常識的文学論 (講談社文芸文庫)

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  • 講談社 (2010年6月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (306ページ) / ISBN・EAN: 9784062900881

みんなの感想まとめ

文学と大衆小説の境界を鋭く問い直すこの書は、過去の文芸評論がどのように形成され、変化してきたかを示しています。著者は、純文学と大衆文学の対立構造を明確にしつつ、当時の文壇における批評のあり方を振り返り...

感想・レビュー・書評

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  • 文学

  • 130526 中央図書館

    スタンダールに傾倒していた仏文系知性派の作家・評論家、大岡による連載文芸評論が書籍化されたもの。50年前、日米安保改定の頃だ。1909年生まれの大岡も知命を越えた頃の年齢であり、自信が漲った筆である。

    当時は、このような純文学方面の権威が、大衆小説や推理小説を「批判」する文芸評論があったということが、21世紀の今日からみると「ずいぶん昔のことだな」と感じさせる。純文学という言葉が既に死語であろうし。


    井上靖の『蒼き狼』を、歴史的表現の見てくれの下に、作者のご都合モチーフで史実を改竄する通俗小説であると痛烈に批判し、深沢七郎の『風流夢譚』、松本清張の一連の作品を、大岡自身は楽しく読んでいたのかもしれないが、少なくとも文学とは認めない。しかし、今やこういう文芸評論自体が出版社の商品として成立することは無いだろう。

  • 100718朝日新聞書評
    歴史小説と作者の恣意について

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著者プロフィール

大岡昇平

明治四十二年(一九〇九)東京牛込に生まれる。成城高校を経て京大文学部仏文科に入学。成城時代、東大生の小林秀雄にフランス語の個人指導を受け、中原中也、河上徹太郎らを知る。昭和七年京大卒業後、スタンダールの翻訳、文芸批評を試みる。昭和十九年三月召集の後、フィリピン、ミンドロ島に派遣され、二十年一月米軍の俘虜となり、十二月復員。昭和二十三年『俘虜記』を「文学界」に発表。以後『武蔵野夫人』『野火』(読売文学賞)『花影』(新潮社文学賞)『将門記』『中原中也』(野間文芸賞)『歴史小説の問題』『事件』(日本推理作家協会賞)『雲の肖像』等を発表、この間、昭和四十七年『レイテ戦記』により毎日芸術賞を受賞した。昭和六十三年(一九八八)死去。

「2019年 『成城だよりⅢ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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