漢文法基礎 本当にわかる漢文入門 (講談社学術文庫)

  • 講談社
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本棚登録 : 525
感想 : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (608ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062920186

作品紹介・あらすじ

訓読のコツとは。助字の「語感」をどう読み取り、文章の「骨格」をいかに発見するか-。漢文読解の基礎力を養い、真の「国語力」を身につけるために、1970年代より形を変え版を重ねながら受験生を支え続けてきた名著を修補改訂。大学入試攻略などは当たり前、第一人者が気骨ある受験生、中国古典を最高の友人としたい人へ贈る本格派入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 読み物として面白い漢文の参考書。昔の入門書は骨太で面白いです。全てを一気読みはさすがに厳しくても、受験生が理解を深めるのに大変役立つし、社会人になってから漢文の面白さに気づいたという奇特な方にもお勧めできる内容。一昔前の文豪の文章は漢文が下地にあるので、漢文を学ぶことは文章力や読む力を鍛えるために大切だと思っています。

  • 中国語の感性を磨こうと、教科としての「漢文」という昔取った杵柄を引っ張り出したつもりが、とんだ肩透かし。いい意味で裏切られた。というのも、かつて受験生として私たちが格闘したあの漢文は、中国語などではなくて実はにほんごの(それも重要な)一部だと言うのだから。一方、漢文をあくまで中国語と見なし、白文として解釈する力を身につけさせる加藤徹さんの指南書(『白文攻略』)は、これとは正反対の立場。

    私個人的には加藤さんに一票だが、まあどっちでもいいじゃん。問題は漢字文化の莫大な遺産にどれだけ親しめるかであり、自分がどれだけ真摯にテクストに向き合えるかなんだから。読むのに必要な力さえ身につくなら、文法に関する学者先生の学説は「ふーん」と聞き流す程度で充分でしょ。

    ちなみに、やれ語り口が軽いだの、やれ品がないだのと言うお高く留まったレビューアーがブラジルの「密林」あたりにはちらほらいるようだが、そういう方々は漢文力の方もさぞお高いんでしょうね。著者の研究者としての業績を思えば、難解にして深奥な世界に間口の広い入門書を設けてくださっていることだけで、私のように不出来な門外漢にはありがたい。そもそも、もはやその存続が危ぶまれている伝統を維持しようというのに、高いところからお言葉を垂れたらますます見向きもされなくなっちゃうと思うけど??

  • 伝説の漢文参考書二畳庵主人(加地伸行)著『漢文法基礎』が講談社学術文庫から改定再版されました。この本はZ会の大学受験生用に書かれたものを本にしているわけですが、単なる受験参考書という枠にとどまらず、漢文読解力の向上を志すものや漢文・漢詩に興味のあるものをも取り込む(むしろそっちの方が有益ではないかと思う)一大文法書となっています。それは「基礎」と銘打っているもの、その意味は著者も「私の言おうとする基礎とは、あれこれ経験を経たのちの最後の段階のフナつりに当たる。初歩的知識というのは、魚つりを始めるころのフナつりを指している。最後の境地のフナつりは、形こそフナつりで同じだが、その内容は、まったく異なるのだ。基礎というのは、初歩的知識に対して、いったいそれはいかなる意味を持っているのか、ということ。つまりその本質を反省することなのである。初歩的知識を確認したり、初歩的知識を覚える、といったことではなく、その初歩的知識を材料にして、それのもっている本質を根本的に反省するということなのである。・・・だから、諸君が漢文の初歩をすでに知っているということを前提として話を進めたい。」(35頁)という如く、単なるハウトゥー本ではありません。ですから、「これだけ覚えればよい」などと受験生に“都合のよい”単純化はせず、一つ一つの詞・句・節を徹底的に分析し、解説しています。おそらく初学者がいきなりこの本を取ったとしても理解するのは難しいでしょう。まずはしっかりと授業を聞いて、ある程度漢文の力を付けた上で熟読することをお勧めします。しかしある程度の漢文力を身につけた上でこの本を読むと、こんなに漢文力の向上を実感できる本はそうはありません。これまでいろいろと漢文法の本は読んできましたが、こんな気持ちになったのは小川環樹・西田太一郎両先生の『漢文入門』(岩波書店)以来です。
    この本の底本となっている増進会版の方では本書に掲載されている「基礎編」「助字編」「構文編」に加えて「問題編」「中国の文化と社会と」が含まれていたそうで、この「中国の文化と社会と」は別の形での出版を計画しているそうですが、「問題編」は今のところ出版予定はないようです。是非、「問題編」も穴が空くほど目を通したい、と本当に強く感じます。

