論語 増補版 (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062919623

作品紹介・あらすじ

人間とは何か。溟濛の時代にあって、人はいかに生くべきか。現代と交響する至高の古典に、われわれは親しみ、学んできた。だが、さらに多くの宝石のように美しいことばが、人知れず眠っている-。儒教学の第一人者が『論語』の本質を読み切り、独自の解釈、達意の現代語訳を施す。漢字一字から検索できる「手がかり索引」等を増補した決定新版。

感想・レビュー・書評

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  • 去年の暮れ。仕事でモヤモヤすることがあった折。
    あれこれと悩んだ末、この矛盾だらけの世の中について、偉大な先人たちはどのように思っていたのだろう? その考え方に少しでも触れることができれば、何かヒントが見つかるかもしれない、と考えるに至り、今まであまり読めていなかった古典を読もうと思いたちました。
    思想書の古典といえば、ということでまず思い浮かんだのが、こちらの『論語』。
    本屋さんで、岩波文庫版と、講談社学術文庫版を見比べ、フォントのサイズと、書き下し文と和訳の配列がなんとなくしっくりきた、こちらの講談社学術文庫版で、読書開始。

    さて、『論語』は孔子の本、と漠然と思ってきましたが、改めて読んでみると、孔子自身が書いたものではなく、孔子とその門人たちの言行録なんですよね。
    孔子(前552〜前479、74歳で没)は春秋時代の中国の学者・思想家。
    いっときは宰相の地位までのぼり成果をあげるものの、失脚し、以降は15年に渡る諸国放浪の旅に出、苦難の時代を過ごし、晩年は学問と教育に専念したとされています。
    『論語』には、短いものでは現代語訳で100字程の孔子の言葉、または、孔子と門人の会話が収録されており、今風の言い方をすれば、一つひとつの言葉はまるでツイッターの個々の「つぶやき」。
    それらを20個ほどまとめて一つの編が構成されている様は、さながら「スレッド」とか「まとめ」のようだなと思います。
    言葉のまとめかたって、案外今も昔もそう変わらないんだな。

    実際に読み始めてみると、一つひとつの言葉が簡潔で説明が少ない分、ページをめくることはできても、わかったような、わからないような。
    その意味では、論語のいくつかのフレーズを抜粋し、孔子の生涯になぞらえて物語に仕立てた下村湖人の『論語物語』の方がわかりやすくて胸に染みたように思います。
    でも、多少読みにくくても、やっぱり原典を手にとって良かったと思えたのは、有名な『和をもって貴しと為す』というフレーズの、前後の文章を知ることができたこと。
    実は、昔からこの言葉を聞くと、「和こそ貴い」(だから、個人の気持ちはある程度我慢しなければならない)と言われている気がして(私だけかしら?)ちょっと苦手だったんですよね。
    だけど、原文は「……礼の用は、和もて貴しと為す。……和を知りて和すれども、礼を以て之を節せざれば、亦行う可からず」となっていて、要は、礼式の実行においては堅苦しくなく和やかであることが大切だけど、馴れ合いもよくないから、程よく両者が釣り合っていたほうが良い、という意味なんですよね。
    なんだ、孔子、けっこう融通効くんじゃん、笑(←馴れ馴れしい)。

    休み休み読んでいたら、いつの間にか半年が過ぎていて、ちょっと焦ったけど。
    読んでいる最中は、決して楽な道のりではなく、どちらかといえばデスロードだったけど。
    それだけに、読み終えた達成感と充実感もひとしおな一冊。
    渋沢栄一『論語と算盤』や、中島敦『弟子』など、論語がモチーフにされた有名な作品も多いので、機会を見つけてそれらも読んでみたいと思います。

