芭蕉全発句 (講談社学術文庫)

  • 講談社
3.83
  • (3)
  • (0)
  • (2)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 46
感想 : 4
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • 本 ・本 (800ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062920964

作品紹介・あらすじ

国文学に通暁し、実作と研究双方のよき理解者たる文芸評論家が、渾身の情熱を注いで正面から俳聖に挑む。全句の訓詁注釈を通して実景、実感、伝記的事実、言葉の意味、詩性――芭蕉の世界に迫り、「軽み」論から「いのち」と「かたち」へ、日本人の魂に根ざす文学的本質へと読者を誘う。今日の俳句・短歌隆盛の礎となった不朽の一冊。(解説・尾形 仂)


言葉の美、深長な意味、軽み――
俳句の伝統と革新はここに創まる

国文学に通暁し、実作と研究双方のよき理解者たる文芸評論家が、渾身の情熱を注いで正面から俳聖に挑む。全句の訓詁注釈を通して実景、実感、伝記的事実、言葉の意味、詩性――芭蕉の世界に迫り、「軽み」論から「いのち」と「かたち」へ、日本人の魂に根ざす文学的本質へと読者を誘う。今日の俳句・短歌隆盛の礎となった不朽の一冊。(解説・尾形 仂)

定型詩のよき理解者が俳聖の全句を解き明かす
私は大学の講座で、師匠釈迢空(ちょうくう)から、原典の一字一句を如何に深く訓まなければならないかを学んだ。私は低声にささやかれるような訓詁の著述に、中世の倭学者たちや近世の国学者たちの、古典への没頭の中に貫いた耿々(こうこう)の志を見るのである。及ばずながら私も、彼等の志したあとを歩もうとする者に過ぎない。――<本書「まえがき」より>

※本書の原本は1974年、河出書房新社より『芭蕉全發句』上下巻として刊行されました。なお、講談社学術文庫収録にあたっては、1983年に小社より刊行された『山本健吉全集 第六巻』を底本としました。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 調査に必要な部分のみ、流し読む。やはり楸邨の全句評釈と双璧。

  • 誰もが知っている芭蕉だが、ここ30年ほどはあまり読んでいなかった。唐招提寺で句碑を目にしてもう一度読み返してみようと思った次第だ。類似所はあるが、句の解説はこの本のものが良い。

全4件中 1 - 4件を表示

著者プロフィール

1907年~1988年。明治40年、長崎県生まれ。
父は明治期の評論家・小説家である石橋忍月。折口信夫に師事し、民俗学の方法を学ぶ。昭和9年創刊の「俳句研究」編集長として中村草田男ら人間探求派を世に送り出す。昭和24年より評論家として、文芸評論のほか、俳句の評論や鑑賞を執筆。
昭和58年、文化勲章受章。昭和63年、5月7日没。

「2018年 『奥の細道 現代語訳・鑑賞(軽装版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山本健吉の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×