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- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062922685
作品紹介・あらすじ
「東北学」―東北から「もうひとつの日本」へ歴史的景観を開く―を提唱する著者が、初期、その試みを世に問うた作。柳田国男の「一国民俗学」思想の可能性と限界を問い、柳田がその枠組の北辺とした東北を、南/北の方位に向けての多数性を豊かに孕んだ最前線(フロンテイア)と位置付ける。ブナの森に抱かれ狩猟・採集・焼畑などの畑作が四季を通じて複合的・総合的に営まれる山の暮らしを、数年に及ぶ聞き書きに拠って掬い上げ、縄文以来、東北に堆積してきた稲作以前の種族=文化の重層的なありようを「腑分け」。をめぐる知の見取り図を示す。
感想・レビュー・書評
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稲作以前、都市とムラの二部構成。
宮沢賢治と柳田国男の対比が興味深いです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
東北の村々を歩いて見えたもう一つの東北。
民俗学の巨星、柳田国男は稲作文化の一つの日本をイメージした。しかし、実際の日本はそうでなはく、東北などは稲作以外の作物を中心とした文化があった。
筆者は昭和中期に村々の老人から話を聞き、その姿をまとめていく。高度経済成長でそういった姿はその頃にはなくなっていた。再発見するということはそれがなくなって見えなくなるからできることなのだ。
この本で書かれている”もう一つの東北”の姿は単なる過去の記録ではなく、現在の東北の地方が市町村、集落を潰さず継続させていくヒントが多く隠されているように思えた。
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