    • ダイちゃんさん
      snowdome1126さん。ダイと言います。“いいね”ありがとうございました。私も、迷った時に、論語を読みました。古典と言われる本には、言...
      snowdome1126さん。ダイと言います。“いいね”ありがとうございました。私も、迷った時に、論語を読みました。古典と言われる本には、言霊の言葉に出会う事があります。古典と言われる所以ですね。時折、本棚を見せて頂きます。よろしくお願いいたします。
      2021/12/22
    • snowdome1126さん
      ダイちゃんさん、はじめまして、こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      古典、いいですよね。時おり光が差し込んでくるような文章に出会える...
      ダイちゃんさん、はじめまして、こんにちは。
      コメントありがとうございます。
      古典、いいですよね。時おり光が差し込んでくるような文章に出会えるのが楽しみで、手に取っています。
      とはいえ、いつも読んでいる時は七転八倒なんですけどね〜、論語は1番苦戦したかもです(笑)。
      こちらこそ、おりおりお邪魔させていただきますね。
      よろしくお願いします^^
      2021/12/22
    • ダイちゃんさん
      返信コメント頂き、ありがとうございました。
      返信コメント頂き、ありがとうございました。
      2021/12/23
  • とても面白かった。読み進めるうちに、孔子や弟子達のキャラが立ち上がってくる。主従、師弟、親子といった階層性や儀礼を重んじる向きについては現代の感覚とは異なるところがあるし、孔子の自己評価や弟子に対する評価は「ん?」と思うところもあるのだが、全体として、人間として誠実であることやその難しさについて考えさせられる。また、それが古代から変わらない人間の命題なのだと思うと、大きな心持ちで世の中をとらえることができる気がする。

    字義が今とは違う漢字もあるので、現代語訳の補足は大いに理解の助けになるが、まず自分の感覚で原文や書き下し文を受け止めてみると、古代人を身近に感じることもでき、より深く味わえると思う。

  • 半分でリタイア。
    金谷治訳注の論語よりも読みやすい。

    目に見える成功に憧れがちだけど、
    地道に自分を磨く、慎ましい暮らしもすてきだと思えた。

  • 読むには中々胆力の要る指南書。
    歴史の知識がある方はすんなり入って来るかも。
    そういう意味では、教養や知識というのは、歴史や文化に根付いてると感じます。

    数ある教えの中には、割と辛辣な一節も。
    「老先生の教え。四十にもなって人に憎まれるようでは、もう終わってるわ」

  • 譛?霑代?隲冶ェ樊悽縺悟、壽焚蜃コ迚医&繧後※縺翫j縲√■繧?▲縺ィ縺励◆繝悶?繝?縺ォ縺ェ縺」縺ヲ縺?∪縺吶?ゅ◎縺ョ繝悶?繝?縺ォ荵励▲縺溯ィウ縺ァ縺ッ辟。縺??縺ァ縺吶′縲ゅ?ゅ?
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  • ハーバードの人生が変わる東洋哲学を読んで、ついに読んでみようと思い立った。ハーバードの、では、論語は、何々であるかのように振る舞うことが、礼であり、それを実践することが、仁としている。
    論語を実際に読んだ限りだと、君子、つまり教養人となるには、知識に加えて、道徳が必要である。また人を動かすために礼儀や、言葉をきちんとするために詩がある。

    あえて、一言でまとめずとも、役立つ言葉を都度は消費する使い方でもいいのかもしれない。そうでないと、強迫観念だけがくるので。

  • 新書文庫

  • [ 内容 ]
    人間とは何か。
    溟濛の時代にあって、人はいかに生くべきか。
    現代と交響する至高の古典に、われわれは親しみ、学んできた。
    だが、さらに多くの宝石のように美しいことばが、人知れず眠っている―。
    儒教学の第一人者が『論語』の本質を読み切り、独自の解釈、達意の現代語訳を施す。
    漢字一字から検索できる「手がかり索引」等を増補した決定新版。

    [ 目次 ]
    学而 第1
    為政 第2
    八〓(いつ) 第3
    里仁 第4
    公冶長 第5
    雍也 第6
    述而 第7
    泰伯 第8
    子罕 第9
    郷党 第10
    先進 第11
    顔淵 第12
    子路 第13
    憲問 第14
    衛霊公 第15
    季氏 第16
    陽貨 第17
    微子 第18
    子張 第19
    堯曰 第20

    [ 問題提起 ]


    [ 結論 ]


    [ コメント ]


    [ 読了した日 ]

  • やっぱりむずかしく感じた。

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著者プロフィール

1936年生まれ。京都大学文学部卒業。中国哲学専攻。文学博士。高野山大学助教授、名古屋大学助教授、大阪大学教授、同志社大学フェロー、立命館大学教授を歴任。現在、大阪大学名誉教授。主な著書に『論語 増補版』『孝経 全訳註』(講談社)、『儒教とは何か』(中央公論新社)、『沈黙の宗教-儒教』(筑摩書房)など多数。わが国における儒教研究者の第一人者である。

「2022年 『論語と冠婚葬祭 儒教と日本人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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