- 講談社 (2013年3月12日発売)
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感想 : 31件
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784062921596
作品紹介・あらすじ
インドに生まれ、イギリスを経て、近代黎明期の幕末日本に西洋料理として入ってきたカレー。いまや「国民食」となったカレーの受容と変容は、近代における西洋文明の受容と、日本風アレンジの歴史そのものだった。多岐にわたる資料を渉猟して、日本のカレーの歴史と謎を解明し、そこに秘められた人々の知恵と苦闘のドラマを描いた、異色の食文化史。
インドに生まれ、イギリスを経て、近代黎明期の幕末日本に西洋料理として入ってきたカレー。いまや「国民食」となったカレーの受容とは、近代における西洋文明の受容と、日本風アレンジの歴史そのものだった――。多岐にわたる資料を渉猟して、日本のカレーの歴史と謎を解明し、そこに秘められた人々の知恵と苦闘のドラマを描いた、異色の食文化史。
みんなの感想まとめ
カレーライスが日本の国民食として根付く過程を探る本書は、外国文化の受容と日本独自のアレンジがいかに食文化に影響を与えたかを明らかにしています。特に、明治時代に高級洋食だったカレーライスが、どのようにし...
感想・レビュー・書評
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カレーライス愛好家必読の一冊。
本書では、西洋料理であるカレーライスが、如何にして日本の国民食になり得たかを辿っている。日本文化でよく論じられる、外国文化の受容と改良という特色が、カレーライスという食文化においてもよく表れていると感じた。
本書で特に興味深かった箇所は、第三章のカレー日本史事始である。日本食化したカレーライスは当然インドカレーやイギリスのカレーとは似て非なるものであり、相違点の一つにジャガイモ・ニンジン・タマネギといった具材が挙げられる。これらの野菜は江戸時代までは日本で積極的に栽培されておらず、明治時代になって栽培が進み、徐々にカレーライスに取り入れられていく過程が面白かった。
また、第四章カレー繁盛期では、和洋折衷やカレー南蛮、カレーパンなどの工夫の結果、西洋料理であるカレーライスが日本人に受け入れられていく様子が描かれており、当時の人々の創意工夫には驚くばかりである。日本人の特徴の一つにクリエイティブな面があるが、カレーライスの誕生という点でも遺憾無くその力を発揮していたのである。
是非この本を一読して、カレーライスを味わってみてほしい。これまでとは違うカレーライスの楽しみ方に気づくはずだ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
カレー大好き
日本人は海外の食材メニューを工夫して日本人にあったものにしていく
カレーライスも明治時代には高級な洋食であったものが現代では庶民の人気メニューになっている
即席カレーというアイデアも商品開発に時間がかかってもパッケージ方は多くの食品に利用されている
人気メニューになっていく経緯がよくわかる -
カレーは今でこそ国民食ですが、日本に入ってきた当時はなかなか受け入れられなかったそうです。というのも、洋食そのもの(バターや牛乳)の匂いが当時の日本人に馴染みがなく、正岡子規のような新しい物好きの人々以外のお腹を満たすことはなかったと、この本には書かれていました。
それが、どうやって広まったのか、カレーに福神漬けの組み合わせはいかにして生まれたのか…それらはある部分では歴史の教科書に載っているような事柄が背景だったり、ある部分では偶然に巻き込まれた1民間人の物語だったり。
しかし、考えてみればカレーだけではなく、おおよそ化学の歴史も個人の歴史も、そのようなものなのでしょう。表紙に惹かれて購入し、積んでいたのを読みましたが、なかなか進まずで…★2つにしておきます。 -
タイトルのとおり。カレーが日本でこれだけ根付いたのは何故か。しかもルーツであるインドと異なるテイストで。の研究を行ったもの。
外国のものなのでそりゃ明治時代くらいから始まったんだろうくらいの想像はついたが、それ以上の事情があった。今や料理初心者がまず作るくらいの庶民的料理が、高級路線だった時代があるとは。関東と関西でカレーの食べ方の違いがあるのも初めて知ったが高級路線と庶民路線から違っていたとは。また、レトルトどころか固形のルーなんて戦後に生まれたとか意外と新しいとは。何故か、は本書を読んで欲しい。
カレーにとどまらず、その具材や同時代に誕生した他の西洋料理のこともへえ!と思うことが書かれている。まぁとにかく、日本人が自分たち流に工夫してカレーを変えてしまうその食に対する執念はホント昔から変わらないんだなあと改めて思った。
講談社学術文庫なのに先が気になってすいすい読んでしまうのは新鮮。何より謎なのは、何故この本が家にあったのか…(家族には料理研究家も食文化研究者もいない) -
インドで生まれ、イギリスを経て「洋食」として日本へ入って来た、オレらが大好きなカレーライス。
その、受容と日本化のプロセス・歴史が全部わかる本。
日本のカレーの特徴として野菜(芋玉にんじん)があるようだけど、明治に入って北海道で川田「男爵」やあのクラーク博士によって普及が始まったということもあり、そのくだりが特にエキサイティングだった。玉ねぎなんかも歴史は意外に浅くて、始めは「こんなラッキョのオバケみたいなのが食えるか」という感じだったらしい。カレーでも、当初は白ねぎが使われていた由。
東京の高級化(中村屋)・大阪の大衆化(阪急百貨店、小林一三)や、ライスカレーとカレーライスの呼び名の経緯なども面白い。 -
まさかの講談社学術文庫でカレー。しかもこの表紙、素晴らしく美味しそう。伝統的な、食堂で出るようなとろみのあるカレーっぽいですね。
日本のカレーはイギリス経由、というのは美味しんぼを読んだ(ほとんどの)日本人のリベラルアーツと言ってもいいですが、そこらへんから戦後までのカレーの歴史を読みやすく纏めています。