  • この本、書名のとおり、漢文法の基本を説明するための本です。副題として「本当にわかる漢文入門」とついています。「本当にわかる・・・」と銘打った本で、本当にわかったことはほとんどないと思うのですが、この本は、期待を裏切りませんでした。

    元々は50年も前に書かれた本だそうです。説明している対象が、古典だからでしょうか、古臭い感じは全然しませんでした。20年も絶版になっていて、たまたま私が漢文に改めて興味を持ったタイミングで復活したようです。

    全体が講義調のため、読みやすいです。漢文の素養のない方でも問題なく読み進められるのではないかと思います。ただ、軽い口調で話を進めていくため、私の場合は、しっかりと腰を落ち着けて読む、ということができませんでした。内容をなんとなくしか覚えていません。どんな文字の説明が書いてあったかは覚えていますが、具体的な内容までは記憶できていません。

    普段なら、もう一度しっかりと腰を落ち着けてこの本と格闘してみようと思うのですが、今回は辞書として活用する方法で行きたいと思います。600ページもある大作なので、すべての内容を理解するのは、漢文の専門家を目指すのでもなければあまり意味がありません。むしろ、実際の太極拳理論の文書と格闘しながら、この本に書いてあったと覚えている内容に遭遇した時に、この本の該当ページを読む予定です。

    例えば、太極拳理論というとまず最初に出てくるであろう 王宗岳の「太極拳論」の冒頭はこう始まります。「太極者、無極而生。動静之機、陰陽之母也」

    これを理解するためには三つの知識が必要だと考えます。一つ目は、太極拳固有の術語をしっかり理解すること。太極、無極、動静、陰陽がそれにあたります。これらに関しては、太極拳理論を読む前提として、自分なりの考えをしっかり持ち、新しく出会った内容によって自分の考えを柔軟に変更していく、といった態度が必要になります。

    二つ目は、一般的に用いられる単語の知識、ここでは、機や母です。これらは辞書を引けば意味を確認することができます。

    最後の一つは、文の構造を理解するために文字、者、而、之、也です。これらの文字の知識を深めるために、今回読んだ「漢文法入門」は役に立つと思います。こういった文字に出会う度に、この本をもう一度広げるとともに、実際に使われていた例として蓄積をしていこうと思っています。

    こういった三つの情報を積み重ねていった結果として、私なりの書き下し分、そして訳文を作っていつか発表できる日が来ることを夢見ています。

    この本の最初の方に「基礎の意味」という章があります。初歩的な知識と基礎的な知識は違うという話をしています。「魚釣りは、フナ釣りに始まって、フナ釣りに終わる」そうです。フナ釣りを始めるために最低限必要な知識が「初歩的な知識」。基礎というのは、初歩的な知識に対して、それを題材として、それの持っている本質を根本的に反省するということだそうです。

    私の太極拳理論に対する姿勢も、表面的な知識にとどまることなく、しっかり本質をつかめるような努力にしていきたいと思っています。

  • なんの説明にもなっていない。高校の参考書読むのと何が違うのか分からない。

  • 0円購入2012-02-02

  • 読み応え十分のページ数に丁寧な説明でわかりやすい。これを使って勉強すればかなり漢文のことを理解できそう。後は漢文をたくさん読んで慣れれば怖いものなし。

  • 主に大学受験を目指す高校生をターゲットにした漢文法入門。ページの大半を助字の解説に費やす。時折ユーモアも交え、社会人の漢文初学者にも肩肘張らず読める好著。

  • 勉強にはなった。なったが、一冊読み切るのは結構しんどかった…。よほど漢文習得に興味のある人でないとお勧めはしない。となるとどれくらい需要があるのかわからないけれど(笑)。逆に言えば、漢文の習得に興味や意欲のある方には是非お勧めしたい一冊。

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