銀色の鈴 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 48
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062901062

作品紹介・あらすじ

前妻の死から再婚までを淡々と綴った表題作、戦時下、疎開先での教員体験をユーモラスに描いた「古い編上靴」-これら世評の高い"大寺さん"シリーズほか、伯母の家の凋落に時代の変遷を重ねる「小径」、戦前の良き時代の交友を哀惜の情をもって語る「昔の仲間」など、七作品を収録。滋味あふれる洗練された筆致で、ほのぼのと温かい独特の世界を創り出した「小沼文学」中期の代表的作品集。

感想・レビュー・書評

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  • 徒然なるままに。
    古めかしい邦画を見ているような安心感と、噺家さんの話をきいているような可笑しさがあって、読んでいて心地がいいです。

    『その頃、大寺さんは空ばかり見て暮らしたと云って良い』
    という一文に、ひょっと吉田篤弘さんの「空ばかりみていた」という本を思い出し、そういえば「大寺さん」はホクトさんに散髪してもらっててもおかしくない気がするわねえと思ったことも書いとこう。電信柱の向こうの空き地の先で、路地が繋がってそうな気がするよ。

  • 大寺さんに会いたくて手に取りました。
    美しい日本語で描かれる優しい目線が(他者に対する思いやりとかそう云う意味合いでなく、大寺さんの存在のふんわり感?)癒しのひと時になると云う、大変美味しい一冊でございます。
    913.6でありながら、何か大事が起きてドタバタと登場人物の自意識ばかりが語られて疲れるような、そんな事は一切なく、何も起きないと云えば言い過ぎかもしれないのですが、とにかく淡々と時が流れて、流されていく様な感じなのです。
    「昔の仲間」が良かった!ワタシもこういう時間の使い方(齢の取り方?)したいなと。

  • 大寺さんという人が出てくる。
    戦時下の様子がするっと当たり前の事のように描かれている、さらりとした軽妙な文体の中に垣間見える深淵というか闇というか、たくさん考えさせられました。

  • ゆったりしてて、どこか笑える。時々読みたくなる、そんな作家。

  • 耽美。言葉のうつくしさにうっとり。

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著者プロフィール

東京生まれ。1942年、早稲田大学を繰り上げ卒業。井伏鱒二に師事。高校教員を経て、1958年より早稲田大学英文科教授。1970年、『懐中時計』で読売文学賞、1975年、『椋鳥日記』で平林たい子文学賞を受賞。1989年、日本芸術院会員。

「2018年 『ゴンゾオ叔父』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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