個人的には、ビーフカレー、ポークカレー、チキンカレーのどれが日本のカレーライスの正統なのかを確かめておきたかったのですが、明治5年刊の「西洋料理指南」によると、「鶏海老鯛蠣赤蛙等のものを入て能く煮」という記載があるそうで、鶏の文字があったことよりも「赤蛙」の2文字の強烈さが印象に残ります。ちなみに玉ねぎじゃなくて長ネギというのもポイントで、本著ではそれに着目して文明開化に伴う西洋野菜の普及状況まで追っています。
なお、ポークカレーは結構歴史が浅いものらしく、日清戦争、日露戦争で牛肉の需要が逼迫した結果として明治末期から大正にかけて普及し始めた模様。しかし、大阪では依然として牛肉人気が続いたとのことで、これが現代にまで続くカレーの具は何派?論争に繋がっているのかと思うと感慨深いものがあります。
具材として玉ねぎ、人参、ジャガイモが入ったカレーは明治44年のレシピで初めて登場したそうで、著者はそれを彩りを重視する日本人の気質によるものでは、と書いています。「目で食べる日本人」というフレーズは、確かに初めて聞いたものではありませんが、まぁ肯けるような。 -
開国後、諸外国から怒涛のように新しい料理が流入してきた。カレーもそんな料理の一つであった。しかしながら、今まで口にしてきた食事とは全く違う味や調理方法の料理に悩む日本人は、新しい料理を日本人の舌に合うように、アレンジを重ねることで受容してきた。その知恵と苦難の歴史がここに描かれている。
日本人の国民食、カレーライスの誕生の経緯を、沢山の資料を元に再構築する本。 -
↓貸出状況確認はこちら↓
https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00189371 -
数年前にカレーにハマり、お店を訪ね歩く日々。
そんなカレーの歴史なんて微塵も知らないなと思ってタイトル買いした。
日本独自の形であることは聞いたことはあったけど、かつては赤蛙を入れていたという事実に驚きを隠せなかった。 -
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色んなカレーライスの種類が知れたのは楽しかった。
歴史の知識があるとより楽しめるかも。
カレーライスの材料とかが書いてあるところはあんまり要らなかった。
章ごとの結論は少し分かりづらかった。
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【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/740882 -
【中央図書館リクエスト購入図書】
☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB11967107 -
食
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幕末の日本に「カレー」と言う言葉を紹介したのは、福沢諭吉翁だった。
そんなことから始まって、明治初期から現代のレトルトカレーに至るまで。
わが国の国民食(そして私の大好物)であるカレーの歴史について書かれている一冊。
文庫本でありながら、巻末の参考文献リストは圧巻の量でした。
連休中の空き時間を利用して読了。
付箋は5枚付きました。 -
今夏、スパイスカレーにハマってしまい、それで手に取ったカレー本の一つが本書です。長い歴史の中で、今ブームになりつつある?スパイスカレーは「原点回帰」と言えます。国民食とまで言われるカレーですが、スパイス本来の香り、また素材の美味しさを引き出す効果を知れば、ほとんどの日本人は驚くのではないでしょうか。改訂版には新たな1ページが加わるでしょう。
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インドに生まれ、イギリスを経て、近代黎明期の幕末日本に西洋料理として入ってきたカレー。いまや「国民食」となったカレーの受容と変容は、近代における西洋文明の受容と、日本風アレンジの歴史そのものだった。多岐にわたる資料を渉猟して、日本のカレーの歴史と謎を解明し、そこに秘められた人々の知恵と苦闘のドラマを描いた、異色の食文化史。
本格的なインドカレーも美味しいとは思いますが、やっぱり日本のカレーが一番美味しいと思っています。我が家のシーチキンカレーもレストランのカレーもCoCo壱番屋のカレーも学食のカレーもレトルトカレーもどれも独自の工夫が凝らしてあり、一つとして同じ味はないんじゃないのでは。本書では香辛料を巡って世界が争っていた時代から日本で独自のカレー文化が生まれ、現在のレトルトカレーやご当地カレーに至るまでの歴史を膨大な資料をもとに解説してくれています。特に明治から昭和30年代くらいまでの、カレーに人生をかけた人たちの闘いを知ると、西洋の文化を取り込んで日本のものに昇華させる日本人独特の文化を最も如実に表しているのがカレーなんだなあ、と改めて思わされました。久しぶりに「こくまろ辛口」で作ったシーチキンカレーを食べたくてたまらない気分です。 -
本書は講談社学術文庫の1冊だが、学術というには新しい見解や、あるいは卓見があるわけではない。いわば入門書的なものといえるだろう。カレーについて総合的に考察してはいるのだが、残念ながら執着と深みに欠けるのだ。カレーをめぐる考察としては、なんだか頑張った卒業論文みたいなのだ。もちろん、レベルがということではなく、あくまでもそのスタイルがということであるが。しかし、いずれにしてもカレーを語らせれば、森枝卓士に数日の長があることは確かだ。ここにも、あれくらいの執着と、カレーに対するあくなき追求が欲しいところ。
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カレーライス大好きなので、本屋の店先でこの本を見つけた時には直ぐに購入。プロローグから第二章のカレーの伝来の道までは知識としてはそうなのかと言った程度で普通な感じでしたが、第三章のカレーの日本史事始から俄然面白くなってきて、後は最後まで一気に読んでしまいました。カレーの大衆化において、阪急食堂での人気から広まっていったのは興味深かったです。恐るべし小林一三。
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著者プロフィール
小菅桂子の作品
