青天有月 エセー (講談社文芸文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062902212

作品紹介・あらすじ

黄昏と暁闇、反射と点滅など光を主題としたエセー。「文学」とは光であることを、稀代の表現者が知性と感性を尽くして綴る、珠玉編。

感想・レビュー・書評

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  • (臆面もなく言わせてもらえば)肌が合うとはこのことか。忘却していた既視感ある光景が、薄闇から徐々に薄光が射しゆくように蘇り、著者の思想と文体が共にすーっと神身に沁み入り恍惚たらしめる。このエセーのタイトル『青天有月』は李白の詩からの引用であり、青天とは快晴の夜空をいう。そこに浮かぶ月の明るさ。水面に映える影。煌めく光の粒子。沈黙が轟く。李白の詩を読み解けなくても、連なる(漢字といわれる)文字を眺めているだけでも朧に光景が浮かびくる。十二章「月と放心」での真の詩への導きに、まるで美酒に陶酔する心地を覚えた。

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著者プロフィール

一九五四年、東京都生まれ。詩人、小説家、批評家。八八年に詩集『冬の本』で高見順賞、九五年評論『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、二〇〇〇年小説『花腐し』で芥川賞、〇五年『半島』で読売文学賞、一五年『明治の表象空間』で毎日芸術賞、一七年『名誉と恍惚』で谷崎潤一郎賞を受賞するなど、縦横の活躍を続けている。

「2018年 『タミーを救え!(下) 川の光2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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