ヴェネツィア 東西ヨーロッパのかなめ 1081-1797 (講談社学術文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062921923

作品紹介・あらすじ

岩波書店から1979年および2004年刊行された同名書籍の文庫化。 原著は、VENICE  The Hinge of Europe 1081-1797, The University of Chicago Press,1974

感想・レビュー・書評

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    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/740901

  • マクニールの本は世界史を概観する本が多いが、本書はベネチアという土地に限定してベネチアを中心に東西ヨーロッパへと話は波及していく。オットマンというのはもともとはオスマン帝国を意味する言葉であってるのかな?とか、キリスト教でも東方正教会とローマ・カトリックは対立してる?とか、細部までわからないことも多いし、世界史を一通り学んだうえで読む本に、間違えて手を出してしまった感が強かった。詳細→
    http://takeshi3017.chu.jp/file8/naiyou28505.html

  • 難解なマクニールの本であっても対象を一都市にまで絞れば理解できると思っていたが、そんなことはまったくなかった。
    歴史書ならばあったはずの都市の時事年表などもなく。筆者曰くエッセイ本とのことであるが、素人が読むには重すぎる。
    序説から『双方の社会の多民族的構造のために、狭い民族的歴史は明らかな党派主義に堕する運命にあるにもかかわらず、相対立する民族主義の理想が東ヨーロッパの多くの歴史家の指針となっていた。』というように、
    読者は歴史的事実だけでなく、歴史の捉え方を知っていなければ読み進みることは難しい。
    477ページのうち100ページほどが注釈であり、参考文献の参照ページまで示されているが、すべての元文献にあたれば、少しは本書を理解できるようになるだろうか。
    1,000冊本を読んできても、まだまだ先は長いのだと思い知らされる一冊。

  • 海運立国であり、ヨーロッパ文化に影響を与えたイタリア ヴェネツィアの盛衰を描いた歴史書。
    ヴェネツィア史を単純な一国を描くのではなく、複雑な周辺国との政治・文化交流を整理し、栄光と衰退を描いた作品。
    代表的な歴史学者だから当然なのかもしれないが、何せ、参考図書は圧巻である。

    キリスト教、芸術、学術については、無学な私だけに、消化不良であった。
    訳者のこだわりだと思うが、オットマン帝国という訳は、出版社判断で、オスマン帝国と変更してもいいのではと思う。

    私はイタリア旅行後(ヴェネツィアを含む)に読みましたが、もし旅行される方であるならば、本著を読んで渡航しても、絶対に損はないでしょう。ヴェネツィア名物のゴンドラを観る感動を増してくれます。

  • ヴェネチア1000年の歴史の中で、ゲルマン諸民族に追われてラグーンに逃げ込んだ勃興期を除いた約700年を描く。

    干潟のなかの小さな島が中世から近世にかけて、商業的に絶大な影響力をほこる。
    政治軍事的的には十字軍を主動したこともある。

    この小さな島の在り方は小さな国の政治経済戦略の手本となっており、実際にイギリスはヴェネチアの海運を良く研究したことによって一大帝国を作り上げた。

    海運と商業により興国を成し遂げたというのであれば、ある意味日本もそうであるが、本著とは関係がないので割愛する。

    東西政治文化の決節点、交差点としてのヴェネチアの果たした歴史的意味は大きい。

    本著は文化面でも大きく取り上げてあるので、単に政治経済だけにとどまらなくて楽しめた。

  • 話がオスマントルコや、ロシアに飛ぶのでわかりにくい。
    正教会の関連などなじみが話題もある。(歴史的には意義があるのだろうが)

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