土が使われていること、横須賀基地や六本木ヘリポートにアメリカが自由に出入りできること、などは今まで全く知らなかった。

  • 「なぜ日本国憲法は今の文面なの?」「どうして日米安保がこんな不平等なの?」

    改憲議論が盛んにもならなずに首相だけがいきり立つ今、どういう経緯で日本国憲法が出来、なぜ日米地位協定は存在し、それが憲法より上位と位置付けられているのかなど、本当はこういう知識を前提に議論を活発化させて行くべきだと思わせる内容がてんこ盛り。
    日米合同委員会に日米行政協定、大西洋憲章。
    どうして日本には主権が無いのか。(アメリカの属国のままだと言えるなのか。)
    1つでも知らないなと思った時に読む良書。

    すごくわかりやすく、しかし丁寧に書かれていると思った。

全49件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

(やべ こうじ)1960年兵庫県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。株式会社博報堂マーケティング部を経て、1987年より書籍情報社代表。著書に『日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか』『日本はなぜ、「戦争ができる国」になったのか』(以上、集英社インターナショナル)、『本土の人間は知らないが、沖縄の人はみんな知っていること――沖縄・米軍基地観光ガイド』(書籍情報社)、共著書に『本当は憲法より大切な「日米地位協定入門」』(創元社)。企画編集に「〈知の再発見〉双書」シリーズ、「J.M.ロバーツ 世界の歴史・日本版」(全10巻)、「〈戦後再発見〉双書」シリーズ(以上、創元社)。

「2017年 『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』 で使われていた紹介文から引用しています。」

知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)のその他の作品

矢部宏治の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
塩田 武士
リンダ グラット...
村田 沙耶香
恩田 陸
ジャレド・ダイア...
有効な右矢印 無効な右矢印

知ってはいけない 隠された日本支配の構造 (講談社現代新書)を本棚に登録しているひと

ツイートする