- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062902595
作品紹介・あらすじ
「ほとんど奇跡のような成り立ち方をしている」(川上未映子選「古典風」)、
「彼自身が、ひとつの作品」(桐野夏生選「思い出」)、
「この甘やかさに浸らずにいられない」(松浦理英子選「秋風記」)――
七人の女性作家がそれぞれの感性で選ぶ、未だかつてない太宰短篇選集。
感想・レビュー・書評
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『男性作家が選ぶ太宰治』編より読みやすい。いつもの「平静を装いながら内心では焦りまくる主人公」が登場しないので、焦りに共感しなくて済む分、気持ちが楽だった。「恥」は恥ずかしくて叫びまくりたくなる女が主人公だったけれど、「なるほど、こういう感覚でストーカーになっちゃう人っているんだな」と完全によそごととして読めたし。考えてみたら太宰治の描く女性に自分を重ねたことがないかもしれない。たいてい初代さんか美知子さんのどちらかのイメージで読んでしまう。
「穴があったら入りたい」という気持ちを表明しているだけなのかもしれないけれど、「死にたい」って言い過ぎだし、読点が多くてにをはを省略する文体が甘ったるくて苦手。ときどきとても上手だなって感じはするのだが。もういいやとも思わないけれど、もっと読まなきゃともならない。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
未読既読入り交じっていたけれど、男性作家が選ぶ作品とはやはり色が違って面白い。くすっと笑ってしまえるあたり、やはり太宰の魅力。
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この企画はいい、楽しい。
太宰の短編を楽しみながら、それを選んだ作家さんの視点も味わう。
空のように移ろう心を描き出す「手綱さばき」・・・ -
秋風記が一番好きです
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“お母さんだって、私だって、やはり同じ弱い女なのだ。”(p.54「女生徒」)
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読んだことのある作品もそうでない作品もあったけれど全体を通して楽しかった。
やっぱり太宰治が好きだなぁと。
女生徒、恥は読んだことのあった作品。好きな作品は何度読んでも楽しめるし、何度だって読みたくなる。
そのうちまた読みたい。
古典風、秋風記。今回初めて読んだ作品の中ではこの2篇が私の中でベスト。2度、3度と読み込んでいきたい。 -
「女生徒」が好き。全部現代仮名遣いで読みやすかったです。どの話も太宰治だなぁと思いました。
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未読のものに思いがけず面白い作品があった。太宰治はワンフレーズにつきふしぎに光って心に残るものが多い。「恥」はオチも痛烈で面白かった。しんみりと笑いがうまい具合に同居していた。「思い出」は自慰をあんまとしつこく表現する若かりし太宰に笑った。「懶惰の歌留多」はヴィーナスの箇所は深い教訓を与えてくれてふむふむと感じ入った。けれど、書いた本人は軽い気持ちで書いたのかな。少女から遠ざかってしまったけれど、「女生徒」の主人公の人に対する潔癖さ、自分でいることの気まずさと陶酔には今でも狂おしいほど共感を覚える。
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2015/02
著者プロフィール
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