正しい本の読み方 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 80
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062884471

感想・レビュー・書評

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  • 本を読むにあたっての、向き合い方を認識させてくれた本。
    書いてある文字をただ理解して自分に落とし込むことがとても大変と今まで感じていたが、本は生きていて感情を持っているから、著者が何を伝えたいのか、価値観や思想がどのようなところにあるのかまでイメージしながら読むことにフォーカスしていく必要があることに気付かされた。

    「正しい本の読み方」の全てが正しいかどうか、という懐疑心を持ちながら読むことも、本との会話であり著者の伝えたいことなのかなと思った。

    きっと入門編で読みやすい本なのだろう、だけどこれまで読書と疎遠だった私にとっては、思想とかギリシャ・ヨーロッパの著者の考え方を理解するのが大変だった。

  • とりあえず全部読んでみる、は賛成かな。

  • 本を読むのは、頭の教養。本を読もう。

  • 勉強のモチベーションを上げるために定期的に読書術の本を読む。

    トピック・センテンス・メソッド
    理性と価値(前提)の関係
    などを再確認

  • さあ、本を読もう。

    本を好きな人、そして本を大事に思っている人が語る、「正しい本の読み方」である。だから、この人のことばは、本を読まない人には届かない。読む人に届く。

    読み手の中の一握りが、書き手となる。書き手の背後には、たくさんのそれまでの書き手がいる。連綿と続く本の系譜。わかると、思う。たくさん読むことでつながりがわかる。本を読むことで、頭の中に著者を、もしくは主人公を住まわせる。その頭の中の住人は、新しい誰かと出会ったとき、理解したり考えたりする助けとなる。メッセージを受け取り、私の人生の指針とする。だから、本を読む。

  • 基礎編と括られている1,2,3章がとてもよかった

  • アカデミックなスキルとしての読書の基礎をビジネスマンや学生向けに伝授している。
    役立ったのは本は素直に読むことが重要だという箇所。
    つい読んでいるうちに著者に文句を言い始めたりしてしまう。それではダメで、あくまで読んでいる時はそのままを受け入れて、いろんな著者のいろんな考えを自分の頭に住まわせておくことが教養であり人生を豊かにさせるのだという。

    また本にはネットワークがあり、ネットワークの節目になる古典を抑えることが重要であることを説明している。その際、著書の構造だけでなく(テキストには書いていない)著者の意図や背景を学習することの重要性も指摘されている。ネットワークの節目となる大著者は100人くらいしかいないが、その古典を読むにはこれらの訓練を積む必要があるとのこと。

    随分ハードルが高いなあと思っていたところ、(読んで)大事なことは忘れないと信じる、忘れなかったところが大事なところ、だという言葉には勇気付けられた。

    その他、博識な著者による学習や教養についてのアドバイスがちりばめられている。子供の教育の際にも役立つのではないだろうか。

  • 本の内容をもっと捉えられないものかと思って拝読。大きく想定外の事はなく、確認のような感じになった。経済学や哲学の方は全く事前知識はなかったのだが、例に出される事で少し学べた気がする。

    作者同士のつながりや、時代背景などを踏まえて文外に前提としているその時々の世の常識的なことも押さえておくべきなんだろうなと新しく思えたことが収穫だったかもしれない。作者が影響を受けた作者をたどる。

  • 読書法の本。読書は本を読んで考えた事が大事であり、細かいところは記憶しなくても良い。でも本の内容は覚えなくても、参照できるように在り処を知ることは必要と言う。
    確かにそうだが、人と話す時は本の内容を覚えていないと話せない。でも著者が言うのはそういうレベルではないのかな。

  • 2020/01/19-2020/01/30
    前回読んだ本に、正しい本の読み方はないと書かれていた時に、このタイトルを見かけた。
    読点が多いなというのが第一印象だった。読点の多い人には近づいちゃいけないと、ネットでは言われる。しかし、読み進めていくうちに、著者が語りかけているような感じがしてきた。
    素直に読む、というのが印象に残った。1箇所、素直に読めなかった所があったが、そこは理解するのに時間が掛かった。
    著者の背景として、学者だというのが滲み出ていた。
    教育論について語る部分も多い。
    割とハウツー本ではない。読書術の記載もあるが、私には真似できないと感じた。
    著者が何を思って本を書いているか、という話の方が、よっぽど多い。大量の本を読んでようやく見えて来る思いもあるとのこと。そこまで読み取るのを目指すのは今の段階では無理だが、そのうち見えて来るかもしれない。

著者プロフィール

橋爪大三郎(はしづめ・だいさぶろう):1948年生まれ。社会学者。大学院大学至善館教授。東京大学大学院社会学部究科博士課程単位取得退学。1989-2013年、東京工業大学で勤務。著書に『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『教養としての聖書』(光文社新書)、『死の講義』(ダイヤモンド社)、『中国 vs アメリカ』(河出新書)、『人間にとって教養とはなにか』(SB新書)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)など、共著に『ふしぎなキリスト教』『おどろきの中国』『おどろきのウクライナ』(以上、講談社現代新書)、『中国共産党帝国とウイグル』(集英社新書)などがある。

「2023年 『核戦争、どうする日本?』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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