使徒的人間──カール・バルト (講談社文芸文庫)

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  • 講談社 (2012年6月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784062901604

作品紹介・あらすじ

聖書のもつダイナミズムを解き放ち、人間の救済を志向する。

理性への信頼に基づく近代主義、あるいは人間中心主義を根底とした自由主義神学の内部から、それを打ち破るかのように登場したカール・バルト。神学を人間学へと解消する潮流に抗し、キリストと行動をともにした使徒によるドキュメントとして聖書をとらえ、神の言葉と啓示がもつ直接性の復活を果たす。使徒という存在に近代の超克を読みとり、来るべき人間として思想と文学の起点にすえる、画期的な長篇評論。

佐藤優
使徒は、人間を救済するという自覚を持つ人間だ。この救済は、個別具体的である。救済の一般理論は存在しない。(略)神の存在が生成において人間に理解されることに対応し、富岡氏の思想的営為も常に生成過程にある。イエス・キリストという名に徹底的に固執することによって、日本人の歴史物語、特に天皇と救済の関係について、いつか適切な言葉が見つかることを信じながら、富岡氏は評論活動を展開しているのだと私は見ている。――<「解説」より>

※本書は、講談社刊『使徒的人間――カール・バルト』(1999年5月)を底本として使用しました。

みんなの感想まとめ

人間の救済を志向する神学の新たな視点を提供する本書は、カール・バルトの思想を深く掘り下げ、彼の神学が自由主義神学に対抗するものであることを明らかにします。著者は、バルトが神の側に主体を置くことで、神と...

感想・レビュー・書評

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  • 解説:佐藤優
    発見◆衝動◆境界◆接線◆言葉◆死◆宗教的人間◆自由◆自然神学◆追思考◆告白◆原歴史◆ユダヤ人◆引き渡し◆虚無的なもの◆創造◆天使論◆倫理◆和解◆虚空

  • バルト神学の入門書。1916年の転換から1968年の死に至るまでのカール・バルトの牧師、神学者としての軌跡を追いつつ、彼の神学の本質に迫ろうとした長編評論。もちろん、この本の著者富岡幸一郎の解釈のフィルターを通してなのだが、バルトがいかにそれ以前(特に19世紀以降の自由主義神学)の神学とは決定的に反対の方向に立っていたことがよくわかる。すなわち、人間の実存(それは神の死にほかならない)の側からの神と人の結びつきではなく、あくまでも神の側にこそ主体を置くのがバルト神学の画期的かつ本源的な立脚点だった。

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著者プロフィール

1957年生れ。文芸評論家、関東学院大学教授、鎌倉文学館館長。主な著書に『戦後文学のアルケオロジー』、『聖書をひらく』、『川端康成 魔界の文学』などがある。

「2020年 『遠藤周作 神に問いかけつづける旅』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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