神曲 天国篇 (講談社学術文庫)

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本棚登録 : 47
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (672ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062922449

作品紹介・あらすじ

イタリアの生んだ最高の詩人ダンテが14世紀初めに著した『神曲』は「地獄篇」「煉獄篇」「天国篇」の3篇からなり、さらに各篇は33歌からなりますが、「地獄篇」冒頭に置かれた三篇の全体の序歌を加えれば、合計100歌となります。詩型は三行一連で全体では1万4233行におよび、文学、美術、現実の政治等に多大な影響を与えた、キリスト教文学の最高峰とされる叙事詩です。
主題は生身の存在であるダンテが、地獄、煉獄、天国の三界、すなわち彼岸の世界を遍歴した末に、ついには神との出会いを果たすというところにあり、歴史的事実を死後の世界に投影した詩を通じて、人類に正しい道を指し示そうとした作品です。
『神曲』には主だったものだけを挙げても、すでに山川丙三郎(岩波書店)、平川祐弘(河出書房)、寿岳文章(集英社)らによる邦訳がありますが、あるものは翻訳の底本が不分明であったり、訳文が現代の読者には難解すぎたり、文章の流れに重きを置きすぎるがために原典に忠実でなかったり、キリスト教世界を描くのに仏教用語を多用して違和感を与えたりと、それぞれに難点がある。これらを克服するために、本訳ではテクストの安定性や信頼性で評価の高いペトロツキ版(1968年刊)を訳出の軸として、原典に忠実でありながら、平明な表現を心がけました。加えて読者の便宜を考慮し、訳注は可能な限り、当該の見開き内に収めました。訳注、各歌解説には、世界的ダンテ学者として名高い故ジョルジョ・パドアンに師事した訳者、『神曲』研究の最先端の成果を盛り込んでいます。
ダンテ『神曲』の訳本の決定版です。

感想・レビュー・書評

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  • 長かった物語も、いよいよクライマックスに突入……なのだが、それに伴って難易度もどんどん上がり、なかなか理解することが難しかった。思うに、宗教性がより強くなることが原因ではないか。聖人の名前を出されても、その事績や人となりはすぐには思い浮かべにくい。そのため、大前提として、『聖書』ぐらいは読んでおいたほうがよいのかもしれない。しかも、当然ラスト・シーンはイエス・キリストと対面するのかと思いきや、まさかの聖母マリア。その宗教的な意味はいろいろとあるのだろうが、理解が不十分であることもあり、ココでは多くを語らない。ただ、『地獄篇』が冒険譚としても楽しく読めたことに比べると、この『天国篇』は徹頭徹尾いかにもキリスト教という感じがして、あまりおもしろくはない(苦笑)。もちろん、こういった世界文学を、たんにエンターテインメント的な読みかたをすることは間違いであろうが……。ただ、「ダンテ学」という学問があるぐらいなので、要は学者が一生かかって追究するような書物であるから、一朝一夕に理解できないのもムリはないであろう。ほんとうに身になったかどうかはべつとして、こういった世界的な傑作を読み通せたことはよかったと思うし、また、とくに『地獄篇』にかんしては、想像していたほど退屈でまたメチャクチャ難しいというわけではなかった。機会があれば、いずれまた挑戦してみたい。

  • 内容があまりに難解過ぎて面白く無かった。
    著者であるダンテから読者に高度な理解力を求められているのは分かった。
    最後聖書の人物が一堂に会する場面があるがどういった意味を持つのか理解出来ない。
    壮大な『神曲』を読了して思ったのはダンテは政治家であり本書は政治的な主張をしたいが為に書かれたのではないかという事だ。
    戯曲にしては題材が豊富過ぎて単に物語としては扱えない。
    多くの研究者が人生を掛けてダンテの追究を試みるのも分からなくもないが、私であれば挫折しそうだ。

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プロフィール

1265~1321。フィレンツェ出身の詩人、哲学者。ウェルギリウスと並ぶイタリア最大の詩人。本作以外に詩集『新生(La nouva vita)』がある。

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