世界史再入門 歴史のながれと日本の位置を見直す (講談社学術文庫)

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  • 講談社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062919272

作品紹介・あらすじ

西欧や中国など特定の地域に偏った歴史では、人類史の筋は見えてこない。日本の歴史も世界の動きに取り込み、普遍的な視点でとらえようと試みることで、教科書や全集ではつかむことのできなかった世界史の全体像が浮かび上がる。生産力発展の過程と生存・自由・平等を求める人々の努力で形作られた人類史を辿り、現代世界の課題を見つめ直す好著。

感想・レビュー・書評

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  • 文庫一冊で世界史総覧
    古代帝国、封建制、大戦後の現代についておおよそ各三分の一ずつ配分
    「現代」二十世紀の歴史である欧米資本主義と社会主義の対抗から
    世界の警察と地域紛争の「現在」にかけて
    どのように世界史を俯瞰するかが
    現代以降について多く割合さかれているように重要視され
    そのもとで全体がうまくまとめられた一冊
    なかでも世界史に対して日本史(というより「自国史」というべきか)を
    どのようにそれぞれの歴史立場でとらえるかはますます大切だと思う
    国家や民族や宗教や文化が企業の産業に覆われる未来がいつかくるのか
    そうでなければどうなのか

  • 教養として、いい加減大枠くらいは世界史を知っておくべきだと思って読んでみた。
    タイトル通り、世界史「再」入門だから、ちゃんと入門したことのなかった自分には合わなかった。
    というのは半分冗談で、遅々として進まなかったのは、そもそもあんまり世界史に興味を持てないからかもしれない。
    あと、国名がたくさん出てくると、それがどこに位置しているのかが分からないとイメージが膨らまなくて、でも一々調べる気力もなく、地図もほとんど載ってないし、あまり頭に入って来なかった。
    中身も、裏表紙とかを読んで想像していたよりも事実の列挙に近くて、星2つくらいの印象。
    ただ、最後の最後に論文のような体裁で載せられていた補論は、世界史を何のために学ぶのか、課題意識が必要であるという話で、わりと面白かった。
    ただ、そこで述べられていた理想が、本文で実現されていたとは思えないけれど。
    150910

  • 労働と生産を軸に、世界の歴史を記述します。
    正直各国の興亡などは頭にしっかり入らないけど各章のまとめを読むと、唯物史観的な世界史の流れや意味はなんとなく掴める気がします。

  •  地球の誕生から始まり、古代から現代までの人類史が簡潔にまとめられています。
     本書が特徴的だと思うのは、地域ごとの歴史を独立的に論じるのではなく、地域間の歴史のつながりを意識しているところかなと思います。そうすると、読む側にとってみても、地域間相互のつながりがわかるし、歴史が楽しく読めると思うわけであります。

  • なるほどなー

  •  人類誕生から21世紀初めまでの世界史を簡潔に記した本。日本を始めとしたアジア諸国やアフリカ、中南米など、世界史の教科書では記述が少ない地域の歴史に多めにページが割かれていて、楽しく読むことができた。

  • 高校で世界史の授業を受けなかったため、改めて勉強しようと手にとった本。

    世界史というと、ヨーロッパや中国の歴史を中心に扱うのだが、同時代の日本含め様々な地域の歴史についても書かれているため、関連性がわかりやすい。
    大学で卒論を書いていたときに読んでおきたかった。。。
    興味がある分野はスラスラ読めるが、興味がない部分ではとたんに眠くなってしまう。
    文庫ということもあって、地図などはほとんど載っていないため、各国の場所をなんとなく思い浮かべながら読むしかないのが残念。
    一つ一つの出来事についても大枠しか書かれていないため、詳細を知るには別の本を読む必要がある。
    あくまで、地球全体、世界全体の歴史の大枠を知るのに適した本。

  • 唯物史観がいかなるものか十分理解しているわけではないが、19世紀以降の歴史を語る部分での筆者の主張には違和感を感じる部分が多かった。「第二次世界大戦がソ連の参戦によってファシズムに対する民主主義の戦いという性格を持つようになった」というくだりには正に目が点になった。
    ただ、世界史と日本史を分けて考える学習指導要領型の世界史では、世界の歴史の大きな流れのなかでの日本に位置づけは見えてこないという主張などは参考になった。

  • 世界史の流れをざっと把握するのに良いが、世界史は世界地図が無いと理解しづらい。

  • 世界史が苦手な私でもすんなり読めた世界史入門。日本の流れにもふれてあり、非常に読みやすいです。

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