読書と人生 (講談社文芸文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 88
レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062902076

作品紹介・あらすじ

ファシズムに抗し獄死した近代日本を代表する哲学者による読書案内であり、秀逸な人生論でもある。混迷の時代を生きる現代人必読の書

感想・レビュー・書評

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  • 如何に読書すべきか?
    ひとはただ善いものを読むことによってものと悪いものを見分ける眼を養うことができるのであって、その逆ではない。一般に何が善い本かといえば、もちろん古典といわれるような書物である。古典はすでに価値の定まった本であり、古典を読むことによってひとは書物の良否に対する鑑識眼を養うことができるのである。

  • 30年前に読んでいたら、私の読書がもっと実り多いものになっていたのに。出会えてよかった。

  • 独語ではない読書。

  • 哲学は原典によるべし。
    原語で読みたいからと言って翻訳本を読まないでいるのは愚かである。
    古典を読むのが一番いいけどたまには新刊本も読んだほうがいい。

    いつの時代も古びない読書論でした。
    読書遍歴は、素晴らしい出会いとともに本が紹介されている。まさに読書と人生。

  • 三木清『読書と人生』講談社文芸文庫、読了。治安維持法違反で獄死した哲学者三木清。本書は、三木自身の読書体験を元に、読書の方法、哲学の学び方を縦横に語るアンソロジー。「読書というのは、じぶん以外の人の書き物にふれるなかで、じぶんがうち砕かれる経験」(解説・鷲田清一)だがまさに。

    本書の収録エッセイは次の通り。「我が青春」「読書遍歴」「哲学はどう学んでゆくか」「哲学はやさしくできないか」「如何に読書すべきか」「書物の倫理」「軽蔑された翻訳」「辞書の客観性」「ハイデッゲル教授の想い出」「西田先生のことども」「消息一通」。

    やはり印象的難のは「哲学はどう学んでゆくか」。哲学とは詰め込みではなく「哲学的精神に触れること」。「そのためには第一流の哲学者の書いたものを読まなければならぬ」。情報に左右されることなく「自分に立脚」しながら書物と対話しながら深化させること。

    「つねに源泉から汲むことが大切である。源泉から汲もうとするのが哲学的精神であるといい得るであろう」。古典と向き合うなかで、直観を言語化していくこと……そこに「明晰に考える」ことが立ち上がる。常に青春であることも必要不可欠だ。

    政治と文化(クルトゥーア)は対照に位置する。しかし、隔絶した教養主義も、政治主義も人間の現実ではない。三木は教養主義を慎重に退ける。有機的相即関係があってこそ、文化も政治も彩り立つのだ。原著刊行は昭和17年。ここの三木の抵抗が見える。

    解説・年譜・図版も多いのですが、三木清『読書と人生』講談社文芸文庫の価格1200円はちょいと高価な感。新潮文庫絶版後、ハードカバー化されたものに比べると安いのだけど……。

    三木清『読書と人生』所収のエッセイのいくつかは、青空文庫にも収録されていますので、ご参考。http://www.aozora.gr.jp/index_pages/person218.html#sakuhin_list_1

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著者プロフィール

1897年、兵庫県生まれ。京都帝国大学哲学科卒。ドイツ留学を経て法政大学教授等を務めるが、1930年に法政大学を辞してからはジャーナリズムで活躍。1945年3月に検挙・拘留され、敗戦40日後の9月に獄死。享年48歳。著作は『三木清全集』全二十巻(岩波書店)にまとめられているほか、『人生論ノート』(新潮文庫)、『読書と人生』(講談社文芸文庫)などは文庫化されている。

「2017年 『三木清遺稿「親鸞」 死と伝統について』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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