室町人の精神 日本の歴史12 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062919128

作品紹介・あらすじ

恨みを忘れず報復の機会を虎視耽々と狙う人々、コネと賄賂が威力を発揮する訴訟、籤引きによる後継者選び、外聞ばかりを気にかける歴代将軍-。三代将軍義満の治世から応仁・文明の乱にかけての財政、相続、贈与、儀礼のしくみを解明、幕府の権力構造を描き、時代を覆う精神世界に迫る。無為と恐怖と酔狂に彩られた混沌に、中世的秩序は崩れゆく。

感想・レビュー・書評

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  • 室町時代は将軍家と朝廷の宴会が多かった。足利義持は宴会を頻繁に行い、二日酔いという言葉を登場した。足利義教の臨席する酒宴の場では嘔吐が最高の座興とされた。飽食の弊害が出ていた。 応仁の乱の最中も宴会三昧であった。室町幕府は将軍の権威を高めるために朝廷の権威を利用した。朝廷も幕府が必要であった。このために将軍と朝廷は近しい関係であると演出する必要があった。実際に仲が良くなくても、本音は嫌でも付き合わなければならかなった。現代日本の飲みニケーションと重なる。

  • [評価]
    ★★★★☆ 星4つ

    [感想]
    室町幕府の室町の由来が将軍の館の名称であることは知らなかったな。
    足利義満と足利義政に関しては学校の歴史で少しだけ学んだけど、その間は何が行われていたのかはほとんど知らなかった。足利義教に比叡山が焼き討ちされたり、義教が殺されたりと混沌としている時代だったのだと強く感じる。
    また、足利義政の時代には後の戦国時代の萌芽が見て取れるのも面白かった。あまり強くなかった足利将軍の力が弱まり、各地方の有力者が見えてくるのも特徴的だった。
    社会、文化面では現代の日本にも通ずる理念や考えがこの時代に生まれたのだということが新鮮だった。

  • 学術書にも関わらず、わかりやすく物語を読んでいるような文章がすごい。

  • 恨みを忘れず報復の機会を虎視耽々と狙う人々、コネと賄賂が威力を発揮する訴訟、籤引きによる後継者選び、外聞ばかりを気にかける歴代将軍―。三代将軍義満の治世から応仁・文明の乱にかけての財政、相続、贈与、儀礼のしくみを解明、幕府の権力構造を描き、時代を覆う精神世界に迫る。無為と恐怖と酔狂に彩られた混沌に、中世的秩序は崩れゆく。

  • 恨みを忘れず報復の機会を虎視耽々と狙う人々、コネと賄賂が威力を発揮する訴訟、籤引きによる後継者選び、外聞ばかりを気にかける歴代将軍ー。三代将軍義満の治世から応仁・文明の乱にかけての財政、相続、贈与、儀礼のしくみを解明、幕府の権力構造を描き、時代を覆う精神世界に迫る。無為と酔狂に彩られた混沌に、中世的秩序は崩れゆく。

  • “生活苦から家宝を売る“日本の貴族がここまで生活に困窮していた時代があった事をご存知ですか?日本のトップにいたはずの天皇や貴族たちが教科書にも載っていない室町時代、彼らがこの逆境をどのように生き延びたのかを垣間見る事が出来る一冊です。華やかな金閣寺を建立した足利義満の時代、ドラマのような人生を読んでみてください。(愛知大学図書館報「韋編」第41号に掲載)

  • このシリーズの他の本に比べて文章の下手さが気になった
    内容もイマイチである

  • 再読

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著者プロフィール

東京大学教授

「2023年 『日本経済の歴史[第2版]』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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